話題株ピックアップ【夕刊】(1):データセク、ヘリオス、MTG

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■データセクション <3905>  3,985円   +700 円 (+21.3%) ストップ高   本日終値
 データセクション<3905>がストップ高。ビッグデータ分析によるマーケティング支援ビジネスを展開するが、AIデータセンター運営への業態転換で収益立て直しを図っている。16日取引終了後、これまで非開示だった26年3月期の業績予想を発表、売上高は前期比5.6倍の164億1900万円、営業利益は31億7300万円(前期は4億9600万円の赤字)を予想している。既に今月10日に発表したAIデータセンター事業における大口受注の獲得を業績見通しに反映したもの。売上高は前期まで過去最高更新が続いていたが、今期は更に様変わりとなる飛躍的な伸びを示す見込みだ。また、営業利益は19年3月期以来7期ぶりに大幅ピーク利益更新となる。これを材料視する買いが集中する格好となった。

■ヘリオス <4593>  694円   +84 円 (+13.8%)  本日終値
 ヘリオス<4593>が続騰。後場に一時700円台に乗せるなど上げ幅を拡大し、2022年5月以来、3年2カ月ぶりの高値をつけた。前日に経済産業省による補助金採択を受けて再生医療等製品の開発製造受託事業(CDMO事業)を本格的に始めると発表し、ストップ高に買われていたが、17日正午には「eNK細胞」の固形がんに対する抗腫瘍効果に関する同社研究員による学術論文が、査読付きジャーナルの「Stem Cell Research & Therapy」に掲載されたと発表。好材料の追加を受けて再び買い上がる姿勢が強まった。

■MTG <7806>  4,560円   +540 円 (+13.4%)  本日終値
 MTG<7806>が切り返し急。年初来高値を一気に上抜け、2019年2月以来の高値圏に浮上した。SMBC日興証券が16日、MTGの投資評価を3段階で真ん中の「2」から最上位の「1」に引き上げた。目標株価は2900円から6100円に大幅に増額修正している。家庭用理美容品の需要拡大を追い風に、旗艦ブランド「ReFa」は中期的な高成長を継続すると想定。今年秋の銀座の旗艦店リニューアルオープンによりブランド発信力が高まる可能性についても指摘する。同証券はMTGの26年9月期営業利益予想をこれまでの83億円から121億円に引き上げた。

■フェローテック <6890>  3,720円   +430 円 (+13.1%)  本日終値
 フェローテック<6890>は大幅高で新値追い。同社は真空シールで世界高シェアを握る半導体製造装置の部品会社。26年3月期は売上高が前期比3.9%増の2850億円と連続過去最高、営業利益が同16.2%増の280億円と3期ぶり増益転換を予想。欧米メーカーからの需要取り込みや中国メーカーからの受託ニーズに対応することで増収を確保。生成AIサーバー投資の増大も追い風となる見込みだ。好調な業績見通しを背景に同社株への買いが続いている。きょうは外資系証券による格上げも手掛かりとなったもよう。

■三井E&S <7003>  2,928円   +305 円 (+11.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 三井E&S<7003>がマドを開けて急騰。一時3000円台に乗せ、2008年以来の高値圏で推移している。17日付の日本経済新聞朝刊は1面で「政府は深海調査を推進するため、無人探査機などを搭載する調査母船を新造する」と報じた。レアアースなど海洋資源の開発などに弾みをつける狙いがあり、関連費用を26年度予算案に計上する方針という。三井E&Sは国内において舶用エンジンでシェアがトップとなっている。海洋調査船の受注実績も持つことから、新造船関連での新規受注に伴う業績押し上げ効果への思惑が広がる形で買いが入ったようだ。

■ブロードリーフ <3673>  782円   +60 円 (+8.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 ブロードリーフ<3673>は急伸。同社は16日の取引終了後、25年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結業績予想に関し、売上高がこれまでの予想の96億円に対し98億6000万円(前年同期比17.1%増)、営業損益の黒字額が5億5000万円に対し7億6000万円(前年同期は4400万円の営業赤字)、最終損益の黒字額が3億円に対し3億7000万円(同1400万円の最終赤字)で着地したようだと発表した。これを支援材料にした買いが入った。6月中間期はセキュリティー強化を目的としたパソコンの買い替え需要が想定以上だったことに加え、非自動車産業向けのパッケージソフト販売が好調に推移し予想を上回った。生成AIの積極的な活用によって業務プロセスの効率化を進めたほか、サイバーアタック対策をはじめクラウドソフトのサービス品質向上に関する費用が主に下期に発生する見通しになったことも影響した。これらの業績変動要因が下期に与える影響を精査中であり、通期の業績予想について修正の必要が生じた場合は速やかに公表するとした。

■東洋エンジニアリング <6330>  1,119円   +75 円 (+7.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 東洋エンジニアリング<6330>が続伸し、年初来高値を更新した。きょう付の日本経済新聞が「政府は深海調査を推進するため、無人探査機などを搭載する調査母船を新造する」と報じ、レアアース(希土類)など海洋資源の開発のためとしていることから、レアアース泥を回収するシステムの技術開発に携わっている同社に思惑買いが流入したもよう。また、同社はきょう、沖電気工業<6703>などと共同で内閣府総合海洋政策推進事務局が公募した「自律型無人探査機(AUV)利用実証事業」に採択されたと発表していることも材料視されているようだ。この実証事業では、自律型の海洋無人機(ASV)と遠隔操作型の無人潜水機(ROV)の海上での実証試験を通じて、洋上風力発電設備の維持・管理における水中点検作業の自律・無人化を検討し、AUVなどの海洋ロボティクスの社会実装に向けたロードマップ作成を行うとしている。

■コンヴァノ <6574>  8,530円   +550 円 (+6.9%)  本日終値
 コンヴァノ<6574>が後場急伸。午後1時30分ごろ、新たな事業として暗号資産保有事業を開始すると発表しており、これを好材料視した買いが流入した。財務基盤の強化や円建て中核事業の成長に伴う購買力維持策、中期的なインフレ影響への緩衝措置を目的とした取り組みの一環として開始する。また、新たに4億円分のビットコインを7月末までに購入するとも発表している。

■dely <299A>  1,914円   +87 円 (+4.8%)  本日終値
 dely<299A>が大幅続伸し、上場来高値を更新した。同社は17日、ショート動画プラットフォーム「TikTok」内で展開されるEC機能「TikTok Shop」の公式パートナーに認定されたと発表。これが支援材料となり、発表後に株価は上げ幅を拡大した。クリエーター・エージェンシー・パートナー(CAP)などの認定を取得した。これに伴い、delyはクリエーターとメーカーをつなぐマルチチャンネルネットワーク事業を本格的に展開する。

■ハイレックス <7279>  2,382円   +92 円 (+4.0%)  本日終値
 ハイレックスコーポレーション<7279>が続伸し、年初来高値を更新した。英ゼナーアセットマネジメントが16日の取引終了後に関東財務局へ提出した大量保有報告書で、ハイレックスの株式について5.16%を保有していることが新たに明らかになり、思惑視した買いが集まった。報告義務発生日は7月9日。保有目的は、投資一任契約により顧客資産を運用する投資を主とするとしつつ、状況に応じ運営及び資本の効率化に向け、重要提案や経営陣との意見交換などを実施する可能性もある、と同報告書に記載している。

株探ニュース

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