スマバ、前期経常を一転赤字に下方修正
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スマートバリュー <9417> [東証S] が7月16日大引け後(16:30)に業績修正を発表。25年6月期の連結経常損益を従来予想の2300万円の黒字→7億5500万円の赤字(前の期は3億1200万円の赤字)に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。ただ、通期の連結最終損益は従来予想の300万円の黒字→8億8400万円の黒字(前の期は3億4800万円の赤字)に295倍上方修正し、12期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した1-6月期(下期)の連結経常損益も従来予想の1億8000万円の黒字→5億9800万円の赤字(前年同期は900万円の赤字)に減額し、一転して赤字計算になる。 株探ニュース 会社側からの【修正の理由】 売上高は、デジタルガバメントセグメントおよびモビリティ・サービスセグメントの既存クラウドサービス共に単価の低下や受注の減少が影響し、またスマートベニューセグメントにおける貸館事業のキャンセル等に伴う稼働率の低下が主な要因となりました。 利益面におきましては、スマートベニューセグメントにおけるリース会計基準の適用が大きく影響するとともに、GLION ARENA KOBE開業における開業時費用の増加および売上高の目標未達による売上総利益の減少が影響しました。 他方、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、2025年4月10日開示の「デジタルガバメント事業の一部譲渡に伴う会社分割(新設分割)及び新設会社の株式譲渡に関するお知らせ」に記載しております株式譲渡益の計上があり、下記3.に記載の特別損失の計上を吸収して、業績予想を上回る見込みとなりました。特別損失の計上について(1)減損損失の計上 当社が保有する固定資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき回収可能性を検討した結果、減損損失71,145千円を特別損失に計上いたします。(2)関係会社株式評価損の計上 連結子会社である株式会社ストークスの業績が前期末に見直しを行った事業計画を下回って推移しており、昨今の外注費の高騰や物価上昇における経営環境等も織り込んで、再度事業計画の見直しを行っております。当該見直し後の事業計画に基づき、株式会社ストークスに係る関係会社株式の実質価額の回収可能性を慎重に検討した結果、個別財務諸表において関係会社株式評価損260,824千円を特別損失に計上いたします。 なお、当該損失については個別決算において計上されるものであり、連結決算においては相殺消去されるため、連結業績に与える影響はありません。(3)関係会社事業損失引当金繰入額の計上 上記(2)のとおり、連結子会社である株式会社ストークスが債務超過となったことから、関係会社事業損失引当金繰入額329,248千円を特別損失に計上いたします。 なお、当該損失については個別決算において計上されるものであり、連結決算においては相殺消去されるため、連結業績に与える影響はありません。(4)のれんの一括償却 上記(2)のとおり、個別決算において連結子会社である株式会社ストークス株式の評価損を計上したことにより、「連結財務諸表における資本連結手続きに関する実務指針」の規定に基づき、連結決算において同社に係るのれんの一括償却を実施した結果、のれん償却額93,394千円を特別損失に計上いたします。