株価指数先物【寄り前】 200日線回復でロング優勢の展開

投稿:

先物

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37720 +210 (+0.55%)
TOPIX先物 2786.5 +13.5 (+0.48%)
シカゴ日経平均先物 37760 +250
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 3日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。OECD(経済協力開発機構)が発表した経済見通しは、トランプ関税を反映し2025年の米成長率予想を前回の2.2%から1.6%に引き下げた一方、25年のインフレ率見通しを2.8%から3.2%へ上方修正したことが重荷になる場面もあった。

 ただし、ジェフリーズがエヌビディアを「最有力の買い銘柄」に挙げたほか、メタプラットフォームズがデータセンター向けに電力会社と20年の電力購入契約を結んだと伝わり、人工知能(AI)需要が底堅いとの見方から半導体株を中心に買われた。トランプ米大統領と中国の習近平国家主席による直接対話への期待や4月の米雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が予想を上回ったことも材料視された。

 S&P500業種別指数は、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレル、エネルギーが上昇した一方で、家庭用品・パーソナル用品、メディア、不動産が下げた。NYダウ構成銘柄では、エヌビディアのほかホーム・デポ、キャタピラー、ナイキ、シェブロンが買われた。半面、コカ・コーラ、ユナイテッドヘルス・グループ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ベライゾン・コミュニケーションズが下落。

 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比250円高の3万7760円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比60円安の3万7450円で始まった。直後につけた3万7390円を安値にロング優勢となり、ほどなくしてプラス圏を回復。米国市場の取引開始後に上へのバイアスが強まり、中盤にかけて3万7790円まで買われる場面もみられた。終盤にかけては3万7700円~3万7790円辺りで保ち合い、3万7720円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買い先行で始まることになろう。ナイトセッションでは開始直後に3万7390円まで売られたが、25日移動平均線(3万7390円)が支持線として機能する形でリバウンドをみせており、200日線(3万7580円)を上回って終えた。200日線水準での底堅さを見極めつつ、押し目狙いのロング対応に向かわせそうである。

 米国市場ではエヌビディアなど半導体株の一角が買われたことで、アドバンテスト<6857>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の支援材料になりそうだ。為替市場ではドドル・円が朝方に1ドル=144円台をつけるなど、前日から円安に振れて推移していることも材料視されやすいだろう。

 米中首脳会談が週内に実現するかは不透明ながら、ショートは仕掛けづらくさせると考えられ、200日線を支持線としたリバウンドが意識されやすい。まずはボリンジャーバンドの+1σ(3万7990円)辺りがターゲットになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の3万7500円から3万8000円のレンジを想定する。

 3日の米VIX指数は17.69(2日は18.36)に低下した。18.00を下回るのは5月16日以来となる。200日線(19.59)や25日線(20.43)が抵抗線として意識されており、リスク選好に傾きやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.52倍に上昇した。前日にボリンジャーバンドの-2σ(13.47倍)まで下げたこともあり、リバランスが入りやすい水準であった。もっとも、13.55倍に上昇する場面もあったが、-1σ(13.55倍)に抑えられている。指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型を牽引する形で同バンドを突破してくるようだと、ややNTロングに振れやすくなる可能性はありそうだ。

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。