話題株ピックアップ【夕刊】(1):FFRI、レーザーテク、ABEJA

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材料

■リズム <7769>  4,130円   +700 円 (+20.4%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 リズム<7769>はストップ高。23日の取引終了後、未定としていた26年3月期の連結業績予想について、売上高335億円(前期比2.6%増)、営業利益15億5000万円(同89.7%増)、純利益17億円(同2.2倍)を見込むとし、同じく未定としていた配当予想を前期比78円75銭増の151円75銭にすると発表したことが好感された。精密部品事業で空調関連部品が引き続き好調に推移していることに加えて、工作機械関連部品の受注が回復傾向にあることや自動車関連部品で安定した受注が継続していることなどが牽引する。また、生活用品事業でモバイルファンの販売が好調に推移していることも寄与。更に前期までに実施した構造改革の成果により採算性が大きく向上していることも利益増に貢献する。同時に、26年3月末時点の株主から株主優待制度を導入すると発表しており、これも好材料視されている。毎年3月末日時点で1単元(100株)を保有する株主を対象に、一律で1万5000円相当の電子マネーまたは電子ギフトを贈呈する。

■FFRIセキュリティ <3692>  6,310円   +800 円 (+14.5%)  本日終値
 FFRIセキュリティ<3692>が大商いで急騰を演じた。サイバーセキュリティー専業で研究開発型のビジネスモデルを特徴とし、自社開発の純国産エンドポイントセキュリティーソフト「ヤライ」への評価が高い。人材面では世界トップ級のセキュリティーエンジニアを擁し、最新のマルウェアやサイバー攻撃対応技術でリーディングカンパニーとして存在感を示している。官公庁や自治体からのサイバー防衛関連案件の需要獲得も順調で25年3月期の営業64%増益に続き、26年3月期も12%増益見込みと2ケタの利益成長が続く見通しにある。きょうは直接的な材料は観測されていないが、市場関係者は「貸株市場を経由した外資系証券手口の空売りが高水準に積み上がっており、目先何らかの理由でリコール(貸株返還請求)の動きが買い戻しに火をつける格好となった可能性がある」(ネット証券マーケットアナリスト)という声が聞かれた。

■レーザーテック <6920>  18,355円   +2,155 円 (+13.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 レーザーテック<6920>がマドを開けて急伸し、年初来高値を更新した。トランプ米大統領が日本時間24日朝、自身のSNSにおいてイスラエルとイランが完全な停戦で合意したと投稿した。これを受けて投資家のリスク選好姿勢が強まり、景気敏感株を中心に買い戻しの流れが鮮明となっている。半導体関連も総じて堅調に推移しているが、レーザーテクを巡っては国内証券会社が23日に投資判断と目標株価を引き上げている効果も相まって、資金流入が顕著となった。同社株は200日移動平均線を上抜けして推移している。

■ABEJA <5574>  3,995円   +255 円 (+6.8%)  本日終値
 ABEJA<5574>が上値追いを加速、年初来高値を更新した。米国株市場に追随して東京市場でも生成AI関連株への物色人気が再燃している。そのなか、独自開発のAIプラットフォームで、顧客企業のDX支援ビジネスを展開する同社株への投資資金の攻勢が再燃している。生成AIの一つであるLLM(大規模言語モデル)の研究開発で先行し、LLM関連の大型案件獲得が業績に寄与しているほか、スマートフォン次世代モデルや自動運転分野で注目されるエッジAI分野でも活躍が目立つ。直近では、同社のプラットフォームを通じ「GPT―4」を上回る性能の32Bの小型化モデルをエッジ環境で利用可能にしたことを開示するなど展開が急だ。

■サン電子 <6736>  6,210円   +340 円 (+5.8%)  本日終値
 サン電子<6736>が大幅反発。23日の取引終了後、名古屋電機工業<6797>と次世代のスマート交通インフラを実現するための戦略的共同検討を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。道路情報板をはじめ各種情報提供システムの開発・設置を幅広く行ってきた名古屋電機とサン電子が有する通信技術、センシング技術やAI技術を組み合わせることで、既存装置や運用基盤に獣害、天候変化、災害など多様な情報をリアルタイムに提供できる、地域密着型かつ柔軟なソリューションの構築を目指す。また、IoTセンサーとAIを活用したリアルタイムモニタリングシステムを導入することで作業環境の安全性向上を実現するスマートファクトリーに関する共同検討も行うとしている。

■壱番屋 <7630>  926円   +39 円 (+4.4%)  本日終値
 壱番屋<7630>が大幅反発。23日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高157億5000万円(前年同期比10.5%増)、営業利益12億6600万円(同17.2%増)、純利益9億2200万円(同8.8%増)と2ケタ営業増益で着地したことが好感された。直営店とフランチャイズ加盟店(FC店)を合計したグループ全体の店舗売上高が全店ベースで224億900万円(前年同期比4.0%増)と伸長するなか、FC店向けの卸売価格を改定した効果や、国内子会社の事業拡大などが売上高を押し上げた。コメをはじめとする食材の仕入れ価格や本部経費などのコスト増はあったものの、増収効果で吸収した。なお、26年2月期通期業績予想は、売上高673億円(前期比10.3%増)、営業利益54億円(同9.6%増)、純利益33億円(同4.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■UNEXT <9418>  2,273円   +86 円 (+3.9%)  本日終値
 U-NEXT HOLDINGS<9418>はしっかり。23日取引終了後、子会社でコンテンツ配信サービスを展開するU-NEXTが、楽天グループ<4755>傘下の楽天モバイルと業務提携に向けた基本合意書を締結したと発表した。コンテンツ配信サービスと「Rakuten最強プラン」がセットになった新パック「Rakuten最強U-NEXT」を開始するという。

■タイミー <215A>  1,858円   +68 円 (+3.8%)  本日終値
 タイミー<215A>が4営業日ぶりに反発。同社は23日、「石川県介護未経験者等参入促進マッチング強化事業」の委託事業者に採択されたことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。この事業は、人手不足が深刻な介護業界に多様な人材層の参入促進を図るため、主に介護未経験者を対象にスポットワークなどを促進することで人材確保の裾野拡大を図るとともに、取り組みの有効性を検証するもの。同社は事業者に対して未経験者向け業務の切り出し支援、マッチングシステムを活用した未経験者と事業者との接点づくりの創出などを行うとしている。

■BASE <4477>  414円   +13 円 (+3.2%)  本日終値
 BASE<4477>が大幅高。同社はきょう、「ローカルオンラインショップ構想」を始動すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。これは、雇用機会や収入の不足などによる地元離れの課題を抱える自治体などと連携し、あらゆる地域で電子商取引(EC)を通じた収入源の多様化や所得向上の実現を目指す新たな仕組み。取り組みの第1弾として、兵庫県豊岡市と協働し、豊岡市が推薦する元・地域おこし協力隊員4人が運営するオンラインショップ「豊岡BASE」がオープンしている。

■TPR <6463>  1,889円   +39 円 (+2.1%)  本日終値
 TPR<6463>が後場終盤になって上げ幅を拡大。午後3時ごろに自社株買いを発表しており、好材料視された。上限を130万株(自己株式を除く発行済み株数の3.92%)、または25億円としており、取得期間は7月1日から来年2月27日まで。機動的な資本政策の遂行による株主還元の拡充並びに資本効率の向上を図ることが目的という。なお、これによる取得した全自社株は26年3月9日付で消却する。

株探ニュース

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