話題株ピックアップ【夕刊】(2):Fスターズ、Syns、テラドローン

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材料

■フィックスターズ <3687>  2,205円   +13 円 (+0.6%)  本日終値
 フィックスターズ<3687>が後場終盤になってプラス圏に再浮上した。午後2時45分ごろ、最新AIをローカル環境でセキュアに使えるプライベートAI活用ワークステーション「Fixstars AIStation(エーアイ・ステーション)」のレンタル提供を開始したと発表しており、好材料視された。「AIStation」は、最新AIモデルとその活用に必要なアプリケーションを高性能ワークステーションに構築し、ローカル環境ですぐに使える状態で届けるサービス。ChatGPTやClaudeなど、大手クラウドAIサービス企業から提供されるAIサービスと変わらない高性能かつ多機能なAIをローカル環境に置いて、機密性の高い業務の効率化を推進できるとしている。

■Synspective <290A>  1,104円   -300 円 (-21.4%) ストップ安   本日終値
 Synspective<290A>はストップ安。小型SAR衛星の開発を手掛ける同社は昨年12月の上場以降、宇宙関連有力株として投資家の高い人気を集め、株価はこの半年間ほど概ね右肩上がりで推移。今月4日には1944円(公開価格480円、初値736円)の高値をつけた。その後は反動売りに押される展開となっていたが、こうしたなか大株主による上場後の株式売却を一定期間制限する「ロックアップ」期間が16日で終了した。翌17日のきょうは株式需給悪化への懸念から同社株を売る動きが急速に強まったようだ。

■Terra Drone <278A>  5,420円   -370 円 (-6.4%)  本日終値
 Terra Drone<278A>は3日続落。16日取引終了後に2~4月期連結決算を発表し、売上高は9億4800万円(前年同期9億4600万円)、最終損益は1億4900万円の赤字(同8400万円の赤字)となった。最終赤字での着地が売り材料視された。主力のドローンソリューション部門が堅調だったものの、販管費の増加や為替差損の計上などが損益面で重荷となった。会社側では、概ね期初の想定に近い水準としている。

■トランスGG <2342>  213円   +50 円 (+30.7%) ストップ高   本日終値
 トランスジェニックグループ<2342>は急騰。16日取引終了後、これまで開示を延期してきた25年3月期連結決算を発表し、売上高は130億500万円(前の期比0.6%減)、最終損益は10億8900万円の赤字(前の期400万円の黒字)だった。一方、続く26年3月期の売上高は135億円(前期比3.8%増)で、最終損益は4000万円の黒字に転換する見通しを示した。これが買い手掛かりとなった。前期は主力の創薬支援事業で新規受注を獲得したものの、今期以降に完了する予定のものが多かったため売上高への貢献は限定的となった。損益面では減損損失や退職金制度導入に関する特別損失の計上などが響いた。今期は業績回復を見込む。配当予想は前期に続き無配とした。同社は子会社の一部職員による試験データの不正が判明し、この調査を行うため決算発表を延期していた。

■AIFCG <254A>  1,575円   +300 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値
 AIフュージョンキャピタルグループ<254A>が後場ストップ高。正午ごろ、100%子会社ミライコインが保有暗号資産運用事業を開始すると発表したことが好感された。同社は今年1月に新規事業として暗号資産投資事業に進出し、これまでに累計3億円のビットコインを購入しているほか、暗号資産への投資を目的とした資金調達により約10億円の資金を調達済みとしている。今回発表した保有暗号資産運用事業では、自社保有ビットコインの追加購入やアルトコインの新規購入、ビットコインやアルトコインの運用などを行う予定で、運用規模はグループで既に保有するビットコイン及びグループで今後購入し保有するビットコイン・アルトコインに限定した運用にするとしている。なお、同件による業績への影響は精査中としている。

■ジーネクスト <4179>  423円   +80 円 (+23.3%) ストップ高   本日終値
 ジーネクスト<4179>が後場動意づき、ストップ高まで買われた。同社はきょう午後1時30分ごろ、アルメニアのエレブエイトAIと、GPUクラウド構築に関する公式パートナーとして戦略的業務提携契約を締結したと発表。これが材料視されたようだ。エレブエイトは、アルメニアで次世代AIデータセンター基盤を構築している企業。同社は今回の戦略提携で、人工知能(AI)技術協力やエヌビディア製品のサーバー調達、GPUクラウドを活用した高性能な計算リソースの提供、AIのトレーニングや解析の効率化を実現し、企業におけるAI導入のハードルを低くしながら最適なソリューションの提供を目指すとしている。

■アセンテック <3565>  1,766円   +300 円 (+20.5%) ストップ高   本日終値
 アセンテック<3565>はストップ高。16日取引終了後、オリックス<8591>から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格の1株1680円にサヤ寄せする格好となった。このTOBを行うことを目的として設立されたオリックスグループ傘下のOPI・18が公開買い付け者となる。買い付け予定数は1431万8978株(下限954万6000株、上限設定なし)、買い付け期間は6月17日から8月4日まで。TOB成立後にアセンテック株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は16日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。

■アイデミー <5577>  932円   +150 円 (+19.2%) ストップ高   本日終値
 アイデミー<5577>が後場急伸。同社はきょう、生成AI時代におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)支援で、ストックマーク(東京都港区)との協業を開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。アイデミーが培ってきたAI/DX人材育成に関する豊富なノウハウやコンテンツ、生成AI活用の伴走型支援と、ストックマークが提供するナレッジ活用プラットフォーム「Anews」や、RAG実用化サービス「SAT(Stockmark A Technology)」といった生成AIツールの実践的な活用環境を組み合わせることで、生成AIツール導入におけるマインド醸成~スキル育成~業務実装からモニタリングまでを一気通貫で支援するとしている。

■鉱研工業 <6297>  625円   +100 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値
 鉱研工業<6297>がストップ高。16日の取引終了後、ヒューリック<3003>が鉱研工業に対し、完全子会社化を目的として1株764円で株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表。鉱研工業の株価はこれにサヤ寄せする流れとなった。買付予定数の下限は424万100株(所有割合50.00%)で、上限は設定しない。買付期間は6月17日から7月29日まで。TOB成立後、所定の手続きを経て、鉱研工業は上場廃止となる見込み。不動産事業を展開するヒューリックは自社との関係性を構築した建設会社を鉱研工業に紹介することなどを通じ、鉱研工業の工事施工事業において案件規模の拡大といった効果を引き出す。ヒューリックが資本・業務提携するアストマックス<7162>が関与する地熱発電関連工事での協働も図る。鉱研工業はTOBに対し賛同の意見を表明。東京証券取引所は16日、鉱研工業を監理銘柄(確認中)に指定した。

■リーダー電子 <6867>  511円   +80 円 (+18.6%) ストップ高   本日終値
 リーダー電子<6867>はストップ高。映像分野を得意とする電気計測器のファブレスメーカーで、ビデオ関連機器が売り上げの大半を占めている。業績は25年3月期に減収・営業赤字となるなど苦戦しているが、26年3月期は7%増収に転じ、営業損益も黒字化を予想している。そうしたなか、M&Aを駆使した業容拡大にも前向きに取り組んでおり、16日取引終了後、画像生成AIで国内トップクラスの技術力を持つAI Picasso(東京都港区)の全株式を取得し子会社化することを発表した。取得価額は1億9900万円で、この買収に伴い、リーダー電子が新たな事業領域として取り組むVMA事業のソリューション開発において、画像生成AI技術の活用による新境地開拓に期待が膨らんでいる。

株探ニュース

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