株価指数先物【引け後】 +2σ到達後は急速に上げ幅を縮める

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先物

大阪6月限
日経225先物 38230 +120 (+0.31%)
TOPIX先物 2786.0 -2.0 (-0.07%)

 日経225先物(6月限)は前日比120円高の3万8230円で取引を終了。寄り付きは3万8280円と、シカゴ日経平均先物(3万8225円)を上回る形から、買い先行で始まった。開始直後につけた3万8230円を安値にロング優勢の流れとなり、前場中盤にかけて上げ幅を広げ、ランチタイムで3万8500円まで買われる場面もみられた。その後は3万8420円~3万8450円辺りでの保ち合いを続けていたが、後場中盤辺りから急速に失速する形となり、終盤にかけて3万8140円まで上げ幅を縮めた。

 米半導体株が買われた流れを引き継ぐ形から、前場はアドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が買われ、日経平均型を牽引する形になった。植田和男日銀総裁は参院財政金融委員会で答弁し、「基調的な物価上昇率はまだ2%に少し距離がある」「2%に近づく確度が高まれば、引き続き利上げ」などと発言。この発言後に円相場は1ドル=145円台と円安に振れたことが先物買いに向かわせたようである。

 日経225先物はランチタイムで3万8500円まで買われ、5月14日以来の水準を回復した。ただし、5月13日の戻り高値(3万8790円)を捉える動きはみられず、ボリンジャーバンドの+2σ(3万8470円)を上回ってきたこともあり、一気に利益確定に伴うロング解消に向かわせたようだ。アドバンテストなどが下落に転じたことで、短期的なショートを誘う形にもなった。

 週末に6月の先物・オプション特別清算指数算出日(メジャーSQ)を控え、限月交代に伴うロールオーバーが中心のなかで、短期的な売買で押し上げた形とみられ、持ち高調整の動きも速かった。もっとも、+1σ(3万8030円)と+2σとのレンジでの推移が継続しており、+1σ接近では押し目狙いのロングが入りやすいとみておきたい。

 10日の米中通商協議の内容を見極めたいところであり、前場のロングポジションを、後場中盤にかけて解消したと考えられる。スタンスとしてはニュートラルにしたとみられるため、明日も米中通商協議に関する報道を手掛かりに、仕切り直しの動きになりそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で13.72倍に上昇した。一時13.74倍まで切り上がり、+1σ(13.73倍)を捉えてきた。いったんは達成感を意識させるものの、25日移動平均線、75日線が位置する13.65倍が支持線として機能するようだと、NTロングに振れやすいだろう。

 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万9322枚、ソシエテジェネラル証券が2万6319枚、みずほ証券が2万1405枚、野村証券が1万5443枚、HSBC証券が1万3814枚、JPモルガン証券が9117枚、バークレイズ証券が6681枚、ゴールドマン証券が5355枚、モルガンMUFG証券が4822枚、大和証券が3943枚だった。

 TOPIX先物はみずほ証券が5万3631枚、ソシエテジェネラル証券が3万6674枚、ゴールドマン証券が3万6497枚、ABNクリアリン証券が3万0554枚、ビーオブエー証券が2万6485枚、モルガンMUFG証券が2万5679枚、野村証券が2万5434枚、JPモルガン証券が2万4758枚、バークレイズ証券が1万7430枚、BNPパリバ証券が1万1731枚だった。

株探ニュース

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