前週末11日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
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■グロースxP <244A> 2,215円 (+400円、+22.0%) ストップ高 グロースエクスパートナーズ <244A> [東証G]がストップ高。同社は11日、子会社のGxPがマイクロソフトが提供するNPU搭載「Copilot+PC」の開発パートナーとして連携を開始したと発表。これが材料視されたようだ。Copilot+PCは、生成AIの処理をクラウドに依存せずローカルで実行可能な次世代のWindowsデバイス。GxPは日本マイクロソフトと連携し、大企業の顧客に向けてオンデバイスAIソリューションを提供するとしている。 ■三光合成 <7888> 776円 (+100円、+14.8%) ストップ高 東証プライムの上昇率トップ。三光合成 <7888> [東証P]がストップ高。自動車向けを主力に樹脂成形部品を手掛けるが、高付加価値製品の受注拡大に注力する一方、生産の合理化努力などにより利益成長が顕著となっている。10日取引終了後に発表した25年5月期の決算は売上高が小幅減少したものの、営業利益は前の期比37%増の56億5600万円と急拡大し過去最高を大幅に更新した。また、26年5月期についても同利益は前期比8%増の61億円とピーク利益更新が続く見通しにある。更に年間配当を前期実績から4円増配となる28円としたことで、これを評価する買いを呼び込んでいた。配当利回りは10日終値換算で4%を上回った。 ■チムスピ <4397> 535円 (+57円、+11.9%) 一時ストップ高 チームスピリット <4397> [東証G]が3日ぶり急反騰、一時ストップ高となった。10日取引終了後、25年8月期連結業績予想について営業利益を1億5000万円から2億6000万円(前期は8700万円の赤字)へ上方修正すると発表。これを好感した買いが膨らんだ。経営効率化施策の効果が発現したことが要因。売上高については堅調な受注を受けて概ね想定通りとなる見込みで、従来予想(前期比13.1%増の50億円)を据え置いた。あわせて発表した第3四半期累計の決算は売上高が35億5600万円(前年同期比8.4%増)、営業利益が2億6800万円(前年同期は3200万円の赤字)だった。 ■イトヨーギョ <5287> 807円 (+68円、+9.2%) イトーヨーギョー <5287> [東証S]が3日続急伸。マンホールなどのコンクリート2次製品を手掛けるが、ライン導水ブロックを中心とした道路関連製品が好調で収益回復トレンドが鮮明だ。下水道インフラの全国的なメンテナンスが課題となるなか、同社の活躍機会が高まるとの見方が投資マネーの食指を動かしていた。ここ株価の上げ足が強まっていたものの、PER10倍前後で0.6倍台のPBRは依然として株高修正余地の大きさが意識されていた。株式需給面でも信用買い残が枯れた状態で上値が軽かった。 ■OSG <6136> 1,915円 (+159.5円、+9.1%) 東証プライムの上昇率2位。オーエスジー <6136> [東証P]が続急伸。約半年ぶりに年初来高値を更新した。10日取引終了後、25年11月期の期末配当予想について従来の普通配当32円に創立88周年記念配当28円を上乗せし、計60円にすると発表した。中間配当(28円)とあわせ、年間では88円(前期60円)となる見通し。これを好感した買いが集まっていた。あわせて発表した上期連結決算は売上高が前年同期比0.4%減の773億7900万円、営業利益が同2.9%減の94億8400万円だった。国内が好調だった一方、海外ではアジアが増収減益、米州と欧州・アフリカがインフレや為替の影響で減収減益となった。 ■シリコンスタ <3907> 950円 (+76円、+8.7%) 一時ストップ高 シリコンスタジオ <3907> [東証G]が5日続急伸、一時ストップ高となった。同社はコンピューターグラフィックス技術を駆使して、ゲームの開発受託や販売などを主力事業として手掛け、人材サービスなどにも展開している。10日取引終了後、25年11月期業績予想の修正を発表、売上高は従来見通しを据え置いているが、最終利益は従来見込みの1億1800万円から2億円(前期比2.3倍)に大幅増額した。全社的なコスト管理が奏功したほか、開発推進・支援事業における受託開発や事業環境が堅調に推移していることで、会社側計画を上回る見通し。株価は10日まで4連騰と上値指向を強めていたが、11日は一気にマドを開けて上放れた。 ■アルバイトT <2341> 163円 (+13円、+8.7%) アルバイトタイムス <2341> [東証S]が急反発。同社は10日取引終了後、26年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。営業利益は4900万円(前年同期は1000万円)となり、通期計画の1億3700万円に対する進捗率は35%超となった。売上高は前年同期比12.4%増の12億2100万円で着地。採用管理システムを顧客に提供する「ワガシャdeDOMO」(サブスクリプション型課金モデル)など、HRテックの販売拡大や、紹介事業、IT教育事業などが堅調だった。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いた。 ■スギHD <7649> 3,639円 (+270円、+8.0%) 東証プライムの上昇率4位。スギホールディングス <7649> [東証P]が3日ぶり急反発。同社は10日取引終了後、26年2月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の480億円から490億円(前期比15.1%増)に引き上げた。売上高予想も1兆円から1兆50億円(同14.5%増)に上方修正。個人消費やインバウンド需要の回復を背景に、ヘルス&ビューティーケア関連商品や日用雑貨・食品などの販売が好調で、第1四半期(3-5月)の連結業績が会社予想を上回ったことを踏まえ通期業績予想を見直したとしている。 ■AIRMAN <6364> 2,080円 (+145円、+7.5%) 東証プライムの上昇率6位。AIRMAN <6364> [東証P]が3日続急伸。同社は11日午後1時、自社株買いを発表し、好感された。取得総数60万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.12%)、取得総額10億円を上限とし、7月31日から2026年1月31日の間に実施する。東京証券取引所における市場買い付けにより取得。株主還元と資本効率の向上を図る。同社は5月23日に発表した中期経営計画で、28年3月期を目標に配当と自社株取得を100億円規模で実施し、総還元性向70%を目指す方針を示していた。 ■大黒天 <2791> 7,430円 (+510円、+7.4%) 東証プライムの上昇率7位。大黒天物産 <2791> [東証P]が急反発。10日の取引終了後に発表した26年5月期連結業績予想で、売上高3129億円(前期比6.8%増)、営業利益103億円(同5.0%増)、純利益69億円(同1.9%増)と3期連続営業最高益更新を見込むことが好感された。30店舗の新規出店と11店舗の既存店改装を計画していることが牽引する。また、店舗数の増加により中国及び関西の両センターの稼働率上昇に伴うコスト削減効果も期待されている。なお、25年5月期決算は、売上高2929億4000万円(前の期比8.5%増)、営業利益98億1200万円(同4.9%増)、純利益67億7400万円(同7.4%増)だった。 ■大有機 <4187> 2,783円 (+179円、+6.9%) 東証プライムの上昇率8位。大阪有機化学工業 <4187> [東証P]が4日続急伸。10日取引終了後、24年12月-25年5月期連結決算を発表した。売上高は前年同期比13.4%増の174億円、営業利益は同57.2%増の29億2200万円だった。電子材料事業で主力のArFレジスト用原料の販売が回復し全体に大きく貢献した。あわせて中間配当予想を34円から35円に増額した。年間では69円(前期66円)となる見通し。これらが好感され買いを呼び込んだ。 ■フジHD <4676> 3,630円 (+227円、+6.7%) 東証プライムの上昇率9位。フジ・メディア・ホールディングス <4676> [東証P]が急反発。10日の取引終了後、レノ(東京都渋谷区)が提出した変更報告書により、旧村上ファンド系の投資会社であるシティインデックスファーストがフジHD株の買い増しに動き、村上世彰氏の長女である野村絢氏らの保有分をあわせた共同保有割合が15.06%から16.32%に上昇したことが明らかとなった。報告義務発生日は3日。これに先立ち、フジHDは10日朝、旧村上ファンド系による株式取得に対抗する形で、大規模買付行為などに対する対応方針を導入すると発表している。今後の旧村上ファンド系の対応に注目が集まるなか、日本証券金融は11日からフジHDの株式の貸借取引に関して申込停止措置を講じた。新規の信用売りができなくなる「売り禁」により株式の需給がひっ迫するとの思惑も台頭。同社株への資金流入を誘発する格好となったようだ。 ■スリーエフ <7544> 496円 (+27円、+5.8%) スリーエフ <7544> [東証S]が続急伸。同社は10日取引終了後、26年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比37.7%増の3億4400万円となり、上半期計画の6億5000万円に対する進捗率は52.9%となった。営業総収入は同7.0%増の36億5100万円で着地。米飯やベーカリーなどの主力デイリー商品の売り上げが伸長したほか、利益面ではローソン・スリーエフへのブランド転換時の改装工事に係る費用が低減したことなどが寄与した。なお、上半期及び通期の業績予想については従来計画を据え置いた。 ■ブックオフG <9278> 1,482円 (+64円、+4.5%) ブックオフグループホールディングス <9278> [東証P]が大幅反発。10日取引終了後、26年5月期連結業績予想について売上高を前期比6.5%増の1270億円、営業利益を同10.2%増の38億円と発表。前期に続き増収増益となる見通しを示した。また、配当予想も前期比5円増の30円としており、これらが好感された。国内ブックオフ事業の既存店の伸長と、各事業における新規出店などで成長継続を見込む。同時に発表した25年5月期決算は売上高が前の期比6.8%増の1192億500万円、営業利益が同13.0%増の34億4800万円だった。 ■モノタロウ <3064> 2,879.5円 (+115円、+4.2%) MonotaRO <3064> [東証P]が3日ぶり大幅反発。10日の取引終了後に6月の月次業績を公表した。売上高は前年同月比23.3%増の277億3300万円と、増収基調を維持。前年比の伸び率は5月の11.9%を大きく上回った。これを材料に見直し買いが優勢となり、ショートカバーを誘発。25日移動平均線と75日移動平均線を一気に上抜けた。 ■アステナHD <8095> 492円 (+18円、+3.8%) アステナホールディングス <8095> [東証P]が大幅反発。11日午後3時ごろ、25年11月期連結業績予想について、売上高を630億円から640億円(前期比10.4%増)へ、営業利益を26億円から31億円(同10.1%増)へ、最終利益を15億円から18億円(前期25億2500万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。ファインケミカル事業で開発受託が好調だったことや、HBC・食品事業で輸入化粧品の販売が好調だったことに加えて、ファインケミカル事業を中心に売上原価・販売管理費の抑制及び費用配分の適正化に取り組んだことで上期業績が計画を上回ったことが要因という。なお、同時に発表した5月中間期決算は、売上高301億200万円(前年同期比7.2%増)、営業利益22億2200万円(同65.2%増)、最終利益12億8800万円(同82.8%増)だった。 ■セブン&アイ <3382> 2,235.5円 (+71円、+3.3%) セブン&アイ・ホールディングス <3382> [東証P]が大幅反発。同社は10日の取引終了後、26年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表。最終利益は前年同期比2.3倍の490億1400万円となった。前年同期にあった子会社譲渡関連損失の反動に加え、イトーヨーカ堂の店舗資産売却に伴う固定資産売却益の計上もあって、大幅な増益となった。カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタール社による買収提案を巡る新たな動きはみられなかった。株価は決算発表前まで調整を続けていたこともあって、いったんショートポジションを解消する目的の買いが入ったようだ。売上高は前年同期比1.6%増の2兆7773億7000万円。海外コンビニエンスストア事業が堅調に推移した一方、国内コンビニエンスストア事業は微減収となった。 ■GENDA <9166> 873円 (+25円、+3.0%) GENDA <9166> [東証G]が反発。同社は10日、GENDA共通アカウント「GENDA ID(ジェンダ アイディー)」の登録者数が約4ヵ月で2倍に増加し、200万人を突破したと発表。これが株価を刺激したようだ。GENDA IDは、自社が展開するサービスを多くの顧客に利用してもらうために24年6月にリリースした機能。なお、同社は国内外で「GiGO」などのアミューズメント施設やカラオケチェーン店「カラオケBanBan」を合わせて約800店舗、ミニロケ(主に30台以下のゲーム機を設置するゲームコーナー)を約1万4200箇所運営している。 ■DWTI <4576> 137円 (+4円、+3.0%) デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 <4576> [東証G]が大幅高で5日続伸。10日の取引終了後、ライセンスアウト先の興和(名古屋市中区)が緑内障・高眼圧症治療剤「グラアルファ配合点眼液」のタイでの販売を開始したと発表しており、好材料視された。今回のタイにおける販売開始は、「グラアルファ配合点眼液」の海外初となる上市となる。なお、今後契約に基づくロイヤルティーを受領するが、25年12月期業績に与える影響は軽微としている。 ■丸八倉 <9313> 877円 (+23円、+2.7%) 丸八倉庫 <9313> [東証S]が続伸。11日午後2時ごろ、25年11月期連結業績予想について、売上高を51億円から50億円(前期比0.2%増)へ、営業利益を6億6000万円から5億5000万円(同11.2%減)へ、純利益を4億2000万円から3億5000万円(同61.2%減)へ下方修正したものの、アク抜け感から買われたようだ。保管料収入などの減少に加えて、新規設備投資の前倒し実施に伴う初期コストの発生などで上期業績が計画未達となったことに加えて、既存設備の修繕実施についても前倒し実施する計画であることが要因としている。なお、同時に発表した5月中間期決算は、売上高24億5400万円(前年同期比1.1%減)、営業利益2億7700万円(同11.7%減)、純利益1億6000万円(同22.2%減)だった。 ■キャンドゥ <2698> 3,585円 (+45円、+1.3%) キャンドゥ <2698> [東証S]が3日続伸。同社は10日の取引終了後、26年2月期第1四半期(3-5月)の連結決算を発表した。売上高が前年同期比4.9%増の219億5100万円、営業利益が同2.1倍の6億6000万円、最終利益が同4.6倍の3億6200万円になった。通期の計画に対し、営業利益は61%の進捗率だった。これを手掛かりとした買いが入ったようだ。同社は消費者の節約志向を追い風に直営店の既存店売上高が伸長。原価率を下げる取り組みも奏功した。 ■グリムス <3150> 2,502円 (+28円、+1.1%) グリムス <3150> [東証P]が3日続伸。10日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、光通信 <9435> [東証P]グループの光通信の株式保有割合が5.03%となり、新たに5%を超えたことが判明したことで、需給思惑から買われたようだ。保有目的は純投資で、報告義務発生日は7月3日となっている。 ※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース