最高益【復活】銘柄リスト〔第2弾〕33社選出 <成長株特集>
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本特集では、26年3月期に数年ぶりに最高益更新を見込む“復活銘柄”にスポットライトを当てた。22日に配信した「最高益【復活】銘柄リスト〔第1弾〕30社選出」(時価総額800億円以上)に続き、今回は22日時点の時価総額が200億円以上800億円未満の企業(銀行を除く)を対象に、26年3月期に経常利益が2期以上ぶりに過去最高益を更新する見通しを示している33社を選び出し、今期の増益率が大きい順に記した。 増益率トップとなったのは、ネイルサロン「FASTNAIL」を運営するコンヴァノ <6574> [東証G]。同社は19日、26年3月期の税引き前利益を従来予想の5.1億円→10億円(前期比7.8倍)に上方修正し、従来の6期ぶり最高益予想をさらに上乗せした。主力のネイル事業でデータに基づいたマーケティング強化によって顧客基盤が拡大するとともに単価も上昇するほか、医薬品や医療機器の導入・輸入代行を手掛ける子会社シンクスヘルスケアで契約院数が増加し、取扱高が拡大することも収益を押し上げる。中期経営計画についても27年3月期の営業利益目標を従来の10億円→30億円に大幅上方修正した。これを受けて、株価は24日に上場来高値1万0390円まで上値を伸ばす場面があった。 2位に入ったアジアパイルホールディングス <5288> [東証P]の26年3月期は建設需要が底堅く推移する中、前期からずれ込んだ超大型工事の着工が見込まれるなど、豊富な受注を背景に経常利益68億円(前期比75.6%増)と2期ぶりの最高益更新を見込む。併せて株主還元方針を変更すると発表。29年3月期まで累進配当を基本とし、株主資本配当率(DOE)3.75%以上をメドとする方針を示した。今期配当は前期比3円増の48円と4期連続の増配を計画し、配当利回りは5%台で推移している。 7位にリストアップされた高島 <8007> [東証P]の26年3月期は経常利益が26億円(前期比28.5%増)と12期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。2月に買収した太陽光発電システムの販売・施工を手掛けるサンワホールディングスの業績貢献や協業効果によって建材部門の収益が大きく伸びる。同時に、9月30日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことも評価され、株価は26日に約28年7ヵ月ぶりの高値をつけている。 続く8位のカナデン <8081> [東証P]は三菱電機系のエレクトロニクス商社。26年3月期は主力のFAシステム部門が年度後半から在庫調整の局面から脱した回復を見込むほか、ビル設備部門とインフラ部門では設備投資需要を着実に取り込み、経常利益は前期比20.5%増の57億円と2期ぶりの最高益更新を狙う。配当は前期比2円増の72円に増配する計画だ。配当方針を変更し、今期から累進配当を導入する。株価は26日に2000円の大台を突破し、1990年7月につけた上場来高値1999円を約34年11ヵ月ぶりに更新している。 13位の矢作建設工業 <1870> [東証P]は建設事業で複数の大型建築工事が進捗し、26年3月期は売上高1680億円(前期比19.4%増)、経常利益99億円(同14.9%増)といずれも過去最高を更新する計画だ。併せて、株主資本配当率(DOE)5%以上で累進配当を基本とする新たな配当方針(従来は配当性向30%以上)を発表した。今期の配当は前期比10円増の90円と5期連続の増配を見込む。 19位にリスト入りした間仕切り大手の小松ウオール工業 <7949> [東証P]は好調に推移するオフィスのリニューアル需要を捉え、26年3月期は経常利益41.3億円(前期比10.0%増)と12期ぶりの最高益復活を目指す。配当は130円と前期の株式分割を考慮すると実質2倍となる見込みだ。配当方針を変更し、DOEを従来の3%→6%水準に引き上げる。株主還元の強化も好感され、株価は約33年4か月ぶりの高値圏に急浮上している。 ┌─── 経常利益 ───┐ 最高益 予想 コード 銘柄名 増益率 26年3月期 25年3月期 間隔期数 PER <6574> コンヴァノ 681 1000 128 6 58.7 * <5288> アジアパイル 75.6 6800 3872 2 8.7 <7893> プロネクサス 66.5 2800 1682 6 15.5 * <9733> ナガセ 64.3 6373 3879 10 13.0 <4886> あすか薬HD 33.2 6800 5107 2 13.3 <3156> レスター 30.8 12500 9559 3 9.4 <8007> 高島 28.5 2600 2024 12 13.1 <8081> カナデン 20.5 5700 4730 2 11.4 <4390> アイピーエス 20.3 4900 4073 2 10.2 <1780> ヤマウラ 19.0 4721 3968 2 7.5 <9377> AGP 15.8 1610 1390 6 18.4 <7508> GセブンHD 15.2 8600 7466 4 10.2 <1870> 矢作建 14.9 9900 8616 2 11.0 <7092> FFJ 14.8 3818 3326 2 13.8 <6562> ジーニー 14.7 2600 2267 3 10.8 * <4743> ITFOR 14.5 4200 3668 2 12.9 <9769> 学究社 10.8 2945 2659 3 12.1 <8163> SRSHD 10.3 2800 2539 4 31.2 <7949> 小松ウオール 10.0 4130 3756 12 13.7 <8818> 京阪神ビル 9.8 5300 4829 7 17.4 <6144> 西部電機 9.8 3590 3271 7 11.7 <5261> リソル 9.1 2800 2566 18 13.7 <3104> 富士紡HD 7.9 7200 6675 9 14.0 <8158> ソーダニッカ 7.8 2670 2477 2 10.4 <9790> 福井コン 7.2 6658 6211 4 14.3 <4097> 高圧ガス 6.9 7100 6642 2 13.2 <9629> PCA 6.6 2865 2688 6 18.8 <4022> ラサ工 6.5 4900 4602 3 9.6 <2933> 紀文食品 6.2 4450 4191 2 8.3 <4290> PI 5.8 8900 8416 2 14.3 <7932> ニッピ 5.1 3800 3615 2 10.9 <8043> スターゼン 3.2 11000 10661 2 7.8 <5121> 藤コンポ 3.0 5200 5050 3 7.5 ※経常利益の単位は百万円。 ※最高益間隔期数は同一会計基準における期数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。 株探ニュース