富田隆弥の【CHART CLUB】 調整を挟みながら4万円を指向
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「調整を挟みながら4万円を指向」 ◆5月中旬から足踏みを続けた日経平均株価だが、6月18日まで3日続伸し、当面の節目であった三点高値の3万8500円を抜き、「上放れ」を示唆した。13日のメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)を通過して先物主導で上昇した可能性もあり、この先の「4万円」指向に期待を抱かせる。 ◆とはいえ、トランプ関税の行方や地政学リスクなど不透明要因を多く抱えた地合いであるだけに、一本調子の上昇は期待しづらい。19日は396円安と4日ぶりに反落したが、サイコロジカルライン(19日時点8勝4敗)やRCI(同13日線89%)など短期テクニカル指標も高値圏に来ており、調整を挟みながらの上昇を想定しておく。 ◆為替(ドル・円)もポイントだ。先週13日の142円81銭から17日には145円台に乗せており、円安の進行がハイテク株主体で日本株を押し上げたと言える。ただ、足もとは19日の145円77銭で頭を押さえられ、為替の日足チャートは「142円~146円」の往来ゾーンにとどまっている。146円台入りからの「円安」方向への放れを期待するが、往来が続くのならば今度は円高方向へ振れることも否めない。 ◆日銀金融政策決定会合、連邦公開市場委員会(FOMC)という日米の金融ビッグイベントを通過した。次は6月22日の都議選、そして7月20日投開票が見込まれる参議院選挙に焦点が移るだろう。「選挙は買い」の格言もあり、日経平均株価の上値追いに期待するが、昨年の年間高値が7月11日だったように、猛暑の夏とともに「調整しやすい夏休み」が近づいていることは心に留めておきたい。 (6月19日 記、毎週土曜日に更新) 情報提供:富田隆弥のチャートクラブ 株探ニュース