株価指数先物【寄り前】 押し目狙いのロング対応ながら+1σ割れを警戒

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 39750 -20 (-0.05%)
TOPIX先物 2828.5 +2.5 (+0.08%)
シカゴ日経平均先物 -(休場)
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場は独立記念日の祝日で休場。欧州市場はSTOXX欧州600指数、ドイツDAX指数、フランスCAC40指数、英国FTSE100指数がいずれも下落した。米トランプ政権による相互関税の上乗せ分の停止期限が9日に迫るなか、関税を巡る不透明感が重石となった。

 日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比20円安の3万9750円で始まった。直後につけた3万9610円を安値にショートカバーが入り、中盤にかけて3万9810円とプラス圏を回復する場面もみられた。ただし、買い一巡後は軟化し3万9690円から3万9740円辺りの狭いレンジで推移が続き、3万9750円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はやや売り先行で始まりそうだ。上乗せ関税の一時停止期限が迫るなかでは、ポジションを傾けてくる動きは限られるだろう。

 足もとではベトナムと20%の輸入関税で合意したと報じられたほか、ベッセント米財務長官が期限までに合意がまとまらない一部の国について、3週間の交渉期間延長の可能性を示したと伝えられており、ショートを仕掛けにくくさせそうだ。

 ただし、台湾積体電路製造(TSMC)は、トランプ関税を踏まえて米国投資を優先するため、日本での熊本第2工場の建設を延期する方針と関係者の話として報じられている。また、トランプ政権が中国へ半導体が密輸されるリスクを阻止するため、マレーシアとタイへの人工知能(AI)向け半導体の輸出規制を計画していると伝えられており、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷となる可能性がある。

 日経225先物は7月に入り調整をみせているが、上向きで推移するボリンジャーバンドの+1σ(3万9620円)が支持線として機能している。+1σと+2σ(4万0480円)によるレンジをキープしているため、+1σ水準での底堅さがみられる局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 日米交渉を巡る不透明感に加えて、半導体株が日経平均型の重荷になるようだと、+1σを割り込んでくる可能性はありそうだ。短期的には中心値となる25日移動平均線が位置する3万8750円辺りが意識されてくるとみておきたい。そのため、日経225先物は+1σ水準での底堅さを見極めつつ、オプション権利行使価格の3万8750円から4万円辺りのレンジを想定する。

 4日の米VIX指数は17.48(3日は16.38)に上昇した。一時17.67まで上げる場面もみられ、下向きで推移する25日線(18.52)に接近してきた。依然としてボトム圏での推移であるが、同線を捉えてくる展開からやや神経質にさせる可能性は意識しておきたい。

 先週のNT倍率は先物中心限月で14.07倍(3日は14.05倍)に上昇した。6月30日につけた14.24倍をピークに低下する形であるが、200日線(14.04倍)を挟んで底堅さがみられている。値がさハイテク株の動向を睨むなかで、同線が支持線として機能するようだとNTロングに振れやすくなりそうである。

株探ニュース

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