株価指数先物【寄り前】 3万9250円から3万9750円辺りでの推移を想定

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 39540 -50 (-0.12%)
TOPIX先物 2815.5 -1.0 (-0.03%)
シカゴ日経平均先物 39565 -25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月米卸売物価指数(PPI)は横ばいとなり、市場予想(0.2%上昇)を下回った。米政権の関税政策がインフレにつながるとの懸念が和らぎ、買い安心感につながった。決算発表が本格化するなか、2025年12月期通期の収益見通しを上方修正したジョンソン・エンド・ジョンソンが6%を超える上昇となり、アムジェンやメルクなど他のヘルスケア株に買いが広がった。

 S&P500業種別指数は自動車・同部品、医薬品・バイオテクノロジー、不動産が上昇した一方で、小売、エネルギー、食品・生活必需品小売の下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、ジョンソン・エンド・ジョンソン、アムジェン、メルクのほか、キャタピラー、ゴールドマン・サックス・グループが買われた。半面、アマゾン・ドット・コム、シェブロン、ホーム・デポ、IBM、JPモルガン・チェースが軟調。

 シカゴ日経平均先物清算値は大阪比25円安の3万9565円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万9630円で始まった。その後は3万9560円~3万9660円処で保ち合いを継続。米国市場の取引開始後に軟化し、3万9130円まで急落する場面もみられた。ただし、終盤にかけてショートカバーが優勢となり、3万9540円と下落幅を縮めてナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや売り先行で始まりそうだ。米国市場の取引開始後に急落する場面があったが、トランプ米大統領が共和党議員らとの会合でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の解任を打診したとの報道がトリガーになった。その後、トランプ大統領が「解任の可能性は低い」と述べたため、終盤にかけて買い戻されている。

 日経225先物は25日移動平均線(3万9290円)を割り込む場面もみられたが、イレギュラー的な値動きであり、オプション権利行使価格の3万9500円を挟んだ上下の権利行使価格である3万9250円から3万9750円辺りでの推移になりそうだ。トランプ大統領の発言に振らされやすい状況ではあるが、スキャルピング中心のトレードのため、下へのバイアスが強まる場面ではその後のカバーを狙った押し目狙いのロング対応となりそうだ。

 トランプ大統領は、「日本は市場を開放しない」と述べるなど改めて不満を示した。8月1日に日本からの輸入品に対して25%の関税措置を発動する可能性が警戒されるなかでは、ボリンジャーバンドの+1σ(3万9950円)を意識したトレンドは期待しにくいだろう。

 16日の米VIX指数は17.16(15日は17.38)に低下した。パウエルFRB議長の解任を巡る報道で一時19.48まで急伸する場面もみられ、200日移動平均線(19.63)に接近した。ただ、その後は25日線(17.91)を下回って推移しており、リスク選好に傾きやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.05倍に上昇した。200日線(14.03倍)を上回っており、NTショートを巻き戻す動きが強まった。一時14.10倍まで切り上がり、+1σ(14.10倍)を捉える場面もみられた。その後は、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングの決算を受けて値がさハイテク株が弱含んだ影響により低下したが、200日線で底堅さがみられるようだと、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。

株探ニュース

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