株価指数先物【寄り前】 膠着感が強まるもNTロングでのスプレッド対応

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先物

大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 38950 +20 (+0.05%)
TOPIX先物 2777.0 -6.0 (-0.21%) 
シカゴ日経平均先物 38925 -5
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場はNYダウ、 S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。イスラエルとイランの停戦合意を受けてNYダウは前日に3月以来の4万3000ドルを回復したこともあり、短期的な過熱感から持ち高調整の売りが優勢となった。半面、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズなど半導体株の一角が買われ、ナスダック指数は3日続伸で2月以来の高値水準で終えた。

 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は米連邦議会上院の銀行委員会での議会証言に臨んだ。前日の下院金融サービス委員会での発言内容を繰り返す形だったため、市場への影響は限られた。

 S&P500業種別指数は、半導体・同製造装置、銀行、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、自動車・同部品、商業サービス・用品、不動産の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、エヌビディアの上昇率が4%を超えたほか、ゴールドマン・サックス・グループ、アムジェン、JPモルガン・チェース、アップルが買われた。半面、マクドナルド、トラベラーズ、ビザ、スリーエムが下落。

 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比5円安の3万8925円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比40円高の3万8970円で始まった。その後も上げ幅を広げ、一時3万9140円まで買われる場面もみられた。ただ、買い一巡後は利益確定に伴うロング解消の動きが優勢となり、米国市場の取引開始後には3万8890円と下落に転じている。終盤にかけて持ち直し、3万8950円とプラス圏を回復してナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、小動きで始まりそうだが、米ハイテク株が買われた流れを引き継ぐ形で日経平均型優位の展開が見込まれる。アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が支える形になりそうであり、ショートを仕掛けにくくさせよう。取引終了後に予想を上回る決算を発表したマイクロン・テクノロジーが時間外取引で買われていることも支援材料になるとみられる。

 日経225先物は一時節目の3万9000円を回復し、ボリンジャーバンドの+2σ(3万9100円)を捉える場面もみられた。上向きで推移する+1σ(3万8600円)と+2σとのレンジ内での推移を継続するなか、+2σ辺りでの値動きが意識されやすい。+2σ水準では短期的な過熱感からロング解消が入りやすいと考えられるものの、上向きで推移するバンドに沿ったトレンドを形成していることで、押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。

 そのため、オプション権利行使価格の3万8875円から3万9375円辺りでのレンジを想定する。ただし、+2σを上回る場面では、短期的なショートが入りやすいとみておきたい。

 25日の米VIX指数は16.76(24日は17.48)に低下した。25日移動平均線(19.03)、200日線(19.67)から下放れる形状をみせており、6月11日につけた直近安値の16.23が射程に入ってきた。依然として不透明ではあるが、中東情勢を巡る過度な警戒が薄れたことで、リスク選好に向かわせそうである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.98倍に上昇した。一時13.99倍まで上げており、上向きで推移する+2σ(13.96倍)を上回っている。東証プライムの騰落銘柄は値下がり数が過半数を占めるなかで、指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買われているため、日経平均型優位の状況だった。

 本日もハイテク株主導の展開が見込まれるなかでNTロングに振れやすく、200日線が位置する14.04倍辺りが目先的なターゲットになりそうだ。同線到達でいったんはNTロングを巻き戻す動きもありそうだが、200日線を明確に上回ってくるようだと、1月高値の14.54倍を意識したNTロングでのスプレッド狙いに向かわせそうだ。

株探ニュース

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