前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―
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■Sサイエンス <5721> 112円 (+30円、+36.6%) ストップ高 エス・サイエンス <5721> [東証S]がストップ高。同社は5日、定時株主総会の招集通知を開示した。このなかに記載された今年3月31日時点の大株主の状況において、三崎優太氏が同社株を4.59%保有していることが明らかになった。三崎優太氏は実業家・インフルエンサーであり、「元青汁王子」として知られている。Sサイエンスは4月、クリプトアセット事業開発担当室を新設し、元青汁王子の三崎氏を担当室長に任命すると発表していた。今回、三崎氏が3月末時点で大株主となっていたことが明らかになり、短期の値幅取りを狙った買いが集まったようだ。同社は6月5日、MINKABU PRESSの取材に対し、元青汁王子とされる三崎氏と大株主として記載された三崎氏は同一人物であることを認めた。 ■アサカ理研 <5724> 1,261円 (+175円、+16.1%) 一時ストップ高 アサカ理研 <5724> [東証S]が3日ぶり急反騰、一時ストップ高となった。日本経済新聞電子版が5日、「政府は米国との関税交渉で対中国を意識した協力パッケージを提示する」と報道。このなかで、中国が輸出規制したレアアース(希土類)7種類や、米国から調達を止めた液化天然ガス(LNG)のサプライチェーン(供給網)で連携を打ち出すと伝えた。これを受け、 レアアース関連銘柄とされるアサカ理研に思惑的な資金が流入したようだ。 ■ジー・スリー <3647> 146円 (+20円、+15.9%) ジー・スリーホールディングス <3647> [東証S]が3日続急騰。日本グリーン油田開発との共同事業により工業用植物の活用技術を開発しているプラントライフシステムズ(横浜市港北区)は5日、廃棄物を資源として植物を栽培し、その植物から新たな製品原料を生産する廃棄物の再生化事業について、美容業界の大手企業との間で初期プロジェクトを開始することで合意したと発表。日本グリーン油田開発はジー・スリーとプラントライフシステムズの合弁会社であることから、これが材料視されたようだ。これは美容院の出した資源廃棄物(髪の毛)を炭化して利用し、その炭を土壌へ散布することによる土地への栄養付加と植物生産技術を用いて再度100%植物由来の美容製品原料をつくるプロジェクト。このプロジェクトが成功することで、さまざまな会社のサーキュラエコノミーを確立することができるという。 ■テクノロジー <5248> 797円 (+82円、+11.5%) 一時ストップ高 テクノロジーズ <5248> [東証G]が急反騰、一時ストップ高となった。5日午後2時ごろ、株主優待制度を新設すると発表した。毎年1月末、7月末それぞれの時点で1000株以上を保有する株主を対象に、保有期間に応じてQUOカードPay2万5000円分、または3万円分を贈呈する。来年1月から開始する。これを好感した買いが集まった。あわせて、新規事業立ち上げのために予定していた子会社の設立を完了したと発表した。格闘技イベントの企画・興行などを行う。イベントのテレビ放送に向けて既にテレビキー局と協議を行っており、今年秋をメドに放送を行う予定という。 ■センコーHD <9069> 1,940円 (+195円、+11.2%) 東証プライムの上昇率トップ。センコーグループホールディングス <9069> [東証P]が続急騰。アジアへの長期投資を主眼とする米アクティビストのダルトン インベストメンツが4日付で関東財務局に提出した大量保有報告書によると、ダルトンのセンコーHD株式保有比率は5.01%となり、新たに5%を超過したことが分かった。保有目的として「発行者の株価が過小評価されており魅力的な投資機会であると考えて、発行者の株式を取得し長期的に保有する」としており、センコーHDの中長期的な株価水準訂正に対する期待が投資資金の攻勢を誘った。 ■ネットプロ <7383> 569円 (+44円、+8.4%) 東証プライムの上昇率5位。ネットプロテクションズホールディングス <7383> [東証P]が5日続急伸。SMBC日興証券が4日付で目標株価を460円から650円へ引き上げており、これが材料視された。投資評価は最上位の「1(アウトパフォーム)」を継続した。同証券によると、「atone(アトネ)」主導のB2C再成長と順調な拡大を続けるB2Bを背景に、今後も利益拡大フェーズが期待できると評価したという。 ■ゲンキGDC <9828> 4,120円 (+280円、+7.3%) Genki Global Dining Concepts <9828> [東証S]が7日ぶり急反発。同社は4日、5月度の月次売上高(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比10.4%増となり、伸び率が前月の5.6%から拡大していることが好感されたようだ。既存店の客数が同3.1%増と前月の0.4%減からプラスに転じたことや、客単価が同7.1%増と前月の6.0%増から伸びたことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同13.3%増(前月は8.6%増)だった。 ■シンクロ <3963> 614円 (+28円、+4.8%) シンクロ・フード <3963> [東証P]が大幅続伸。4日の取引終了後、英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズが関東財務局に変更報告書を提出。報告書によると、アセット・バリューの同社株式保有割合が前回の12.81%から14.13%に上昇しており、需給思惑から買われたようだ。保有目的は「純投資及び持続的な企業価値の向上に向けた重要提案行為などを行う可能性がある」としている。報告義務発生日は5月28日。同社株を巡っては香港ファンドのリム・アドバイザーズも買い増しを続けている。 ■アドテスト <6857> 7,756円 (+339円、+4.6%) アドバンテスト <6857> [東証P]が大幅高で3日続伸。同社株は 半導体主力銘柄の中では直近で最も強い足を示していた。前日4日の米国株市場ではNYダウは5日ぶりに反落したものの、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は上値指向を継続した。米半導体大手エヌビディアが頑強な値動きを維持し、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3連騰でフシ目の5000大台を回復した。エヌビディアのGPU向けに半導体検査装置を納入するアドテストにも海外筋とみられる買いが観測されていた。 ■東映アニメ <4816> 3,190円 (+130円、+4.3%) 東映アニメーション <4816> [東証S]が大幅続伸。岩井コスモ証券は4日、同社株の投資判断を「B+」から「A」に引き上げた。目標株価は3800円で据え置いた。25年3月期の連結営業利益は前の期比38.8%増の324億3200万円と会社計画を上回って着地。ドラゴンボールとワンピースの海外配信権販売が好調だったことなどが牽引した。主力であるドラゴンボールとワンピースの海外地域でのIP価値の向上を評価している。26年3月期の同利益は前期比19.8%減の260億円が予想されているが、同証券では従来通り保守的な計画とみており300億円への上振れを見込んでいる。 ■勤次郎 <4013> 919円 (+38円、+4.3%) 勤次郎 <4013> [東証G]が大幅反発。ここにきて投資マネーが東証グロース市場の銘柄にシフトする動きが鮮明となっていたが、同社株はその流れに先駆けて物色人気を博しており、足もとで更に資金流入が加速していた。勤怠管理パッケージを主力展開するが、クラウド部門が順調なことに加え、顧客企業が情報システムをインストールして自社設備で運用するオンプレミス事業が想定を上回る絶好調で推移している。25年12月期は55%営業増益を見込み、大幅に過去最高利益を更新する見通しだ。同社はISMSに基づく厳格な情報セキュリティ管理体制のもとで開発・運用を行ってきたが、4日には認証更新審査受審にあたり、就業・勤怠管理および健康管理機能を提供するHRMソリューション「Universal勤次郎クラウドサービス」についても、新たにクラウドセキュリティ管理基準への適合が認められたことを発表しており、これも足もとの株価上昇に追い風となったようだ。 ■オイシックス <3182> 1,668円 (+67円、+4.2%) オイシックス・ラ・大地 <3182> [東証P]が大幅続伸。5日、同社とNSGグループ(新潟市中央区)による新潟フードテックタウン構想などがメンバーとして参画する新潟県と長野県の産学官金連携「REGIONAL NEXUS HUB」に関し、内閣府が進める「スタートアップ・エコシステム拠点都市」において、スタートアップ・エコシステムの中核的拠点として正式に採用されたと発表。これを手掛かり視した買いが入ったようだ。オイシックスは昨年から新潟において、食領域のスタートアップ・エコシステムの構築に着手していたが、今回の採択を機に産学官金連携を更に推し進め、関連事業の展開を加速させる方針。REGIONAL NEXUS HUBでは地域資源のイノベーション融合とともに、グローバルに展開する企業の創出を目指している。 ■サイネックス <2376> 815円 (+30円、+3.8%) サイネックス <2376> [東証S]が大幅高で4日続伸。4日取引終了後、オムロン ソーシアルソリューションズ(東京都港区)との間で複合型サービスロボットの販売契約を締結したと発表した。また、両社で連携して事業展開していくために実証実験を開始したという。サイネックスが強みとする自治体の行政情報や子育て・防災情報などを同ロボットの前面のデジタルサイネージで発信するとともに、周辺地域の事業者情報を発信するサービスを実施することで地域活性化の実現に貢献していくという。これが買い手掛かりとなった。 ■SGHD <9143> 1,485.5円 (+53円、+3.7%) SGホールディングス <9143> [東証P]が大幅反発。5日、日本郵政 <6178> [東証P]傘下の日本郵便について、国土交通省が月内にも自動車貨物運送の事業許可を取り消す方針を固めたと国内メディアが相次いで報じた。運転手への点呼が適切に行われていなかった問題を受け、国交省は立ち入り検査を実施。貨物自動車運送事業法違反に当たると認定したという。日本郵便の輸送力が落ち込んだ場合に、佐川急便やヤマト運輸への代替需要が拡大するとの思惑をもとに、SGHDを物色する姿勢が強まったようだ。 ■協和キリン <4151> 2,465円 (+82.5円、+3.5%) 協和キリン <4151> [東証P]が大幅高で9日続伸。SMBC日興証券が4日付で投資評価を「2」から「1」へ、目標株価を2600円から2900円へ引き上げたことが材料視された。同証券によると、アトピー薬成功で継続成長と予想。アトピー性皮膚炎治療薬「rocatinlimab」のPh3成功と急性骨髄性白血病(AML)治療薬「ziftomenib」の承認申請を加味したという。 ■セルシード <7776> 539円 (+18円、+3.5%) セルシード <7776> [東証G]が大幅高で3日続伸。同社は4日の取引終了後、多摩北部医療センターから、食道再生上皮シートによる食道狭窄治療の自由診療に用いる細胞シートの製造を受託すると発表。これを好感した買いが入ったようだ。食道がんの治療にあたり、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)を行った直後の患者や、ESD後の難治性狭窄の患者に対し、細胞シートを移植することで食道狭窄を抑制・防止する治療法に用いる。再生医療の実施に必要な提供計画を多摩北部医療センターが厚生労働省に提出し、受理された。セルシードは自由診療の開始に必要な手続きの支援を行っていた。 ■WASHハウ <6537> 413円 (+12円、+3.0%) WASHハウス <6537> [東証G]が3日ぶり大幅反発。4日の取引終了後、WASHハウスアプリの累計ダウンロード件数が5月31日に100万ダウンロードを突破したと発表しており、これが材料視されたようだ。同社では、WASHハウスアプリをはじめとしたプラットフォームからの広告収入などにより、洗濯・乾燥を無料で提供することを目標に掲げている。 ■エイケン工業 <7265> 3,550円 (+95円、+2.8%) エイケン工業 <7265> [東証S]が上申。5日午後2時30分、25年10月期第2四半期累計(24年11月-25年4月)の単体決算を発表。売上高は前年同期比14.3%増の40億6900万円、最終利益は同2.3倍の1億9600万円だった。ともに従来の計画に対して上振れして着地しており、好感されたようだ。フィルター部門の国内売り上げは商社向けが増加し、アジア向けの輸出も伸びた。今年4月に大幅な賃上げを実施し、人件費の増加が見込まれることなどを背景に、通期の業績予想は据え置いた。今後、業績予想の修正が必要となった場合は速やかに公表するとしている。 ■Ine <4933> 1,731円 (+37円、+2.2%) I-ne <4933> [東証P]が続伸。4日取引終了後、睡眠時に肌の修復に作用することが知られているメラトニンに対して、この効果を最大化する重要要素のメラトニンシステムに広範に作用できる独自成分コンプレックスの創出に成功したと発表した。これにより、睡眠時の肌修復機能を最大限に高める効果が期待されるという。これが材料視された。 ■ACCESS <4813> 857円 (+18円、+2.2%) ACCESS <4813> [東証P]が反発。同社は5日、自社の「NetFront Browser NX」が任天堂 <7974> [東証P]の新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ2」に採用されていることを明らかにしており、これが材料視されたようだ。「NetFront Browser NX」は、独自技術によってメモリー使用効率を向上させたブラウザーコンポーネントで、世界最小クラスの使用メモリーでパワフルな再現性をあらゆる機器・OS上で実現。任天堂のゲーム機をはじめ、国内外で出荷されているスマートテレビや車載インフォテインメントシステム(IVI)など多数採用されているという。 ■神戸物産 <3038> 4,587円 (+87円、+1.9%) 神戸物産 <3038> [東証P]が反発。外国為替市場でドル円相場は5日午前に一時1ドル=142円50銭台まで円高方向に振れた。米国時間4日発表の5月のADP全米雇用リポートは、非農業部門の雇用者数の伸びが市場予想を下回った。同月の米ISM非製造業景気指数も低下し、好不況の境目となる50を下回った。米国景気の先行き懸念が広がるなかでドル売り・円買いの流れが広がったようだ。これを受け、円高メリット株と位置付けられる神戸物産を物色する動きが強まった。 ■アストロHD <186A> 710円 (+13円、+1.9%) アストロスケールホールディングス <186A> [東証G]が反発。4日取引終了後、英国子会社がデブリ除去衛星「ELSA-M(エルサ・エム)」の開発で、機体の詳細設計審査を成功裏に完了したと発表した。同衛星は2026年の打ち上げを予定している。捕獲や除去を可能にするインターフェイスを搭載した衛星を対象とした、衛星運用終了時の除去を行うEOL(End of Life)サービスとして世界初のミッションという。 ■オンワード <8016> 573円 (+10円、+1.8%) オンワードホールディングス <8016> [東証P]が続伸。4日取引終了後、5月度の月次売り上げ概況を発表。既存店売り上げ(合計)は前年同月比2.8%増だった。レディースのジャケットやパンツなどの販売が好調に推移した。昨年10月から新たに連結対象となったウィゴーの実績を含めたことにより、全店ベースでは同29.5%増となった。 ※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。 株探ニュース