株価指数先物【寄り前】 政治リスクを警戒も、参院選通過でいったんアク抜け

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 39820 -10 (-0.02%)
TOPIX先物 2836.5 -2.0 (-0.07%)
シカゴ日経平均先物 39790 -40
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場はNYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。欧州連合(EU)が米国との関税交渉でさらなる譲歩を迫られた場合に備えて対抗措置をとる準備を進めていると報じられ、貿易協議を巡る不透明感が主力株への売りを促した。また、スリーエム、アメリカン・エキスプレスなどが決算を受けて売られたことが重荷となった。

 S&P500業種別指数は電気通信サービス、メディア、小売が上昇した。半面、エネルギー、保険、医薬品・バイオテクノロジーの下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、ベライゾン・コミュニケーションズ、ナイキ、アマゾン・ドット・コム、ホーム・デポが買われた。一方で、アメリカン・エキスプレスのほか、トラベラーズ、メルク、エヌビディアが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は、大阪比40円安の3万9790円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比30円高の3万9860円で始まった。その後はショートが優勢となり、18日の米国市場取引開始後には3万9630円まで売られる場面もみられ、日中比120円安の3万9710円で終えた。祝日取引では3万9700円~3万9850円辺りでの推移が続くなか、21日の米国市場の取引開始後にロング優勢となり、3万9930円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は終盤にかけて軟化し、3万9820円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、小動きで始まることになりそうだ。注目された20日投開票の参議院選挙で、自民・公明両党は40議席台にとどまり、非改選と合わせた全体の過半数を割り込んだ。参院選での与党過半数割れについては、市場はある程度は織り込んでいたと考えられ、アク抜けの動きをみせてくるかが注目される。

 祝日取引ではボリンジャーバンドの+1σ(4万0010円)に接近する場面もみられており、取引開始後に底堅さがみられるようだと、短期的にロングを仕掛けてくる動きがありそうだ。ただし、石破茂首相は比較第1党の責任は重いとして続投を表明しているが、責任論が強まるとの見方がある。政治リスクを警戒した流れが強まるようだと、ショートを仕掛けてくる動きにより、25日移動平均線(3万9440円)に接近する展開も意識されよう。

 参院選を通過したことで、8月1日に期限を迎える米国による関税発動の行方が注目される。日本は通商交渉で強硬姿勢を示しており、合意に達するまではポジションを傾けにくい状況が続きそうだ。そのため、25日線と+1σによるレンジ内での推移が続くとみられ、オプション権利行使価格の3万9375円から4万0125円辺りのレンジを想定する。

 21日の米VIX指数は16.65(18日は16.41)に上昇した。16.99まで上げる場面もみられたが、下向きで推移し抵抗線として機能している25日線(17.58)を下回って低下傾向が続いているため、リスク選好に向かわせやすい状況である。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.03倍(17日は14.04倍)に低下した。一時14.07倍に上昇する場面もあったが、その後の低下で14.01倍まで下げており、一時200日線(14.03倍)を割り込んだ。ただし、同線を下回る局面ではその後のリバランスを想定したNTロングでのスプレッド狙いに向かわせている。参院選通過でアク抜けが意識されるようだと、リバランスからNTロングでのスプレッド狙いが入りやすいだろう。

株探ニュース

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