話題株ピックアップ【夕刊】(1):名村造、海帆、アドテスト

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■名村造船所 <7014>  3,210円   +502 円 (+18.5%) ストップ高   本日終値
 名村造船所<7014>がマドを開けて急反発し、3000円台に乗せて新高値圏に突入した。中堅造船として傘下に函館どつくや佐世保重工業といった有力企業を持つ。自民党の海運・造船対策特別委員会と経済安全保障推進本部は20日、「我が国造船業再生のための緊急提言」を取りまとめ、石破茂首相に提出。この内容について国内メディアが同日に報じたことで造船関連株に対する投資家の関心が一気に高まることとなった。名村造は、26年3月期は2ケタ減益計画となっているものの、中期的な観点で良好な受注環境と収益回復のトレンドへの期待感が強まった状況にある。更に、外資系証券が同社株について強気評価で新規にカバレッジを開始した効果も相まって、強い浮揚力が加わった。

■黒崎播磨 <5352>  3,280円   +140 円 (+4.5%)  本日終値
 黒崎播磨<5352>は大幅高。鉄鋼業界を主要顧客とする総合耐火物大手で日本製鉄<5401>が筆頭株主となっている。株主還元に積極的で配当利回りは前日終値換算で3.6%台と高い。そうしたなか、24日取引終了後に今期業績予想の修正を発表、最終利益を従来予想の100億円から155億円に大幅増額した。土地及び建物の売却に伴い特別利益の計上によるもの。PERは前日終値換算で6倍台まで低下しており、割安感が強まった。株式需給面では信用買い残が枯れた状態にあり、上値の軽さを見込んだ短期筋の攻勢を誘ったもようだ。

■海帆 <3133>  759円   +26 円 (+3.6%)  本日終値
 海帆<3133>が反発。24日の取引終了後に蓄電池事業を開始すると発表しており、好材料視された。鹿児島県霧島市の土地及び蓄電設備を6億1600万円で取得し、27年6月の運転開始を目指す。同社によると28年3月期以降、同資産を活用した事業活動により、年間約5億7000万円の売り上げ寄与が見込まれるとしている。

■アドバンテスト <6857>  10,190円   +327 円 (+3.3%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>が続伸でフシ目の1万円大台を回復。このほかレーザーテック<6920>、ディスコ<6146>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄が軒並み買われる展開となった。前日の米国株市場では、アナリストの目標株価引き上げを好感したマイクロン・テクノロジーが4.8%高に買われたほか、エヌビディアが上値指向を鮮明とし、インテルやアドバンスト・マイクロ・デバイシズなども6%を超える急伸をみせるなど半導体関連株への物色人気が盛り上がった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.8%高で1月下旬につけた年初来高値に肉薄しており、東京市場でもこれに追随する動きとなっている。前日は出遅れていたレーザーテクがプライム市場で断トツの売買代金をこなし13%超の上昇をみせるなど、半導体主力株への投資マネーの攻勢が強まったが、きょうも米株市場の地合いを引き継いで関連株は活況高に沸いている。

■アルプスアルパイン <6770>  1,469円   +44 円 (+3.1%)  本日終値
 アルプスアルパイン<6770>が4連騰、1400円台後半に歩を進めている。マドを開けての陽線形成で中期波動の上値抵抗ラインとして意識されていた75日移動平均線を上抜いた。旧村上ファンドの流れを汲むアクティビストであるエスグラントコーポレーションが24日に関東財務局に提出した変更報告書で、同社株について野村絢氏、南青山不動産を合わせた共同保有分が従来の17.21%から18.23%に上昇したことが判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としており、これを受けて株式価値向上に向けた思惑が株高を後押しする格好となった。アルプスアルパインは電子部品メーカー大手で家電や情報機器向けで高い商品競争力を誇る。配当利回りが4%強と高い一方、PBRが0.7倍台と解散価値を大きく下回っており、その修正に向けた経営戦略への期待が買いを誘導している。

■Liberaware <218A>  1,637円   +44 円 (+2.8%)  本日終値
 Liberaware<218A>はプラスに転じた。午前11時ごろ、マレーシアを拠点とするエアロダイン・ジオスペーシャル社との間で包括的な業務提携に関する覚書を締結したと発表しており、好材料視された。今回の提携は、同社が経済産業省から採択された「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」を通じて実現したもので、エアロダイングループの人材育成事業を通じたリベラウェア「IBIS」シリーズのパイロット人材育成や、両者の顧客基盤をもとにした実際の現場でのOJT(実地研修)のほか、マレーシアで「IBIS」並びにリベラウェアのデジタルソリューションを活用できる高度人材を育成することを目指す。また、マレーシア市場での新たな事業機会を創出し、アジア地域全体への展開を視野に入れた協業体制を構築するとしている。

■ゴールドウイン <8111>  8,096円   +194 円 (+2.5%)  本日終値
 ゴールドウイン<8111>が続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券が24日、ゴルドウインの目標株価を1万500円から1万1200円に引き上げた。投資判断は「オーバーウェート」を継続する。トランプ減税を受けた内需銘柄への物色シフトがみられるなかで株価は指数に対してアンダーパフォームしているとしたうえで、基幹ブランドの「The North Face」のテコ入れ強化などポジティブな変化が期待できる点は多いと分析。自社ブランドの「Goldwin」の売り上げの進捗が堅調であることなども踏まえた。

■ディップ <2379>  2,278円   +51 円 (+2.3%)  本日終値
 ディップ<2379>は続伸。この日正午ごろ、プロバスケットボールチーム「さいたまブロンコス」の運営会社を子会社化し、同チームのオーナーに就任したと発表した。国内リーグ最上位「Bリーグプレミア」への昇格を目指す。

■コマツ <6301>  4,515円   +42 円 (+0.9%)  本日終値
 コマツ<6301>が3日続伸。この日、カナダのバリック・マイニングがパキスタンにおいて進めているレコディク銅・金鉱開発プロジェクト向けに、鉱山機械を提供する契約を締結したと発表しており、好材料視された。提供するのは、超大型ダンプトラックや電動ロープショベル、超大型油圧ショベル、超大型ホイールローダーなどで、26年度から販売を開始し総額は4億4000万ドル規模になる予定。なお、コマツの中近東地域における初の大規模な鉱山機械の受注となる。

■フジHD <4676>  3,040円   +22 円 (+0.7%)  本日終値
 フジ・メディア・ホールディングス<4676>が後場にプラス圏に浮上した。同社がこの日開いた定時株主総会の議決結果が伝わっている。国内メディアによると、会社側が提案した11人の取締役の選任議案が可決された一方、SBIホールディングス<8473>会長兼社長の北尾吉孝氏ら12人の取締役選任を諮る株主提案の議案は否決された。開催時間は約4時間半に上ったという。結果判明後のフジHDは買いが優勢となって切り返した。

株探ニュース

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