前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

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材料

■いつも <7694>  670円 (+100円、+17.5%) ストップ高

 いつも <7694> [東証G]がストップ高。1日の取引終了後、TikTok Shop支援サービスを開始すると発表しており、これが好材料視されたようだ。ショート動画プラットフォーム「TikTok」上で展開されるeコマースサービス「TikTok Shop」が日本で本格展開を開始したことを受け、出店企業向け総合支援とソーシャルコマース特化クリエイター支援を組み合わせたワンストップサービスを提供する。あわせて、TikTok Shopのパートナー資格をすべて取得したことも明らかにしている。

■ノイル <4893>  179円 (+15円、+9.2%) 一時ストップ高

 ノイルイミューン・バイオテック <4893> [東証G]が急反発、一時ストップ高となった。1日取引終了後、「令和7年度やまぐち再生医療等実用化・産業化推進補助金事業」で、同社が応募した「次世代型免疫強化技術を搭載したCAR-T細胞療法による世界初固形腫瘍治療の社会実装及び研究開発広域連携拠点の形成」について事業採択されたと発表した。事業期間は最長3年間(2027年度まで)で、補助上限は3000万円/年。これが材料視された。

■Syns <290A>  1,100円 (+90円、+8.9%)

 Synspective <290A> [東証G]が5日ぶり急反発。1日の取引終了後、同社の大株主であるジャフコ グループ <8595> [東証P]が保有する株式の一部を売却したことが明らかとなった。同日に提出された変更報告書により、ジャフコGの保有割合は8.30%から1.47%に低下した。一方、同日の大量保有報告書により、ヒューリック <3003> [東証P]がSynsの株式について新たに9.95%保有していることも判明した。Synsを巡っては、大株主による上場後の株式売却を一定期間制限する「ロックアップ」期間が6月16日で終了したことに伴い、株式の需給が悪化するとの警戒感が広がっていた。今回、ベンチャーキャピタルが株式の一部売却に動いたことを受け、需給懸念が和らぎ、買い戻しが入ったようだ。ヒューリックはジャフコGからSynsの株式を市場外で取得した。

■ETS・G <253A>  782円 (+60円、+8.3%)

 ETSグループ <253A> [東証S]が急反発。同社は電気工事や建物管理事業などを主力展開する。25年9月期は大幅増収ながら営業減益を見込んでいるが、足もとデータセンター関連の案件が好調で26年9月期は再び利益成長局面に回帰しそうだ。データセンター建設需要は引き続き活発で、直近では東京電力ホールディングス <9501> [東証P]が27年度にもデータセンター事業に本格参入する計画にあることが報じられ、物色人気化した。また、2日は関西電力 <9503> [東証P]がデータセンター建設ラッシュを背景とした電力需要の急増に備え、送電網に1500億円投資することが伝わり株価が刺激された。データセンター周辺で話題が相次ぐなか、ETS・Gも同関連の穴株として投資マネーの食指を動かした格好だ。

■オリコ <8585>  1,047円 (+71円、+7.3%)

 東証プライムの上昇率4位。オリエントコーポレーション <8585> [東証P]が5日続急伸。アクティビストとして知られるストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が1日の取引終了後、オリコの株式について新たに5%を超えて保有していることが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された大量保有報告書によると、ストラテジックキャピタルの保有割合は5.23%となっている。保有目的は「純投資及び状況に応じて重要提案行為等を行うこと」。報告義務発生日は6月24日。

■フジHD <4676>  3,691円 (+234円、+6.8%)

 東証プライムの上昇率5位。フジ・メディア・ホールディングス <4676> [東証P]が8日続急伸。約23年ぶりの高値圏を快走している。同社は6月25日に開催された定時株主総会を経て、清水賢治・代表取締役社長を筆頭とする新体制がスタートした。今年に入って表面化した子会社フジテレビジョンの一連のガバナンス問題にいったん区切りがついた格好となった。こうしたなか、これまでフジテレビへのCM出稿を取りやめていたスポンサー企業が戻り始めている。各報道によると、再開方針を示している企業としてサントリーホールディングスやロッテ、大和ハウス工業 <1925> [東証P]などが伝わっている。相次ぐCM再開の動きを背景に業績改善期待の買いが続いた。

■EDP <7794>  598円 (+34円、+6.0%)

 イーディーピー <7794> [東証G]が急反発。2日放送されるNHK総合(地上波)「午後LIVEニュースーン」で同社が取り上げられる見通し。内容は合成ダイヤモンドに関するものになる予定で、同社株の人気化を見込んだ先回り買いが流入したようだ。

■古河機金 <5715>  2,259円 (+120円、+5.6%)

 東証プライムの上昇率7位。古河機械金属 <5715> [東証P]が5日続急伸。中国の レアアース輸出規制に関連して、国際間でレアアースの採鉱に向けた動きが政治的に改めて意識されるようになってきた。そのなか、土木・鉱山用などの車載用クレーンや削岩機などで高い実績を誇る同社は、その技術力を生かしてレアアースを回収する機材の開発に取り組んでいる。会社側では「2018年から開発を進めており、試作段階だが回収機材の開発を漸次行っている」としており、今後の展開に期待が募る状況にある。株価は5日移動平均線を足場に大陽線を示現し、6月上旬以来となる2300円台乗せを指呼の間に捉えた。

■シーラHD <8887>  339円 (+18円、+5.6%)

 シーラホールディングス <8887> [東証S]が急反発。1日の取引終了後、株主優待を実施すると発表しており、材料視されたようだ。今年11月30日時点の株主が対象。保有株式数の区分に応じて、Amazonギフトカードなどに交換できるデジタルギフトを500~1万円分贈呈する。また、子会社のシーラが運営する不動産クラウドファンディングサービスに登録する株主を対象に、同サービス内で利用できる電子ポイント「利回りくんコイン」を500~1万5000円相当、保有株式数に応じて贈呈する。贈呈時期は来年2月中旬ごろを予定。その後の株主優待に関しては、業績や財務状況などを踏まえ、継続的な株主還元策として引き続き検討していく。

■川崎地質 <4673>  3,680円 (+165円、+4.7%)

 川崎地質 <4673> [東証S]が大幅続伸。2日午前10時ごろに業績修正を発表。25年11月期第2四半期累計(24年12月-25年5月)の連結最終利益を従来予想の1億2000万円から3億1300万円(前年同期比56.5%増)に上方修正したことが好材料視された。前期からの繰越受注業務の完成促進と原価抑制が順調に進んだことに加え、今期受注案件においても原価抑制が図られたことを反映した。また、投資有価証券売却益を計上することも利益を押し上げる。なお、通期の同利益は従来予想(2億7500万円)を据え置いた。

■三井海洋 <6269>  6,550円 (+280円、+4.5%)

 三井海洋開発 <6269> [東証P]が大幅高で4日続伸。日本と米国、オーストラリア、インドの4カ国で構成される枠組み「クアッド」の外務大臣会合が前日に行われ、レアアースなどの重要鉱物資源分野のサプライチェーン構築で協力・推進することで一致したことが伝わっている。中国のレアアース輸出規制強化などを背景にレアアース確保に向けた政治的な動きが強まるなか、東京市場でも関連銘柄に物色の矛先が向いている。そのなか、浮体式の原油・ガス生産貯蔵設備で国内唯一の企業として世界的にも高実績を誇る同社は、海外機関投資家などからも注目度が高まったもようだ。

■タマホーム <1419>  3,440円 (+145円、+4.4%)

 タマホーム <1419> [東証P]が大幅反発。同社は2日午前11時30分、25年5月期の連結業績に関し、営業利益と最終利益が計画を上振れして着地したようだと発表した。SMBC日興証券が1日付でタマホームについて目標株価3600円で新規にカバレッジを開始していたこともあって、株価は朝方から底堅く推移していたが、前期業績に関する公表を受けた買いが入ると一段高となった。前期の売上高は計画を62億円下回る2008億円(前の期比18.9%減)で着地する格好となった一方、営業利益は計画に対し1億円上振れして41億円(同67.4%減)、最終利益は7000万円上振れして14億7000万円(同83.2%減)となったもよう。着工準備期間の長期化などにより引き渡し棟数が計画を下回った半面、利益率が計画を上回った。配当予想は据え置く。SMBC日興証券は受注棟数の回復には時間を要するとの見方を示す一方、26年5月期の配当は維持・増配計画が期初時点では示される可能性が高いと指摘。投資評価は3段階で真ん中の「2」としている。

■霞ヶ関C <3498>  14,590円 (+590円、+4.2%)

 霞ヶ関キャピタル <3498> [東証P]が大幅反発。SMBC日興証券が1日付で同社の投資評価を「1(強気)」、目標株価を2万円でカバレッジを開始しており、これを材料視する買いが入ったようだ。レポートでは、資金回収が速いビジネスモデルにより、他社より高い成長率を維持することが可能であると評価。今後仕入れの実績が確認されれば、徐々に株式市場の目線は来期の業績に焦点が当たるとみており、同証券の予想EPSに対して現在の株価水準は魅力的としている。

■HKS <7219>  2,090円 (+83円、+4.1%)

 エッチ・ケー・エス <7219> [東証S]が大幅反発。1日の取引終了後、株主優待制度を変更すると発表。2025年8月31日基準日から適用する新制度では、毎年8月末時点で100株以上を保有する株主に対し、保有株数と保有期間に応じて1000~1万円分のオリジナルQUOカードを贈呈する。従来の自社製品(新品のみ)購入の要件を撤廃しており、これが好感されたようだ。

■アサカ理研 <5724>  1,064円 (+40円、+3.9%)

 アサカ理研 <5724> [東証S]が7日ぶり大幅反発。日米豪印の枠組み「クアッド」の外相会合が米ワシントンで1日に開かれ、レアアース(希土類)など重要鉱物資源の供給網構築に向けて協力することで一致したと複数のメディアが伝えている。レアアース生産大国の中国への依存度を低下させる狙いがあるとみられている。これを受け、関連銘柄の一角に位置づけられる貴金属回収の同社に思惑的な物色が向かったようだ。

■Tホライゾン <6629>  373円 (+13円、+3.6%)

 テクノホライゾン <6629> [東証S]が大幅高で3日続伸。同社は1日取引終了後、ユニバースケープ(東京都千代田区)の全株式を取得したと発表しており、シナジーが期待されたようだ。子会社化したユニバースケープは、学校(大学)作りを全面的に支援する「コンサルティング事業」と、さまざまなソリューション・サービスを提供する「ソリューション・総合企画推進事業」を展開している企業。同社はELMOブランドで 教育現場を中心に書画カメラや電子黒板などのICT機器を展開しており、ユニバースケープのグループ入りで教育の質を高める好循環を生み出すことが可能になるとしている。

■ワークマン <7564>  6,590円 (+210円、+3.3%)

 ワークマン <7564> [東証S]が大幅高で4日続伸。1日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比15.0%増となり、4ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の上昇に伴い、ファンウエアが大幅に伸長したことに加えて、サマーカーゴパンツや半袖Tシャツ、冷感コンプレッションウェアなどの夏物衣料が売り上げを牽引。また、アームカバーやクールキャップなどの防暑小物も好調に推移した。なお、全店売上高は同19.9%増だった。

■ケーズHD <8282>  1,522.5円 (+46円、+3.1%)

 ケーズホールディングス <8282> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社は1日、6月の月次速報を公表。グループ合計の売上高(速報値、受注ベース)は前年同月比3.9%増となった。2ヵ月連続で前年を上回り、評価されたようだ。商品別ではパソコン・情報機器やエアコンの伸びが目立った。4~6月期では前年同期比2.2%増となった。

■青山財産 <8929>  1,786円 (+40円、+2.3%)

 青山財産ネットワークス <8929> [東証S]が反発。同社は2日午前10時、不動産共同所有システム(商品名ADVANTAGE CLUB)の新規商品の募集を開始すると発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。横浜元町エリアの物件を対象とする。募集開始日は9日。組合組成日は31日を予定する。

■JR東日本 <9020>  3,195円 (+65円、+2.1%)

 東日本旅客鉄道 <9020> [東証P]が5日続伸。同社は1日取引終了後、新たなグループ経営ビジョン「勇翔2034」を策定したと発表。最終年度となる32年3月期の連結営業利益目標を7000億円程度(25年3月期実績は3767億8600万円)としていることが買い手掛かりとなったようだ。32年3月期の連結売上高は4兆円超(同2兆8875億5300万円)を目指す。コングロマリット・プレミアムを生み出し、グループの企業価値を最大化するため、M&Aなどの資本戦略を進めるほか、経営環境に応じた最適な資本関係を追求するとしている。

■関西電 <9503>  1,764.5円 (+26.5円、+1.5%)

 関西電力 <9503> [東証P]が5日続伸。2日付の日本経済新聞朝刊が「関西電力はグループで変電所や送電線の新増設に1500億円超を投資する」と報じた。中長期的な収益貢献を期待した買いを誘ったようだ。記事によると、データセンターの新増設ラッシュが見込まれるなか、電力需要の急増をにらみ、関西電力の子会社が2026年以降、西大阪変電所(大阪府箕面市)や新生駒変電所(奈良県生駒市)など計4カ所を増強するという。なお、前日には読売新聞オンラインが、東京電力ホールディングス <9501> [東証P]が27年度にもデータセンター事業に本格参入すると伝えた。1日に急騰した東電HDは、2日は利益確定売りが優勢となっている。

■INPEX <1605>  2,022.5円 (+23.5円、+1.2%)

 INPEX <1605> [東証P]が反発、石油資源開発 <1662> [東証P]も堅調な値動きとなった。1日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日6月30日比0.34ドル高の1バレル=65.45ドルに上昇。米6月ISM製造業景況感指数は49.0と市場予想(48.6)を上回った。また、中国の6月財新製造業PMIも50.4と堅調だった。米中景気の底堅さを背景にWTI価格は上昇しており、INPEXなどに買いが流入した。

■高砂香 <4914>  7,080円 (+70円、+1.0%)

 高砂香料工業 <4914> [東証P]が続伸。同社は1日の取引終了後、神奈川県鎌倉市の土地を取得したと発表した。中外製薬 <4519> [東証P]との不動産売買契約書に基づくもので、取得は6月30日付。新たな研究所の建設を目的とし、取引価格は固定資産の取得に関する適時開示軽微基準の範囲内としている。発表を手掛かり視した買いが株価を下支えしたようだ。土地面積は約3万2500平方メートル。26年3月期の業績に及ぼす影響は軽微なものとなるとしている。

■IBJ <6071>  846円 (+8円、+1.0%)

 IBJ <6071> [東証P]が反発。1日取引終了後、6月の月次KPI(速報値)を発表した。結婚相談所数が前年同月比5.2%増だったほか、IBJ登録会員数が同7.2%増、新規入会者数が同5.7%増と堅調な内容だった。これが手掛かりとなった。

※2日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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