米外為市場サマリー:米中貿易交渉の進展期待から一時143円90銭台に上伸
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5日のニューヨーク外国為替市場のドル円相場は、1ドル=143円53銭前後と前日と比べて75銭程度のドル高・円安で取引を終えた。ユーロは1ユーロ=164円29銭前後と同1円30銭弱のユーロ高・円安だった。 この日に発表された前週分の米新規失業保険申請件数が予想外に増加したことで、米労働市場の鈍化懸念からドル円相場は142円70銭台に弱含む場面があった。ただ、トランプ米大統領と中国の習近平国家主席が5日に電話協議を行ったことが伝わり、米中の貿易交渉が進むとの期待感が広がるとともにドル買いが流入。約1カ月ぶりの水準まで低下していた米長期金利が上昇に転じたこともドルの支援材料となり、一時143円97銭まで上伸した。とはいえ、米5月雇用統計の発表を6日に控えていることから一段の上値追いには慎重さが感じられた。一方、ユーロが対ドルや対円で上昇した。欧州中央銀行(ECB)は5日の理事会で7会合連続の利下げを決めたが、ラガルドECB総裁が記者会見で緩和サイクルの一時停止を示唆したことがユーロ買いにつながった。 ユーロは対ドルで1ユーロ=1.1445ドル前後と前日に比べて0.0030ドル弱のユーロ高・ドル安だった。 出所:MINKABU PRESS