株価指数先物【寄り前】 +1σと+2σでのレンジ継続で押し目狙いのロング対応
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大阪9月限ナイトセッション 日経225先物 38750 -60 (-0.15%) TOPIX先物 2777.0 -7.5 (-0.26%) シカゴ日経平均先物 38765 -45 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 24日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。イスラエルとイランが停戦で合意したと伝わり、中東情勢の緊張が和らいだとの見方から買い優勢となった。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は講演で、利下げを急がない姿勢を改めて示した。ただ、7月利下げの可能性については、インフレ圧力が抑制されているのであれば、早めに利下げに踏み切る考えを示しており、バランスの取れた回答が材料視された。6月の米消費者信頼感指数が予想外に低下したことも利下げ期待につながった。NYダウは3月上旬以来の4万3000ドル台を回復し、ハイテク比率の高いナスダック指数は2月中旬以来の高値で終えた。 S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、運輸、各種金融が上昇した一方で、自動車・同部品、エネルギー、家庭用品・パーソナル用品の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、セールスフォース、アメリカン・エキスプレス 、エヌビディア 、ゴールドマン・サックス・グループ が買われた。半面、シェブロン 、アップル 、トラベラーズ 、プロクター・アンド・ギャンブル が軟調。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比45円安の3万8765円だった。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比100円安の3万8710円で始まった。直後につけた3万8790円を高値にショート優勢の動きが続き、米国市場の取引開始後には3万8600円まで下落幅を広げる場面もみられた。ただし、終盤にかけては下げ幅を縮めており、3万8700円~3万8750円辺りでの保ち合いを経て、3万8750円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、戻り待ち狙いのショートが入りやすそうだ。イスラエルとイランが停戦で合意したことは前日の上昇で織り込まれており、ナイトセッションでは小動きが続いた。ただし、米国ではエヌビディアのほか、マイクロン・テクノロジー やブロードコム 、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ など半導体株が買われており、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になるだろう。 日経225先物はボリンジャーバンドの+1σ(3万8520円)と+2σ(3万9030円)とのレンジ内での推移をみせており、+1σに接近する局面では押し目狙いのロング対応。一方で、+2σ近辺では戻り待ち狙いのショートでの対応になりそうである。そのため、オプション権利行使価格の3万8500円から3万9000円のレンジを想定する。 また、週足の+1σ(3万8400円)を上回っての推移をみせているため、方向性としては+2σ(4万0070円)とのレンジも意識されやすい。バントは上向きで推移していることもあり、ショートに傾けるポジションは控えておきたいところだろう。 24日の米VIX指数は17.48(23日は19.83)に低下した。25日移動平均線(19.20)、200日線(19.67)を割り込んで始まり、その後も両線を下回っての推移が続いていたため、リスク選好に向かわせそうである。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.93倍に上昇した。4月7日の戻り高値(13.91倍)を突破し、一時13.95倍まで上げている。上向きで推移する+2σ(13.92倍)に沿ったトレンドを継続しており、米半導体株の上昇が支援材料になるなかで、NTロングでのスプレッド狙いに向かわせやすいとみられる。目先的には200日線が位置する14.04倍辺りがターゲットになりそうだ。ただ、同水準は+3σになるため、ピーク感が強まる可能性はあるだろう。 株探ニュース