話題株ピックアップ【夕刊】(1):ダイナマップ、SUMCO、トライアル
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■ダイナマップ <336A> 1,325円 +177 円 (+15.4%) 本日終値 ダイナミックマッププラットフォーム<336A>が急伸。同社は11日、テレビ東京の「Newsモーニングサテライト」で自社が取り上げられたと発表。投資家の関心が向かう要因となったようだ。特集「IPO、次の一歩」のコーナーで、同社社長のインタビューを交えながら事業や今後の展望について紹介されたという。 ■トライト <9164> 754円 +100 円 (+15.3%) ストップ高 本日終値 トライト<9164>がストップ高。10日の取引終了後、米投資ファンドのカーライル・グループ傘下のTCG2505が、同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格880円にサヤ寄せする格好となった。カーライルが経営資源を投入し、他社との提携やM&Aも視野に入れて支援することで企業価値の向上を目指す。買付予定数は4000万株(下限666万6700株・上限設定なし)で、買付期間は6月11日から7月23日まで。TOB成立後、トライトは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は6月10日付で同社株式を監理銘柄(確認中)に指定している。なお、トライトはTOBに対して賛同の意見を表明している。 ■SUMCO <3436> 1,094円 +104 円 (+10.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ SUMCO<3436>が大幅高で底値圏離脱の兆しをみせている。5月13日ザラ場につけた戻り高値1059円をブレークした。半導体シリコンウエハーでは世界シェア2位につけており、300ミリウエハーなど大口径ウエハーを得意としている。前日の米国株市場ではインテルが7.8%高に買われるなど人気化し、半導体セクター全般の株価牽引役となった。現在進行中の米中貿易協議では、米国の対中半導体輸出規制の緩和に向けた期待があり、半導体関連株は総じて強さを発揮しているが、オールドカンパニーの範疇にあるインテルの大幅高は投資家のセンチメント改善に寄与した。東京市場でもこの流れを引き継ぎ、SUMCOやイビデン<4062>などインテルと収益連動性の高い半導体関連銘柄の株価を刺激している。 ■丸千代山岡家 <3399> 5,990円 +560 円 (+10.3%) 本日終値 丸千代山岡家<3399>は6連騰し実質上場来高値を更新した。10日の取引終了後に発表した5月度の売上高速報で、既存店売上高が前年同月比29.6%増と38カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。来店客数が同24.2%増と引き続き順調に推移していることが要因としている。また、客単価も同4.3%増と上昇した。 ■物語コーポレーション <3097> 3,905円 +235 円 (+6.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 物語コーポレーション<3097>が4日続伸し、年初来高値を更新した。10日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高(速報値)で、既存店売上高が前年同月比11.7%増となり、12カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。主力の焼肉部門が同11.5%増と2カ月ぶりにプラスに転じたことに加えて、ラーメン部門が同12.1%増となったことが牽引役となった。なお、全店舗売上高は同21.1%増だった。 ■ネットプロ <7383> 565円 +20 円 (+3.7%) 本日終値 ネットプロテクションズホールディングス<7383>が大幅反発。この日、提供する後払い決済サービス「NP後払い」が、PayPay(東京都新宿区)が提供するキャッシュレス決済サービス「PayPay」の機能である「PayPay請求書払い」に対応したと発表しており、好材料視された。今回の「PayPay」の実装により、ユーザーは届いた請求書のバーコードを「PayPay」アプリで読み取るだけで、スマートフォン上で支払いを完結できるようになる。従来のコンビニ払いや銀行振り込みに加えて、スマートフォン決済という新たな選択肢が加わることになり、ユーザー利便性が更に向上することで、「NP後払い」の導入拡大につながると期待されているようだ。 ■トライアル <141A> 2,210円 +78 円 (+3.7%) 本日終値 トライアルホールディングス<141A>が5日続伸。同社は10日取引終了後、5月度の月次売上高速報(小売)を公表。既存店売上高は前年同月比3.6%増となり、48カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。商品別では、パックごはんやレトルト食品に加えて、コーヒーなどの嗜好品が伸長。冷凍食品なども堅調だった。また、非食品では工具などのDIY用品が好調に推移した。なお、全店ベースの売上高は同14.1%増となっている。 ■ジーエヌアイグループ <2160> 3,770円 +125 円 (+3.4%) 本日終値 ジーエヌアイグループ<2160>が4日ぶりに反発。この日の寄り前、ジャイア・セラピューティクス が、肺動脈性肺高血圧症(PAH)の治療を目的とするF230の第1相臨床試験で、中国で最初の被験者に投与を開始したと発表しており、好材料視された。F230は、エーザイ<4523>が初期段階の研究を行い、20年3月にジーエヌアイが中国におけるPAHの治療薬として製造・開発・販売の権利をエーザイからライセンス供与された低分子化合物。今回の第1相臨床試験の開始は、治療選択肢が限られているPAH領域へのジャイア社の参入を示すものであり、中国における強固なプラットフォームと商業基盤を活用した取り組みとなるという。なお、同件によるジーエヌアイの25年12月期業績への影響はないとしている。 ■スタンレー電気 <6923> 2,864円 +80 円 (+2.9%) 本日終値 スタンレー電気<6923>が反発。10日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を3500万株(自己株式を除く発行済み株数の23.47%)、または800億円としており、取得期間は7月1日から来年3月31日まで。株主還元の充実や資本効率の向上を図るのが狙いで、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)を含む市場買い付けにより取得する。同時に、米国における通商政策の影響などを慎重に見極めるため未定としていた26年3月期の連結業績予想について、売上高4800億円(前期比5.8%減)、営業利益412億円(同15.9%減)、純利益268億円(同16.4%減)を見込むとした。また、同じく未定としていた配当予想は、中間46円・期末46円の年92円(前期72円)を予定している。 ■Synspective <290A> 1,401円 +26 円 (+1.9%) 本日終値 Synspective<290A>が反発。同社は10日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)から先進レーダー衛星「だいち4号(ALOS-4)」のデータ・サービス事業者として選定されたことを明らかにしており、これが買い手掛かりとなったようだ。同社は、これまでの「だいち2号(ALOS-2)」の活用実績を生かしながら、ALOS-4で取得した衛星データの販売網を拡大し、国内外、特にアジア圏での利用促進を図る計画。同社の小型SAR(合成開口レーダー)衛星「StriX(ストリクス)」とあわせることで、顧客が利用可能なSAR画像を増やすことができ、新たな価値創出の促進につながるとしている。 株探ニュース