最高益【復活】銘柄リスト〔第1弾〕30社選出 <成長株特集>
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本特集では、26年3月期に数年ぶりに最高益更新を見込む“復活銘柄”にスポットライトを当てた。今回は時価総額800億円以上の企業(銀行を除く)を対象に、26年3月期に経常利益が2期以上ぶりに過去最高益を更新する見通しを示している30社を選び出し、今期の増益率が大きい順に記した。 増益率トップとなったのは、平和 <6412> [東証P]。26年3月期の経常利益は前期比2.2倍の478億円に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。前期に買収したゴルフ場国内最大手であるアコーディア・ゴルフの業績上積みが収益を大きく押し上げるほか、遊技機事業ではパチンコ機とパチスロ機の販売台数が合計15万台(前期比4.3万台増)に伸びる計画だ。 2位にリスト入りした電線・ケーブルメーカーのSWCC <5805> [東証P]は旺盛な電力インフラ需要の継続を追い風に、26年3月期の経常利益は前期比2.1倍の235億円と2期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。データセンター向けや車載高速通信ケーブルの売上拡大に加え、3月に子会社化したTOTOKU(旧東京特殊電線)の業績上積みなども寄与する。業績好調に伴い、配当も前期比44円増の180円に増配する方針とした。 3位の五洋建設 <1893> [東証P]は前期に追加工事損失を計上した海外事業が黒字化するうえ、国内建築事業の豊富な手持ち工事が進捗し、今期の経常利益は前期比91.1%増の360億円と6期ぶりの最高益更新を狙う。併せて、配当も前期比10円増の34円に増配する計画としたほか、発行済み株式数の2.7%にあたる750万株または50億円を上限に自社株買いを実施すると発表。これを受けて、株価は5月12日に約1年8ヵ月ぶりの高値をつけている。 5位に入ったUTグループ <2146> [東証P]の26年3月期は、国内の旺盛な人材需要が継続する中、入社数の増加や離職率抑制で在籍を増やし、経常利益は前期比42.7%増の118億円と2期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。配当は前期比27.74円増の162.72円に増配する方針とした。株主還元方針を変更し、配当性向を100%に引き上げる。また、発行済み株式数の3.8%にあたる150万株または19億6500万円を上限に自社株買いを実施すると発表。そのほか、中期経営計画を策定し、28年3月期に営業利益253億円(前期実績は80億円)を目標に掲げた。 6位のトクヤマ <4043> [東証P]は半導体ウエハの原料となる多結晶シリコンの世界大手。26年3月期の経常利益は前期比40.3%増の415億円と8期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。人工知能(AI)やデータセンター向けなどの先端半導体の市況が回復し、半導体関連製品の販売数量が増加するほか、原燃料価格の下落もプラスに働く。業績好調に伴い、配当は前期比20円増の120円に増配する方針としたことも評価され、株価は6月6日に昨年7月以来の高値3025円まで上値を伸ばしたが、予想PER7倍台、PBR0.8倍台、配当利回り4%近辺と依然として割安感が強い。 10位にリストアップされた工業ガス最大手の日本酸素ホールディングス <4091> [東証P]は、円高の影響もあって減収を見込むものの、前期計上した米国での水素生産設備の建設計画中止に伴う減損損失の反動や価格転嫁の継続などで利益は拡大し、26年3月期の税引き前利益は前期比16.0%増の1685億円と2期ぶりの最高益更新を見込み、配当は前期比3円増の54円と12期連続で増配する計画だ。好決算見通しを背景に、株価は上場来高値圏を快走する展開となっている。 ┌─── 経常利益 ───┐ 最高益 予想 コード 銘柄名 増益率 26年3月期 25年3月期 間隔期数 PER <6412> 平和 124 47800 21332 11 8.8 <5805> SWCC 108 23500 11272 2 14.5 <1893> 五洋建 91.1 36000 18839 6 9.8 <6370> 栗田工 65.0 52500 31821 2 16.2 * <2146> UT 42.7 11800 8268 2 12.0 <4043> トクヤマ 40.3 41500 29588 8 7.5 <9076> セイノーHD 36.2 38300 28124 7 15.0 <4046> 大阪ソーダ 27.9 18100 14154 3 18.2 <4613> 関西ペ 18.1 58000 49103 2 9.4 <4091> 日本酸素HD 16.0 168500 145272 2 21.4 * <1968> 太平電 14.4 15800 13808 3 10.5 <5930> 文化シヤタ 11.7 16500 14777 2 14.8 <4507> 塩野義 10.6 222000 200750 3 11.8 * <1951> エクシオG 10.3 48000 43508 4 12.4 <8111> ゴルドウイン 10.0 33900 30806 2 14.0 <7911> TOPPAN 9.5 97000 88582 20 16.6 <3107> ダイワボウ 9.4 38800 35454 5 8.6 <7981> タカラスタ 9.3 17500 16005 12 12.3 <2331> ALSOK 9.0 47000 43107 4 16.8 <2002> 日清粉G 7.7 53000 49210 2 12.7 <2815> アリアケ 7.5 12900 12001 7 24.1 <7483> ドウシシャ 7.0 10000 9348 5 12.8 <2264> 森永乳 6.8 31900 29864 4 14.3 <6379> レイズネク 6.8 11850 11094 4 11.6 <7947> エフピコ 6.2 19600 18451 5 16.1 <7456> 松田産業 5.7 14300 13523 3 8.6 <7459> メディパル 5.7 69000 65255 6 14.0 <8088> 岩谷産 2.6 63100 61487 2 7.2 <1934> ユアテック 1.1 17500 17302 31 11.0 <9007> 小田急 1.0 51000 50474 2 16.8 ※経常利益の単位は百万円。 ※最高益間隔期数は同一会計基準における期数。「*」は国際会計基準を採用する銘柄。 株探ニュース