株価指数先物【寄り前】 過熱を警戒しつつもショートは避けておきたい

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 41730 +510 (+1.23%)
TOPIX先物 2954.5 +25.0 (+0.85%)
シカゴ日経平均先物 41640 +420
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。日米関税交渉の合意を好感した買いが先行した。その後、英紙フィナンシャル・タイムズの「米国と欧州連合(EU)は関税率を30%から15%に引き下げる方向で合意間近」との報道が伝わると、買いの勢いが強まった。米国とEUは互いに航空機や医療機器など一部分野の関税を免除する方針のようである。

 S&P500業種別指数は医薬品・バイオテクノロジー、資本財、エネルギーが上昇した一方で、公益事業、保険、消費者サービスの下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、メルク、ユナイテッドヘルス・グループ、キャタピラー、ゴールドマン・サックス・グループ、ボーイング、エヌビディアが買われた。半面、トラベラーズ、コカ・コーラ、マクドナルド、ベライゾン・コミュニケーションズが小安い。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比420円高の4万1640円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比110円安の4万1110円で始まった。直後につけた4万1100円を安値に底堅い値動きをみせており、4万1100円~4万1370円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上抜け4万1400円台に乗せると、4万1740円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は終盤にかけて4万1550円~4万1740円辺りで保ち合いが続き、4万1730円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。関税交渉の合意については前日の急騰で織り込まれているが、米国とEUの合意も近いと伝えられるなかで、ロング優勢の流れが強まりそうである。関税交渉期限の8月1日に近づくなか、主要な貿易相手国との関税交渉が前進しており、センチメントを明るくさせよう。

 日経225先物はナイトセッションでボリンジャーバンドの+2σ(4万1150円)と+3σ(4万1900円)でのレンジだった。+3σ接近で過熱感が警戒されるものの、バンドが拡大傾向をみせているほか、前日の急伸で昨年7月以来の4万1000円を一気に突破したことで上へのバイアスが強まりやすい。値幅が出やすい需給状況でレバレッジ型ETFに絡んだヘッジ対応のロングも膨らみやすいとみられ、過熱を警戒しつつもショートは避けておきたい。トレンドフォロー型で、押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 週足では+2σ(4万1400円)を突破し、+3σ(4万2790円)とのレンジに入ってきた。そのため、週足の+2σと日足の+3σとのレンジである、オプション権利行使価格の4万1375円から4万1875円でのゾーンを想定。日足の+3σを突破し4万2000円台に乗せてくる局面では、ヘッジ対応のロングが一段と強まる可能性がある。

 23日の米VIX指数は15.37(22日は16.50)に低下した。17.32まで下げる場面もみられ、7月10日につけた15.70を割り込み、2月下旬以来の水準に低下した。8月1日に向けて貿易相手国との関税交渉の合意が進むと予想されるなかで低下傾向は続くとみられ、リスク選好に向かわせやすい状況であろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に上昇した。トヨタ自動車<7203>[東証P]など輸出関連株の買い戻しの動きが目立つなど、TOPIX型優位の展開により一時13.95倍に低下する場面もあった。ただし、その後は25日移動平均線(14.01倍)、200日線(14.03倍)水準で下げ渋りをみせており、後場に入ってからのインデックス買いによって、利食い先行で始まった値がさハイテク株の一角もプラス圏を回復したことで、NTロングに振れる形になった。

株探ニュース

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