話題株ピックアップ【昼刊】:ナガイレーベ、オリンパス、セレス

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■ナガイレーベン <7447>  2,115円   +153 円 (+7.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 ナガイレーベン<7447>が急伸。同社は前週末27日の取引終了後、記念配当の実施に伴う配当予想の増額修正を発表。これをポジティブ視した買いが入ったようだ。創業110周年に伴う記念配当40円を加えて、25年8月期の期末一括配当予想を従来の60円から100円(前期比40円増配)に引き上げた。あわせて開示した第3四半期累計(24年9月~25年5月)の連結決算は、売上高が前年同期比5.7%増の133億6600万円、経常利益が同5.9%減の29億9500万円となった。原材料費や人件費、海外工場移転に伴う一過性の物流費用の増加などが利益を圧迫する要因となった。

■日本駐車場開発 <2353>  265円   +17 円 (+6.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 日本駐車場開発<2353>は大幅高で年初来高値更新。前週末27日取引終了後、自社株買いを実施すると発表した。取得上限は400万株(自己株式を除く発行済み株数の1.25%)、または10億円。期間は7月17日~9月30日。あわせて、子会社を通じて東急不動産ホールディングス<3289>傘下の伊豆観光開発の株式を取得し、孫会社化すると発表した。株式受け渡し期日は来年3月1日の予定。伊豆観光開発は総合リゾート「天城東急リゾート」を運営する。これら発表が好感され買われている。

■伊勢化学工業 <4107>  27,820円   +1,740 円 (+6.7%)  11:30現在
 伊勢化学工業<4107>や積水化学工業<4204>、K&Oエナジーグループ<1663>などペロブスカイト太陽電池関連が買われている。きょう付の日本経済新聞朝刊で「経済産業省は2026年度から、化石燃料の利用が多い工場や店舗をもつ1万2000事業者に屋根置き太陽光パネルの導入目標の策定を義務づける」と報じられており、なかで「薄くて軽いペロブスカイト太陽電池の導入を広げて、脱炭素に向けて太陽光の比率を大幅に高めるエネルギー基本計画の目標達成に近づける」とあることから、ペロブスカイト太陽電池関連銘柄に買いが向かっているようだ。屋根置きの太陽光パネルに関しては、公共施設や住宅で設置が進んでいるものの、企業に関しては取り組みが遅れていた。経産省は導入目標の策定を義務づけることで企業施設への太陽光パネルの導入を進める方針で、工場の屋根に適したペロブスカイト太陽電池の普及が期待されている。

■オリンパス <7733>  1,727円   +103 円 (+6.3%)  11:30現在
 オリンパス<7733>が急反発している。前週末27日の取引終了後、米国食品医薬品局(FDA)が現地時間6月24日に公表した、会津オリンパスで製造された一部の医療機器に対する輸入警告に対し、「FDAの指摘事項に迅速に対応し、自社製品が高い品質基準を満たすよう全力を尽くす」とのコメントを発表したことを受けて、買い戻しの動きが優勢となっているようだ。FDAから輸入警告を受けたのは一部の気管支鏡、腹腔鏡、尿管腎盂鏡と内視鏡洗浄消毒装置で、今後の通知があるまで指定された医療機器の米国への輸入ができなくなる。ただし、25年3月期の対象製品の米国での売上高は連結売上高の約1%としており、また、現段階では同措置による対象製品の他国への輸入に影響はないとしている。

■セレス <3696>  2,522円   +81 円 (+3.3%)  11:30現在
 セレス<3696>が4日ぶりに反発している。前週末27日の取引終了後、再生医療分野で活用されるヒト幹細胞培養液を応用したスキンケアブランド「ステムボーテ」を展開するエムコーポレーション(東京都港区)の全株式を30日付で取得し子会社化すると発表しており材料視されている。美容領域における有力かつ差別化されたブランドをD2C事業に取り込むことで、保有するマーケティングアセットや販売チャネルとの連携を通じて「垂直統合型モデル」の強化を図り、グループ全体の収益基盤の拡充を進めるのが狙い。取得価額は非開示。なお、25年12月期業績への影響は軽微としている。

■アドバンテスト <6857>  10,890円   +305 円 (+2.9%)  11:30現在
 アドバンテスト<6857>、ディスコ<6146>など半導体製造装置関連が一斉に上値追い基調を強めている。前週末の米国株市場ではナスダック総合株価指数とS&P500指数が揃って史上最高値を更新したが、そのなか個別にエヌビディアが5連騰で上場来高値を更新、時価総額でマイクロソフトを抜いて首位となった。エヌビディアを主要顧客とする半導体テスター大手のアドテストや、精密加工装置でトップシェアを有し生成AI向けに経営の重心を置くディスコなどの株価を強く刺激する格好となっている。アドテストは既に最高値圏での強調展開をみせているが、ディスコは相対的に出遅れており、ここにきて水準訂正狙いの買いに弾みがついている状況だ。このほか、東京エレクトロン<8035>やレーザーテック<6920>などにも継続的に投資マネーが流入している。

■弁護士ドットコム <6027>  3,115円   +75 円 (+2.5%)  11:30現在
 弁護士ドットコム<6027>は堅調。前週末27日取引終了後、契約マネジメントプラットフォーム「クラウドサイン」について、6月時点の導入・支援数が国内300自治体(都道府県と市区町村)を突破したと発表した。全国の自治体における導入シェア率は約70%になったという。これが手掛かりとなっている。

■三菱重工業 <7011>  3,665円   +21 円 (+0.6%)  11:30現在
 三菱重工業<7011>が3連騰、前週末に続き連日の上場来高値更新と気を吐いている。29日の午前1時33分に発射したH2Aロケット50号機が16分後に予定軌道に入り、打ち上げは見事成功を収めた。これを評価する投資マネーの買いを呼び込んでいる。今後基幹ロケットの座は「H3」が引き継ぐことになる。同社株は防衛関連の中核銘柄として注目度が高く、株価は25日移動平均線をサポートラインに強力な上昇波動を形成中だが、航空・宇宙分野での活躍にも改めてスポットライトが当たっている。

■パソナグループ <2168>  2,240円   -65 円 (-2.8%)  11:30現在  東証プライム 下落率7位
 パソナグループ<2168>が売り買い交錯。同社は前週末27日の取引終了後、25年5月期の連結業績に関し、売上高が計画を108億円下回る3092億円、営業損益が従来予想の17億円の黒字に対し、12億5000万円の赤字で着地したようだと発表。予想を下振れしたことを嫌気した売りが先行したものの、5日移動平均線近辺で下げ渋り、押し目買いに支えられる形となった。最終赤字は従来の見通しの43億円から86億5000万円に拡大する。ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)需要の新規獲得を進めたものの、案件獲得が想定よりも伸びなかった。大阪・関西万博関連での追加費用に関する特別損失の発生も響く。アウトソーシングセグメントを含む前の期の水準と比べて、前期の売上高は13%減。前の期の営業損益は同水準で67億9400万円の黒字、最終損益は958億9100万円の黒字だった。同セグメントは子会社の株式の売却に伴い前期に廃止している。

■インフォメティス <281A>  890円   +150 円 (+20.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 インフォメティス<281A>が大量の買い注文でカイ気配スタートとなり、一気に株価水準を切り上げている。前週末27日取引終了後、同社が推進した世界初の機器分離推定技術(NILM)に関する国際標準規格が発行されたことを開示した。インフォメテのNILMは主幹電流波形から人工知能(AI)が電力内訳をリアルタイム(即時)に推定する最先端技術で、マーケットの視線が集中している。株価は今月18日に大陽線を形成し底値離脱の動きを明示したが、その後は700円台を軸にもみ合っていた。きょうは売り物薄のなか値幅制限いっぱいまで上値を伸ばす可能性が高く、日足一目均衡表の雲も一気に上抜ける公算が大きい。

■ガーラ <4777>  287円   +48 円 (+20.1%)  11:30現在
 ガーラ<4777>が高い。同社は27日、子会社である韓国のGala Labが開発してサービス提供中のパソコン向けMMORPG「Flyff Online(フリフオンライン)」のIPを活用した新作モバイルゲーム「Flyff:Reunite」が中国で正式リリースされたことを明らかにしており、これが材料視されているもよう。また、同日には台湾・香港・マカオ地域で「フリフオンライン」の正式サービスを開始したことも発表。「フリフオンライン」は2005年に韓国でサービスを開始して以来、世界100カ国以上で展開され、累計登録ユーザー数は5000万人以上を誇っている。

■スペースマーケット <4487>  410円   +50 円 (+13.9%)  11:30現在
 スペースマーケット<4487>が急騰、13%超の上昇で400円台に乗せた。前週24日ザラ場につけた年初来高値415円をにらむ展開となっている。空きスペースの貸し手と借り手のマッチングを行う仲介サイトを運営しており、ニッチな業態ながら業績は急成長局面に突入している。営業利益は24年12月期の74%増益に続き、25年12月期も前期比28%増の2億2600万円予想と高水準の伸びを継続する見通し。依然として株価に値ごろ感があるが、それ以上に、ユニークなビジネスモデルを確立させている内需系成長株として50億円前後の時価総額は見直し余地が意識されているようだ。

■暁飯島工業 <1997>  2,828円   +343 円 (+13.8%)  11:30現在
 暁飯島工業<1997>が急伸し、1997年以来の高値圏に浮上した。同社は前週末27日の取引終了後、25年8月期の単体業績予想の修正を発表。経常利益予想を従来の見通しから2億5000万円増額して10億3000万円(前期比31.5%増)に引き上げた。期末一括配当予想に関しては特別配当25円を加える形で90円(前期の特別配当を含む水準と比べ15円増配)に見直しており、ポジティブ視されたようだ。減益予想から一転して増益となる見通しで、最終利益は過去最高益の更新を計画する。原価管理を徹底し、工事利益率が想定を上回る見込みとなった。今期の売上高予想は据え置いた。

■アトラエ <6194>  772円   +75 円 (+10.8%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 アトラエ<6194>がマド開け大陽線を示現し、一時10%超の上昇で777円まで駆け上がる場面があった。5月14日の急落直前につけた戻り高値769円が上値のポイントとなっていたが、それを上回った。IT・エンジニア向け求人メディア「Green」を運営しており、AIブームが再加速するなか、時流を捉え収益の伸びに反映させている。日米でAI関連株人気に再び火がついており、PER13倍前後で株価が長期波動で底値圏に位置する同社株に対する注目度が高まっているもようだ。配当利回りの高さもAI関連株の中では珍しく、物色人気を後押ししている。

■ヨシムラHD <2884>  1,103円   +88 円 (+8.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 ヨシムラ・フード・ホールディングス<2884>がマドを開けて急伸した。同社は中小食品会社のM&Aとともに、北海道産ホタテの輸出を手掛けている。中国の税関当局は29日、日本の一部地域の水産物について条件付きで輸入を再開すると発表した。福島第1原子力発電所の処理水放出に伴って中国は日本の水産物の輸入停止を続けていた。ヨシムラHDに対しては、ホタテの輸出販売の増加を期待した買いが入ったようだ。水産関連では極洋<1301>が買われ、年初来高値を更新した。中国当局によると、日本側が輸出をする際には放射性物質の検出証明書などの提出が必要となる。福島県や宮城県、茨城県、新潟県、東京都など10都県は再開の対象外となるが、北海道や青森県は再開の対象となっている。

●ストップ高銘柄
 フジタコーポレーション <3370>  490円   +80 円 (+19.5%) ストップ高   11:30現在
 ナイル <5618>  521円   +80 円 (+18.1%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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