話題株ピックアップ【夕刊】(1):リベラウェア、メタプラ、エターナルG
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■フジ・コーポレーション <7605> 2,641円 +500 円 (+23.4%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率トップ フジ・コーポレーション<7605>はストップ高。前週末6日取引終了後、石油製品の販売などを手掛ける宇佐美鉱油(愛知県津島市)から完全子会社化を目的としたTOBを受けたことを明らかにした。TOB価格を1株2830円としており、これにサヤ寄せする格好となった。買い付け予定数は1814万7599株(下限907万5600株、上限設定なし)、買い付け期間は6月9日から7月22日まで。TOB成立後にフジコーポ株は上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は6日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。 ■Liberaware <218A> 1,607円 +265 円 (+19.8%) 本日終値 Liberaware<218A>が続急伸。この日、6月13日夜放送予定のテレビ東京系経済ドキュメンタリー番組「日経スペシャル ガイアの夜明け」に出演することになったと発表しており、好材料視された。番組は「インフラ危機に挑む」のテーマで、下水道管や橋梁などのインフラの老朽化などが取り上げられる予定。 ■メタプラネット <3350> 1,544円 +203 円 (+15.1%) 一時ストップ高 本日終値 メタプラネット<3350>が急騰。東京でホテル事業を展開するが、最近はビットコインへの投資に傾注しており、仮想通貨関連の象徴株として市場の注目度が高い。前週末6日取引終了後、今年1月に開示したビットコイン計画を上方修正し、2027年末までに21万ビットコイン超の保有を目指すことを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。同社株は株式需給面では貸株市場を経由した外資家証券手口による空売り残高が積み上がっており、この買い戻しの動きも上げ足を加速させている格好だ。 ■エターナルG <3193> 3,240円 +341 円 (+11.8%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 エターナルホスピタリティグループ<3193>が反発。前週末6日の取引終了後に発表した第3四半期累計(24年8月~25年4月)連結決算は、営業利益が20億2500万円(前年同期比25.0%減)と減益で着地したが、アク抜け感から買いが流入したようだ。既存店売上高が同5.1%増となったほか、新規出店による直営店店舗数の純増により売上高は338億2200万円(同9.4%増)となった。ただ、海外進出に伴う開業準備費用、賃金引き上げや店舗スタッフの充足率の向上による人件費の増加、政府による電気・ガス料金に関する支援の打ち切りによる光熱費の高騰などの影響で販管費が膨らんだ。なお、25年7月期通期業績予想は、売上高453億3500万円(前期比8.2%増)、営業利益30億3600万円(同6.5%減)の従来見通しを据え置いている。 ■テラスカイ <3915> 3,115円 +326 円 (+11.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位 テラスカイ<3915>が急騰。米セールスフォースや、アマゾン・ドット・コム が展開するAWS(アマゾンウェブサービス)のクラウド導入支援ビジネスで需要開拓を進め、業績は飛躍的な成長局面にある。NTTデータと資本・業務提携を締結し成長戦略に磨きをかける一方、量子コンピューター分野でも業界では先駆的存在。量子コンピューターのアルゴリズム開発を手掛けるQuemixを傘下に擁しており、Quemixは5月中旬にホンダ<7267>と共同で世界初の「量子状態を読み出す新技術」の開発に成功したことを発表し注目を集めた。前週末の米国株市場では量子コンピューターのシステム開発や関連アプリサービス開発を手掛けるD―ウェイブクアンタム が13%超の急騰をみせるなど量子コンピューター関連株に投資マネーが向かっており、東京市場でもこの流れに乗って、同関連最右翼のテラスカイやエヌエフホールディングス<6864>などが急動意する形となっている。 ■エクサウィザーズ <4259> 493円 +42 円 (+9.3%) 本日終値 エクサウィザーズ<4259>は反発。前週末6日取引終了後、出光興産<5019>に対し、海外の原油を輸送する配船計画を高度化するオペレーションモデルと最適化システムを開発・提供したと発表した。4月から外航船配船のタンカーを対象に段階的に運用を始めているという。あわせて東京都中央区と生成AIの活用による業務効率化などの実証実験に関する連携協定書を締結したと発表。更に週明け9日の朝方、CRO(医薬品開発業務受託機関)事業を手掛けるイーピーエス(東京都新宿区)と共同で、AIによる診断系SaMD(ソフトウェア医療機器)の特徴を生かした開発効率の高い臨床開発スキームを構築したことを明らかにした。相次ぐリリースを材料視した買いが入った。 ■大塚ホールディングス <4578> 7,135円 +357 円 (+5.3%) 本日終値 大塚ホールディングス<4578>が大幅高で6日ぶりに反発。前週末6日の取引終了後、子会社である大塚製薬が開発中の成人のIgA腎症治療薬シベプレンリマブについて、フェーズ3(VISIONARY)試験の中間解析結果を、現地時間6日にオーストリアのウィーンで開催された欧州腎臓学会(ERA)で発表。投与9カ月後の24時間尿におけるuPCR(尿蛋白/クレアチニン比)が、プラセボ群と比較して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある51.2%の減少を示したとしたことが好感された。なお、同件による25年12月期業績予想への影響はないとしている。 ■ソフトバンクグループ <9984> 7,730円 +367 円 (+5.0%) 本日終値 ソフトバンクグループ<9984>が3日ぶりに切り返す展開。前週末の米国株市場では主要株価指数が揃って大きく上値を追い、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数の上昇率が特に目立った。これを受け米ハイテク企業に積極投資するソフトバンクGにも目先買い戻しが先行した。傘下の英半導体設計アーム・ホールディングス も前週末の米株市場で買われており、これも追い風材料となった。 ■アズーム <3496> 8,780円 +380 円 (+4.5%) 本日終値 アズーム<3496>は堅調。前週末6日取引終了後、東京証券取引所の承認を受け、24~26日の間にグロースからプライムへ市場変更すると発表した。これを記念し、今25年9月期に記念配当80円を実施する。従来の普通配当40円とあわせ、年120円(前期25円)となる見通し。これが好感された。なお、市場変更に伴い、5万1800株の新株式発行と11万8200株の自己株式処分、既存株主による43万株の売り出しを実施する。需給状況に応じて上限9万株のオーバーアロットメントによる売り出しも行う。 ■シップHD <3360> 1,945円 +77 円 (+4.1%) 本日終値 シップヘルスケアホールディングス<3360>が大幅反発。前週末6日の取引終了後に自社株買いと自社株の消却を発表したことが好感された。自社株買いは上限を330万株(自己株式を除く発行済み株数の3.5%)、または50億円としており、取得期間は6月7日から12月31日までとしている。また、自社株731万9266株(発行済み株数の7.2%)を6月30日付で消却する。なお、消却後の発行済み株数は9435万134株となる。 株探ニュース