富田隆弥の【CHART CLUB】 株も為替も「放れ」に注目
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「株も為替も『放れ』に注目」 ◆日経平均株価は6月11日に高値3万8529円をつけ、5月に描いた二点高値(3万8400円台)を一時抜く場面もあったが、12日時点でチャートは引き続き足踏みが続く。 ◆厚い節目の3万8000円台に差し掛かり、セオリー通りの日柄調整という局面ではあるが、5月高値からの足踏みも1カ月を経過し、13日のメジャーSQ(先物・オプション取引の特別清算指数算出)を通過して、相場はそろそろ動き出すことも想定される。 ◆日足のボリンジャーバンドを見ると、いま上下幅を急速に縮めている。これは変動率(ボラティリティ)の低下を示すものだが、逆張りの見方をすると「膠着相場の最終局面」と捉えられ、次の動きが大きくなることを示唆している。 ◆その意味で、放れ足となる上下のポイントを押さえておくことが必要だ。上値は、当面の三点高値になった6月11日高値の3万8529円であり、これを抜くと4万円指向の流れに弾みをつけるだろう。逆に下値は75日移動平均線(12日時点3万6648円)が意識され、そこまではスピード調整の許容範囲と見ている。 ◆米国の株式市場やトランプ大統領の言動も注目されるが、日本株は為替(ドル・円)の動向が焦点となろう。先月中旬からドル・円の日足は「142円~146円」の往来となっており、ここからの放れが目先のポイントになる。 ◆7月の参院選、6月22日の都議選を前に株価上昇を期待したいところだが、相場は流れに従うのが基本だ。日経平均株価の上下ポイントと、為替の放れ足に目を配っていきたい。 (6月12日 記、毎週土曜日に更新) 情報提供:富田隆弥のチャートクラブ 株探ニュース