株価指数先物【引け後】 ショートカバーを誘う動きに
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大阪9月限 日経225先物 39930 +340 (+0.85%) TOPIX先物 2844.0 +27.5 (+0.97%) 日経225先物(9月限)は前日比340円高の3万9930円で取引を終了。寄り付きは3万9480円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万9565円)を下回る形から売りが先行した。現物の寄り付き直後に3万9350円まで売られた後はロング優勢の流れとなり、前場中盤にかけて3万9600円とプラス圏を回復する場面もみられた。 積極的な売買は手控えられ、買い一巡後は3万9500円~3万9600円辺りでの保ち合いを継続するなか、後場に入りレンジを上放れた。3万9780円まで買われた後に中盤にかけて3万9680円まで上げ幅を縮めたが、終盤にかけてロングが強まり、3万9930円と本日の高値で終えた。 日経225先物は、25日移動平均線(3万9300円)が支持線として意識されるなか、売り一巡後は底堅い値動きとなった。アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の一角が日経平均型の重荷になったが、後場に入り先物主導の上昇となり、現物市場でのインデックス買いに向かわせた形である。 後場中盤以降は、台湾積体電路製造(TSMC)が発表した4-6月期決算で純利益が市場予想を上回ったほか、2025年の売上高見通しを上方修正したことがセンチメントを明るくさせた。また、為替市場で円相場が1ドル=148円台後半と円安に振れて推移していたことも支援材料となっており、短期筋のショートカバーを誘った。 これにより日経225先物はボリンジャーバンドの+1σ(3万9970円)に接近してきた。トランプ米大統領が日本からの輸入品に対して8月1日から25%の関税措置を発動する可能性を改めて示していることで、+1σ突破を狙ったロングの動きは期待しにくいだろう。ベッセント米財務長官は18日から日本を訪れ、石破茂首相への表敬訪問が予定されている。その席での関税交渉の進展はないとみられるほか、20日の参議院選挙を控えてポジションを傾けてくる動きはなさそうだ。 ただし、参議院選挙での与党苦戦が予想されており、短期的にショートが積み上がっている可能性はある。そのため、持ち高をニュートラルにする過程で+1σ水準を突破し、4万円台を回復する展開は意識しておきたいところであろう。 NT倍率は先物中心限月で14.04倍に低下した。200日線(14.03倍)水準から始まったが、ハイテク株の弱い値動きが重荷となるなかで、一時13.97倍まで低下する場面もみられた。その後は25日線(13.98倍)までの調整を経て200日線水準回復した。14.00倍を下回る場面では、その後の切り返しを想定したNTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。 手口面(9月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万5502枚、ソシエテジェネラル証券が9143枚、サスケハナ・ホンコンが2112枚、JPモルガン証券が1983枚、SBI証券が1554枚、バークレイズ証券が1519枚、日産証券が1139枚、楽天証券が1069枚、モルガンMUFG証券が957枚、松井証券が931枚だった。 TOPIX先物はABNクリアリン証券が1万8976枚、ソシエテジェネラル証券が1万7769枚、バークレイズ証券が5908枚、モルガンMUFG証券が5287枚、JPモルガン証券が4464枚、ゴールドマン証券が1905枚、SMBC日興証券が1361枚、ビーオブエー証券が1325枚、シティグループ証券が1073枚、日産証券が708枚だった。 株探ニュース