話題株ピックアップ【夕刊】(1):ローム、中外薬、サッポロHD

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■ホギメディカル <3593>  4,175円   +515 円 (+14.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ホギメディカル<3593>が急反発した。同社は前週末20日の取引終了後、同日開催の定時株主総会の決議内容を公表した。取締役3人の選任を求める株主提案の一部が承認可決され、同日付でアクティビストとして知られる米ダルトン・インベストメンツで最高投資責任者(CIO)を務めるジェームズ・ローゼンワルド氏が社外取締役に就任することとなった。ホギメデ株に対しては、株主価値の向上を期待した投資家の買いが入ったようだ。ホギメデは議決内容に関するコメントを開示。「今後は当社取締役会を構成する3人の独立社外取締役(監査等委員)と異なる立場から、当社の経営監督の一層の強化に尽力してもらえることを期待している」と表明している。

■ローム <6963>  1,775円   +88.5 円 (+5.3%)  本日終値
 ローム<6963>が大幅高で5日続伸し、年初来高値を更新した。日本経済新聞社は前週末20日の取引終了後、日経平均株価の構成銘柄にロームを採用すると発表した。日経平均に連動するパッシブ系ファンドの資金流入の期待から、買いが入ったようだ。銘柄入れ替えは7月4日付。ロームの採用時の株価換算係数は1とする。構成銘柄であるNTTデータグループ<9613>に対しNTT<9432>が実施したTOB(株式公開買い付け)の結果を受け、NTTデータの上場廃止の可能性が極めて高くなったと判断した。

■中外製薬 <4519>  7,510円   +321 円 (+4.5%)  本日終値
 中外製薬<4519>が5日ぶりに急反発した。同社は23日、血友病Aの患者を対象とした「NXT007」の臨床試験のデータを、米ワシントンで開催中の国際血栓止血学会の2025年会議で公表したと発表。血液凝固能を正常レベルに近づける可能性が示唆されたとし、ポジティブ視した買いを誘ったようだ。NXT007は血友病Aで広く利用される「ヘムライブラ(一般名エミシズマブ)」をもとにした次世代型のバイスペシフィック抗体で、皮下投与製剤として開発を推進。2026年より3つの第3相試験を開始する予定となっている。

■サッポロHD <2501>  7,500円   +315 円 (+4.4%)  本日終値
 サッポロホールディングス<2501>が大幅高で3日続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「サッポロホールディングス(HD)の不動産事業売却を巡り、早ければ11月にも最終的な買い手が固まる見通しだ」と報じられており、これを好材料視した買いが入ったようだ。サッポロHDでは、今年2月の決算発表時に不動産事業に関して外部資本導入のプロセスを進めていることを明らかにしていたが、記事によると資金力のある投資ファンドのほか、三菱地所<8802>や東急不動産ホールディングス<3289>傘下の東急不動産などが2次入札に参加する見通しとしている。サッポロHDの不動産事業を担うサッポロ不動産開発は「恵比寿ガーデンプレイス」や「GINZA PLACE」などの商業施設やオフィス、住宅などを所有しており、同事業の売却による業績への寄与などが期待されている。

■丸全昭和運輸 <9068>  7,160円   +140 円 (+2.0%)  本日終値
 丸全昭和運輸<9068>が反発。前週末20日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、シンガポールに本拠を置く投資ファンド、シンフォニー・フィナンシャル・パートナーズが新たに発行済み株数の5.21%を保有していることが判明しており、これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資としており、報告義務発生日は6月13日となっている。

■シンプレクス <4373>  3,805円   +55 円 (+1.5%)  本日終値
 シンプレクス・ホールディングス<4373>は底堅く推移。前週末20日取引終了後にステーブルコインの発行・償還システム「Simplex Stablecoin」を発表した。KYCを含む口座開設や日本円入出金システムとの連携などの機能を搭載するなど、ステーブルコイン取引に関わる一連の仕組みを短期で整備することが可能という。

■INPEX <1605>  2,149円   +27 円 (+1.3%)  本日終値
 石油関連株が高い。INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が値を上げた。米国が22日にイランの核施設を攻撃したことを受け、米原油先物相場は23日早朝にWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限は一時1バレル=78ドル台に上昇。中東情勢の緊迫化を警戒する買いが流入した。ただ、足もとでは75ドル台へと値を下げている。

■M&Aキャピ <6080>  3,040円   +35 円 (+1.2%)  本日終値
 M&Aキャピタルパートナーズ<6080>が4日ぶりに反発。前週末20日の取引終了後、全国の新聞社などと「事業承継・事業成長の選択肢」を広める「地域共創プロジェクト」の第11弾として福井新聞社(福井県福井市)と業務提携契約を締結し、福井県内における「地域共創プロジェクト」を始動したと発表。同時に、同第12弾として北海道新聞社(札幌市中央区)と業務提携し北海道内における「地域共創プロジェクト」を始動したと発表しており、両道県における事業拡大への期待から買われたようだ。

■太陽ホールディングス <4626>  6,460円   +40 円 (+0.6%)  本日終値
 太陽ホールディングス<4626>が上場来高値を連日で更新した。同社は23日、社長交代を発表した。21日開催の定時株主総会の決議結果を受け、同日付で副社長の齋藤斉氏が社長に昇格し、代表権を持っていた前社長の佐藤英志氏は取締役から外れ上席専務執行役員となった。定時株主総会で取締役4人の選任を諮る会社提案の議案において、佐藤氏の取締役選任が否決された。メディアの報道によると、筆頭株主のDIC<4631>や創業家が佐藤氏の選任を巡り、反対に回ったという。上場会社の社長選任が株主総会で否決されるのは異例。ファンドによる非公開化に向けた買収提案報道が過去にあった太陽HDの株価は一連の結果に対しポジティブな反応を示している。なお、株主総会前の前週末20日取引終了後、アクティビストとして知られる香港のオアシス・マネジメントが太陽HD株を買い増し、保有比率を13.00%から14.89%に高めたことが明らかとなっている。報告義務発生日は18日。

■メタプラネット <3350>  1,635円   -146 円 (-8.2%)  本日終値
 メタプラネット<3350>は5日続落。米国のイラン攻撃を受けて世界の金融市場全体に中東リスクの一段の高まりを警戒したリスク回避ムードが漂うなか、仮想通貨(暗号資産)相場にもこの流れが及び、ビットコイン価格は22日に一時10万ドルの大台を割り込んだ。5月上旬以来、およそ1カ月半ぶりのことになる。その後再び10万ドル台を回復するなど押し目買いの動きもみられたが、戻りは限定的。これを受け、きょうの東京市場ではメタプラをはじめ仮想通貨保有企業が総じて軟調な動きとなっている。リミックスポイント<3825>も安い。

株探ニュース

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