株価指数先物【寄り前】 いったんニュートラルに戻すカバーの動き

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 40060 +130 (+0.32%)
TOPIX先物 2846.0 +2.0 (+0.07%) 
シカゴ日経平均先物 40045 +115
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月の米小売売上高は前月比0.6%増加となり、市場予想(0.1%増)を上回った。7月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数は15.9と前月のマイナス4.0から改善し、市場予想(マイナス1.0)を上回ったほか、新規失業保険申請件数は7000件減の22万1000件と5週連続で減少するなど、朝方発表された経済指標が米景気の底堅さを示す内容だったことが好感された。台湾積体電路製造(TSMC)の好決算を受けてエヌビディアが最高値を更新するなど、ハイテク株の一角に買いが広がった。

 S&P500業種別指数は食品・飲料・タバコ、銀行、耐久消費財・アパレルが上昇した一方で、ヘルスケア機器・サービス、医薬品・バイオテクノロジー、自動車・同部品の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、トラベラーズ、ウォルト・ディズニー、コカ・コーラ、JPモルガン・チェース、シスコシステムズが買われた。半面、ユナイテッドヘルス・グループ、メルク、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ベライゾン・コミュニケーションズが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比115円高の4万0045円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比60円安の3万9870円で始まった。その後は3万9800円~3万9650円での保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを上抜けると、終盤にかけて上げ幅を広げ、4万0110円まで買われる場面もみられた。終盤にかけては4万0050円を挟んだ推移をみせており、4万0060円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。前日の上昇でボリンジャーバンドの+1σ(4万円)を捉え、ナイトセッションで+1σを上回ってきた。ベッセント米財務長官が17日に来日し、18日夕に石破茂首相や赤沢亮正経済再生担当相と会談する予定であり、期待はそれほど高まらないものの、ショートは仕掛けにくくさせそうだ。

 20日の参議院選挙を控え、与党の苦戦が伝えられるなかでは積極的なロングの動きも期待しづらいところであろう。ただし、政治への不透明感から先回り的にショートが入っていると考えられ、政治イベントを前に、いったんニュートラルに修正する動きが意識されやすい面はありそうだ。4万円の大台回復によるショートカバーも入りやすいと考えられる。

 全体としては膠着感が強まり、スキャルピング中心のトレードを余儀なくされそうだが、米ハイテク株高の流れもあり、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、4万円を挟んだ上下の権利行使価格となる、3万9750円から4万0250円でのレンジを想定する。

 17日の米VIX指数は16.52(16日は17.16)に低下した。一時17.37に上昇する場面もみられたが、25日移動平均線線(17.85)を下回っての推移をみせており、リスク選好に向かわせやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.04倍に低下した。200日線(14.03倍)水準から始まったが、ハイテク株の弱い値動きが重荷となるなかで、一時13.97倍まで低下する場面もみられた。その後は25日線(13.98倍)までの調整を経て200日線水準を回復。TSMCの決算は前日の時点で織り込まれているが、米ハイテク株が買われたことで、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。

株探ニュース

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