話題株ピックアップ【夕刊】(1):リベラウェア、オリンパス、高島屋
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■ナガイレーベン <7447> 2,146円 +184 円 (+9.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率2位 ナガイレーベン<7447>が急騰。同社は前週末27日の取引終了後、記念配当の実施に伴う配当予想の増額修正を発表。これをポジティブ視した買いが入ったようだ。創業110周年に伴う記念配当40円を加えて、25年8月期の期末一括配当予想を従来の60円から100円(前期比40円増配)に引き上げた。あわせて開示した第3四半期累計(24年9月~25年5月)の連結決算は、売上高が前年同期比5.7%増の133億6600万円、経常利益が同5.9%減の29億9500万円となった。原材料費や人件費、海外工場移転に伴う一過性の物流費用の増加などが利益を圧迫する要因となった。 ■Liberaware <218A> 1,617円 +113 円 (+7.5%) 本日終値 Liberaware<218A>が急反発。7月6日放送予定のTBSテレビ系経済情報バラエティ番組「がっちりマンデー!!」で紹介されることが好材料視された。「僕たち上場しました!2025」の特集で取り上げられる3社のうちの1社として、狭い隙間も点検できる潜入ドローンとして同社の点検ドローンが紹介される予定だ。 ■日本駐車場開発 <2353> 264円 +16 円 (+6.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位 日本駐車場開発<2353>は大幅高で年初来高値更新。前週末27日取引終了後、自社株買いを実施すると発表した。取得上限は400万株(自己株式を除く発行済み株数の1.25%)、または10億円。期間は7月17日~9月30日。あわせて、子会社を通じて東急不動産ホールディングス<3289>傘下の伊豆観光開発の株式を取得し、孫会社化すると発表した。株式受け渡し期日は来年3月1日の予定。伊豆観光開発は総合リゾート「天城東急リゾート」を運営する。これら発表が好感され買われた。 ■オリンパス <7733> 1,715円 +91 円 (+5.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 オリンパス<7733>が急反発。前週末27日の取引終了後、米国食品医薬品局(FDA)が現地時間6月24日に公表した、会津オリンパスで製造された一部の医療機器に対する輸入警告に対し、「FDAの指摘事項に迅速に対応し、自社製品が高い品質基準を満たすよう全力を尽くす」とのコメントを発表したことを受けて、買い戻しの動きが優勢となったようだ。FDAから輸入警告を受けたのは一部の気管支鏡、腹腔鏡、尿管腎盂鏡と内視鏡洗浄消毒装置で、今後の通知があるまで指定された医療機器の米国への輸入ができなくなる。ただし、25年3月期の対象製品の米国での売上高は連結売上高の約1%としており、また、現段階では同措置による対象製品の他国への輸入に影響はないとしている。 ■高島屋 <8233> 1,128.5円 +42.5 円 (+3.9%) 本日終値 高島屋<8233>が後場終盤になって上げ幅を拡大した。午後3時ごろに自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を1500万株(自己株式を除く発行済み株数の4.94%)、または150億円としており、取得期間は7月1日から12月30日まで。なお、取得した全自社株は26年1月15日付で消却する。同時に26年2月期の連結業績予想について、売上高を5212億円から4930億円(前期比1.1%減)へ、営業利益を580億円から500億円(同13.0%減)へ下方修正した。国内百貨店事業でインバウンド売上高が減少していることなどを考慮したという。なお、第1四半期(3~5月)連結決算は、売上高1124億6100万円(前年同期比6.4%減)、営業利益126億3500万円(同26.9%減)だった。 ■日機装 <6376> 1,283円 +42 円 (+3.4%) 本日終値 日機装<6376>が3日続伸した。同社は名古屋市立大学とともに30日、プベルル酸腎毒性評価に関する研究成果の論文が、日本薬学会が発行する英文の学術誌に掲載されたと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。紅麹関連食品を巡る腎障害の原因物質の一つとされるプベルル酸について、三次元培養したヒト近位尿細管上皮細胞を用いて毒性評価を行った結果、一定の濃度以上で毒性を発現させることが示されたという。これまで腎毒性は動物実験では示されていたが、ヒト腎細胞を用いた毒性評価の報告はなかった。今後、研究グループは細胞実験による適切で効率的な化合物の評価方法の確立を通じ、創薬研究に貢献していくとしている。 ■弁護士ドットコム <6027> 3,140円 +100 円 (+3.3%) 本日終値 弁護士ドットコム<6027>は堅調。前週末27日取引終了後、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」について、6月時点の導入・支援数が国内300自治体(都道府県と市区町村)を突破したと発表した。全国の自治体における導入シェア率は約70%になったという。これが手掛かりとなった。 ■伊勢化学工業 <4107> 26,800円 +720 円 (+2.8%) 本日終値 伊勢化学工業<4107>や積水化学工業<4204>、K&Oエナジーグループ<1663>などペロブスカイト太陽電池関連が買われた。きょう付の日本経済新聞朝刊で「経済産業省は2026年度から、化石燃料の利用が多い工場や店舗をもつ1万2000事業者に屋根置き太陽光パネルの導入目標の策定を義務づける」と報じられており、なかで「薄くて軽いペロブスカイト太陽電池の導入を広げて、脱炭素に向けて太陽光の比率を大幅に高めるエネルギー基本計画の目標達成に近づける」とあることから、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄に買いが向かっているようだ。屋根置きの太陽光パネルに関しては、公共施設や住宅で設置が進んでいるものの、企業に関しては取り組みが遅れていた。経産省は導入目標の策定を義務づけることで企業施設への太陽光パネルの導入を進める方針で、工場の屋根に適したペロブスカイト太陽電池の普及が期待されている。 ■日水コン <261A> 2,696円 +66 円 (+2.5%) 本日終値 日水コン<261A>が続伸。この日、クボタ<6326>100%子会社の「水害対策ワンストップソリューション(都市下水予測)」が、福岡県福岡市が公募した「福岡市実証実験フルサポート事業」に採択されたと発表しており、好材料視された。「水害対策ワンストップソリューション(都市下水予測)」は、日水コンがクボタ環境エンジニアリングと開発中の、豪雨時における都市部水害対策に向けたリアルタイム浸水予測及び雨水ポンプ場の運転を支援するソリューション。同社ではこの実証実験において、実際の豪雨時における同ソリューションの精度や効果を検証し、全国各自治体の適切な施設管理体制の構築支援を目指すとしている。 ■セレス <3696> 2,501円 +60 円 (+2.5%) 本日終値 セレス<3696>が4日ぶりに反発。前週末27日の取引終了後、再生医療分野で活用されるヒト幹細胞培養液を応用したスキンケアブランド「ステムボーテ」を展開するエムコーポレーション(東京都港区)の全株式を30日付で取得し子会社化すると発表しており材料視された。美容領域における有力かつ差別化されたブランドをD2C事業に取り込むことで、保有するマーケティングアセットや販売チャネルとの連携を通じて「垂直統合型モデル」の強化を図り、グループ全体の収益基盤の拡充を進めるのが狙い。取得価額は非開示。なお、25年12月期業績への影響は軽微としている。 株探ニュース