話題株ピックアップ【昼刊】:名村造、黒崎播磨、アルプスアル
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■名村造船所 <7014> 3,140円 +432 円 (+16.0%) 11:30現在 名村造船所<7014>がマドを開けて急反発し、3000円台に乗せて新高値圏に突入した。中堅造船として傘下に函館どつくや佐世保重工業といった有力企業を持つ。自民党の海運・造船対策特別委員会と経済安全保障推進本部は20日、「我が国造船業再生のための緊急提言」を取りまとめ、石破茂首相に提出。この内容について国内メディアが同日に報じたことで造船関連株に対する投資家の関心が一気に高まることとなった。名村造は、26年3月期は2ケタ減益計画となっているものの、中期的な観点で良好な受注環境と収益回復のトレンドへの期待感が強まった状況にある。更に、外資系証券が同社株について強気評価で新規にカバレッジを開始した効果も相まって、強い浮揚力が加わった。 ■黒崎播磨 <5352> 3,320円 +180 円 (+5.7%) 11:30現在 東証プライム 上昇率2位 黒崎播磨<5352>は急伸。鉄鋼業界を主要顧客とする総合耐火物大手で日本製鉄<5401>が筆頭株主となっている。株主還元に積極的で配当利回りは前日終値換算で3.6%台と高い。そうしたなか、24日取引終了後に今期業績予想の修正を発表、最終利益を従来予想の100億円から155億円に大幅増額した。土地及び建物の売却に伴い特別利益の計上によるもの。PERは前日終値換算で6倍台まで低下しており、割安感が強まった。株式需給面では信用買い残が枯れた状態にあり、上値の軽さを見込んだ短期筋の攻勢を誘っているもようだ。 ■アルプスアルパイン <6770> 1,463円 +38 円 (+2.7%) 11:30現在 アルプスアルパイン<6770>が4連騰、1400円台後半に歩を進めている。マドを開けての陽線形成で中期波動の上値抵抗ラインとして意識されていた75日移動平均線を上抜いた。旧村上ファンドの流れを汲むアクティビストであるエスグラントコーポレーションが24日に関東財務局に提出した変更報告書で、同社株について野村絢氏、南青山不動産を合わせた共同保有分が従来の17.21%から18.23%に上昇したことが判明した。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為などを行うこと」としており、これを受けて株式価値向上に向けた思惑が株高を後押しする格好となった。アルプスアルパインは電子部品メーカー大手で家電や情報機器向けで高い商品競争力を誇る。配当利回りが4%強と高い一方、PBRが0.7倍台と解散価値を大きく下回っており、その修正に向けた経営戦略への期待が買いを誘導している。 ■アドバンテスト <6857> 9,992円 +129 円 (+1.3%) 11:30現在 アドバンテスト<6857>が続伸でフシ目の1万円大台を回復。このほかレーザーテック<6920>、ディスコ<6146>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄が軒並み買われる展開となっている。前日の米国株市場では、アナリストの目標株価引き上げを好感したマイクロン・テクノロジーが4.8%高に買われたほか、エヌビディア が上値指向を鮮明とし、インテル やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ なども6%を超える急伸をみせるなど半導体関連株への物色人気が盛り上がった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.8%高で1月下旬につけた年初来高値に肉薄しており、東京市場でもこれに追随する動きとなっている。前日は出遅れていたレーザーテクがプライム市場で断トツの売買代金をこなし13%超の上昇をみせるなど、半導体主力株への投資マネーの攻勢が強まったが、きょうも米株市場の地合いを引き継いで関連株は活況高に沸いている。 ■海帆 <3133> 741円 +8 円 (+1.1%) 11:30現在 海帆<3133>が反発している。24日の取引終了後に蓄電池事業を開始すると発表しており、好材料視されている。鹿児島県霧島市の土地及び蓄電設備を6億1600万円で取得し、27年6月の運転開始を目指す。同社によると28年3月期以降、同資産を活用した事業活動により、年間約5億7000万円の売り上げ寄与が見込まれるとしている。 ■コマツ <6301> 4,483円 +10 円 (+0.2%) 11:30現在 コマツ<6301>が3日続伸している。この日、カナダのバリック・マイニングがパキスタンにおいて進めているレコディク銅・金鉱開発プロジェクト向けに、鉱山機械を提供する契約を締結したと発表しており、好材料視されている。提供するのは、超大型ダンプトラックや電動ロープショベル、超大型油圧ショベル、超大型ホイールローダーなどで、26年度から販売を開始し総額は4億4000万ドル規模になる予定。なお、コマツの中近東地域における初の大規模な鉱山機械の受注となる。 ■オリンパス <7733> 1,684円 -208 円 (-11.0%) 11:30現在 東証プライム 下落率2位 オリンパス<7733>が急落している。米食品医薬品局が24日、オリンパスの子会社であるオリンパスメディカルシステムズにより製造され、輸入された特定の医療機器に対し、引き続き品質関連での規制に適合していない懸念があるとして、輸入警告を発表した。今後の事業展開におけるネガティブな影響を警戒した売りが膨らんだようだ。FDAの発表資料によると、輸入警告に基づき、対象となる製品については米国への輸入が拒否されるという。 ■カバー <5253> 2,231円 -83 円 (-3.6%) 11:30現在 カバー<5253>が急反落した。同社は24日の取引終了後、東証プライム市場への市場区分変更申請について、いったん取り下げると発表した。パッシブ系資金の流入の思惑が後退する格好となり、売りが膨らんだようだ。24年3月期を基準期として変更申請をしていたが、審査に時間を要していた。定時株主総会で確定する見込みの25年3月期決算などを踏まえ、すでに行った申請の内容に関して変更が生じるため、取り下げることとした。プライム市場への市場区分変更の方針に変化はなく、改めて申請を行う予定。申請時期は未定としている。 ■オークネット <3964> 1,582円 -30 円 (-1.9%) 11:30現在 オークネット<3964>は反落している。24日の取引終了後、25年12月末日時点の株主から株主優待制度を変更すると発表したが、好材料視する動きは限定的のようだ。現行制度では毎年12月末日時点で100株以上(株式分割考慮前)を保有する株主を対象に、継続保有期間1年未満で1000円分のQUOカード、継続保有期間1年以上で2000円分のQUOカードを進呈していたが、変更後は新制度として「オークネット・プレミアム優待倶楽部」を導入。毎年12月末日時点で300株以上を保有する株主を対象に、特設サイトでこだわりグルメ、スイーツや飲食類、銘酒、家電製品、選べる体験ギフトなどと交換できる株主優待ポイントを保有株数に応じて2000~4万ポイント進呈する。 ■and factory <7035> 268円 +17 円 (+6.8%) 11:30現在 and factory<7035>は急伸。この日午前10時ごろ、中国アリババ・グループ 傘下のアリババクラウドと業務提携したと発表した。マンガ業界におけるアリババクラウドの導入を推進し、同業界に特化した生成AIソリューションを共同開発していく。最先端のAIとクラウドコンピューティングを活用し、マンガ業界のイノベーションを促進することを目指す。 ■フーバーブレイン <3927> 1,003円 +52 円 (+5.5%) 11:30現在 フーバーブレイン<3927>が大幅高で一時57円高の1008円まで駆け上がり、今月17日につけた年初来高値1043円の更新を射程圏に捉えている。企業向け情報セキュリティー対策で実績が高く、ネットワークの末端に位置する情報デバイスを対象とした独自開発のエンドポイントセキュリティで受注獲得が進み豊富な受注残を抱えるほか、IT人材提供でも企業のニーズを捉えている。業界他社との提携戦略を推進した効果もあって業容拡大が続いており、トップラインの高成長を背景に営業利益も前期から飛躍期に突入している。株式需給面でここ増勢基調にある信用買い残が上値を重くしている面もあるが、累積売買代金の多い800円台後半から900円台のゾーンを既にクリアしていることで上げ足に拍車がかかる可能性もある。 ■交換できるくん <7695> 2,500円 +128 円 (+5.4%) 11:30現在 交換できるくん<7695>が続伸している。24日の取引終了後、IMI(東京都中央区)の全株式を7月下旬をメドに取得し住宅設備保証事業に本格参入すると発表したことが好感されている。IMI社の保証商品企画力やコールセンターなどの運営ノウハウと、交換できるくんの住設DXプラットフォームや交換工事ネットワークを融合することで、保証と交換工事が一体化した住宅設備保証サービスを提供する。なお、26年3月期業績への影響は軽微としている。 ■ペイクラウド <4015> 897円 +34 円 (+3.9%) 11:30現在 ペイクラウドホールディングス<4015>は高い。24日取引終了後、5月の月次業績報告を発表。MRR(月次経常収益)成長率は前年同月比で116%となった。取扱高は1228億円(前年同月は1107億円)で、累計ID数は2億2100万(前月から約120万増加)、累計店舗数は12万9910店舗(前月から267店舗増加)だった。これが好感されている。 ■ジェイフロンティア <2934> 1,813円 +54 円 (+3.1%) 11:30現在 ジェイフロンティア<2934>が大幅続伸した。同社は25日、TikTokやInstragramのライブコマースを開始して以降、累計で売上高は14億円となり、受注件数は23万件を達成したと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。ライブコマースは同社の主要な販売チャネルとして成長を続けており、今後もSNSインフルエンサーを活用した販売ノウハウなどを生かして更なる事業拡大を目指すとしている。 ■イード <6038> 1,047円 +28 円 (+2.8%) 11:30現在 イード<6038>が3日続伸している。24日の取引終了後、「J-MONEY」「ファンドマーケティング」「保険マーケティング」など機関投資家向け定期購読誌を発行するエディト(東京都渋谷区)の株式の55.8%を7月1日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視されている。子会社化により、イードの既存の金融メディアとの連携による事業拡大や、エディト社のデジタル事業の拡大などを目指す。取得価額は非開示。なお、同件による25年6月期業績への影響は軽微としている。 ●ストップ高銘柄 キャンバス <4575> 1,088円 +150 円 (+16.0%) ストップ高 11:30現在 イクヨ <7273> 647円 +100 円 (+18.3%) ストップ高買い気配 11:30現在 以上、2銘柄 ●ストップ安銘柄 マックハウス <7603> 380円 -80 円 (-17.4%) ストップ安 11:30現在 以上、1銘柄 株探ニュース