話題株ピックアップ【夕刊】(2):NITTOK、伯東、弁護士COM
投稿:
■NITTOKU <6145> 1,908円 +38 円 (+2.0%) 本日終値 NITTOKU<6145>が反発。同社は8日の取引終了後、ペロブスカイト太陽電池の製造プロセスにおける生産ラインの大型受注を獲得したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。受注金額は数十億円程度で、仕向け地は国内。売り上げは来期以降の業績に寄与するという。同社はこれまで、業界標準機としてロール・ツー・ロール設備の受注活動に注力してきた。 ■伯東 <7433> 3,700円 +65 円 (+1.8%) 本日終値 伯東<7433>が続伸した。同社は8日の取引終了後、米ワイヤレス半導体企業のInnoPhase IoT社と日本国内における代理店契約を結んだと発表。これが好感され買いが進んだようだ。InnoPhase IoT社による特許取得済み技術をもとにした半導体及びモジュール製品はバッテリー寿命の大幅な延長が期待でき、エッジAI技術を活用したカメラ搭載製品などへの活用が見込まれている。伯東は自社の開発チームや販売ネットワークなどを生かし、製品の導入を促す。 ■弁護士ドットコム <6027> 3,285円 +55 円 (+1.7%) 本日終値 弁護士ドットコム<6027>が底堅い。同社は8日の取引終了後、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)を通じ、訴訟・仲裁ファンドを運用するTrailblaze Asset Management(東京都港区)に出資したと発表。これが株価の下支え要因となったようだ。弁護士COMはスタートアップやベンチャー企業の成長支援を行うCVC「プロフェッショナルテック・キャピタル」を運営する。今回、CVCが出資したTrailblaze Asset Managementはアジア太平洋及び米国市場において、訴訟の原告となる企業に対し資金を提供し、原告が受け取る賠償金などをもとにリターンの獲得を目指すファンドを運用する。 ■東邦ホールディングス <8129> 4,759円 +64 円 (+1.4%) 本日終値 東邦ホールディングス<8129>が5日続伸。シンガポールに拠点を置く3Dインベストメント・パートナーズが東邦HDの株式を買い増していたことが8日の取引終了後に明らかとなった。同日に提出された変更報告書によると、3Dインベストメント・パートナーズの保有割合は18.12%から19.13%に上昇した。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」としている。報告義務発生日は1日。 ■ウエルシア <3141> 2,601円 +34.5 円 (+1.3%) 本日終値 ウエルシアホールディングス<3141>は年初来高値更新。8日取引終了後に3~5月期連結決算を発表。売上高は前年同期比9.7%増の3344億2800万円、純利益は同2.2倍の61億100万円だった。M&Aや調剤売上高の伸長、品揃え拡充などのほか、販管費コントロールの実施や粗利率の改善が寄与。法人税等調整額の影響もあった。好決算を評価した買いが入っている。なお、同社はツルハホールディングス<3391>との経営統合を予定しており、ツルハHDによる株式交換に伴い11月27日付で上場廃止となる。交換比率はツルハHDの株式5分割(効力発生日9月1日)を考慮した上で、ウエルシア1株に対し、ツルハHD株1.15株。 ■わらべ日洋 <2918> 2,490円 +28 円 (+1.1%) 本日終値 わらべや日洋ホールディングス<2918>が4日続伸し新値追い。8日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高575億100万円(前年同期比5.1%増)、営業利益22億4700万円(同1.3%増)と営業増益で着地したことが好感された。コメや海苔などの原材料価格の高騰に加えて、人件費や水道光熱費の上昇により製造コストが増加したものの、おにぎり材料などの取扱高の増加や商品規格の見直しなどが寄与し売上高・営業増益が増加した。なお、26年2月期通期業績予想は、前期に発生した一時費用の剥落に伴う下期の利益回復が見込め、売上高2315億円(前期比4.1%増)、営業利益60億円(同32.9%増)、純利益39億円(同45.5%増)の従来見通しを据え置いている。 ■宝&CO <7921> 3,285円 +20 円 (+0.6%) 本日終値 TAKARA & COMPANY<7921>が高い。午後3時ごろに発表した26年5月期連結業績予想で、売上高330億円(前期比11.2%増)、営業利益44億円(同8.7%増)と増収増益を見込むとしており、中期経営計画で従来目標としていた営業利益43億円から引き上げたことが好感された。統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」の着実な導入顧客数の増加や、シェア拡大による新規取引社数の増加、英文開示義務化に伴うディスクロージャー翻訳ニーズの高まりなどが牽引。また、通訳・翻訳事業で取引社数及び受注数が増加していることも寄与する。なお、同時に発表した25年5月期決算は、売上高296億7800万円(前の期比1.4%増)、営業利益40億4800万円(同4.3%減)だった。 ■アドバンテスト <6857> 10,980円 +25 円 (+0.2%) 本日終値 アドバンテスト<6857>が5連騰。株価を初めて1万1000円台に乗せ、前日に続き上場来高値を更新した。前日の米国株市場ではNYダウが続落したものの、半導体セクターには強さを発揮する銘柄が多く、AI半導体関連のシンボルストックであるエヌビディアは上昇し、史上最高値更新を目前に捉えると同時に時価総額も昨年12月にアップル が記録した史上最大の水準に肉薄している。東京市場でも半導体テスター世界トップクラスでエヌビディアを主要顧客とするアドテストがこれに連動する形で投資資金を引き寄せている。 ■HIOKI <6866> 5,340円 -250 円 (-4.5%) 本日終値 東証プライム 下落率4位 HIOKI<6866>が大幅反落。8日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、売上高を437億8000万円から414億3000万円(前期比5.5%増)へ、営業利益を83億4000万円から75億3000万円(同0.1%増)へ、純利益を64億4000万円から58億4000万円(同5.6%減)へ下方修正したことが嫌気された。経済の先行き不透明感から国内外で設備投資が抑制されており、同社計測器の需要にも影響が出ていることが要因としている。 ■富士通 <6702> 3,287円 -112 円 (-3.3%) 本日終値 東証プライム 下落率8位 富士通<6702>が3日続落。同社の会計システムに問題があったにもかかわらず、納入先となった英国の郵便局において700人以上が横領や不正経理の罪で有罪となった冤罪事件を巡り、英国政府が設置した調査委員会が富士通に対し、被害者を迅速に救済するように8日に勧告したと国内外のメディアが報じた。約1万人が賠償を申し立てられるという。今後の業績に及ぼすネガティブな影響を懸念した売りがかさんだようだ。富士通の英国法人は同日にコメントを発表。被害者が苦しんだ状況にあることに対し改めて謝罪の意を示すとともに、引き続き調査に協力する方針を示した。 株探ニュース