話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソニーG、アスクル、エーザイ
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■ソニーグループ <6758> 3,970円 +149 円 (+3.9%) 本日終値 ソニーグループ<6758>が5連騰。4000円の大台に乗せて上場来高値を更新した。同社は29日午後2時30分から、「金融インベスターデー」を開催する。十時裕樹社長最高経営責任者(CEO)らが出席する。これに先立ち、ホームページ上で説明会資料を公開した。金融子会社のソニーフィナンシャルグループ(FG)について、国内トップクラスの競争力を持つソニー生命がバリュードライバーだとしたうえで、ソニーFGの27年3月期の修正純利益の目標値について1250億円(従来は1200億円)に設定した。金融子会社の成長性を期待した買いを誘ったようだ。ソニーGは5月14日、ソニーFGのパーシャル・スピンオフについて、9月初旬の取締役会で付議する予定だと発表。更に、ソニーFG株式の東証プライム市場への上場に向けて5月8日に予備申請を行ったことを明らかにした。9月30日を基準日としてソニー株1株につき、ソニーFG株1株の割合で現物配当を行う予定となっている。 ■ポラリスHD <3010> 240円 +8 円 (+3.5%) 本日終値 ポラリス・ホールディングス<3010>が大幅高で4連騰。約3カ月ぶりに年初来高値を更新した。ザ・トラスティーズ・オブ・コロンビア・ユニバーシティ・イン・ザ・シティ・オブ・ニューヨークが28日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、ポラリスHD株の保有割合が7.95%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これを受けて思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資としている。報告義務発生日は5月23日。 ■アスクル <2678> 1,556円 +46 円 (+3.1%) 本日終値 アスクル<2678>が5連騰。28日の取引終了後、5月度(20日仮締めベース)の月次業績を開示した。単体の売上高は前年同月比7.1%増の313億8700万円と、3カ月ぶりに前年同月を上回り、評価されたようだ。主力のASKUL事業は8.0%増で、平日が前年同月比で1日多いことを踏まえた稼働日修正後ベースでは2.7%増となった。 ■コシダカHD <2157> 1,107円 +32 円 (+3.0%) 本日終値 コシダカホールディングス<2157>は堅調。この日午後1時ごろ、子会社のコシダカデジタルがBtoB(企業向け)リサーチ・マーケティング支援サービス「ねこの手」を正式リリースしたと発表した。同サービスは全国680以上の「カラオケまねきねこ」の店舗と1600万人以上の会員基盤を活用したもの。これを材料視する向きもあるようだ。 ■エーザイ <4523> 4,042円 +116 円 (+3.0%) 本日終値 エーザイ<4523>は3連騰。同社は29日、米国において抗がん剤「レンビマ」(一般名レンバチニブメシル酸塩)に関する特許侵害を理由に、後発医薬品メーカーのシルパ・メディケアを相手として提起していた特許侵害訴訟について、エーザイが勝訴したと発表。これを好感した買いが入ったようだ。今回の判決により、シルパ・メディケアはレンビマに関する特許および関連する独占期間が2036年2月に満了するまで、レンバチニブメシル酸塩後発医薬品の販売承認を米食品医薬品局(FDA)から得られないという。エーザイは過去にサン・ファーマとの特許侵害訴訟については和解契約を締結。サン・ファーマは一定の状況下をのぞき、レンバチニブメシル酸塩の後発医薬品販売を30年6月30日まで行わないこととなっている。また、エーザイは24年に他の後発医薬品メーカー2社との間で、同様の特許侵害訴訟を開始しているとしている。 ■いちよし証券 <8624> 857円 +21 円 (+2.5%) 本日終値 いちよし証券<8624>が後場に上げ幅を拡大した。米ミリ・キャピタル・マネジメントがいちよしの株式を買い増していたことが29日、明らかになり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、ミリ・キャピタルの保有割合は6.33%から7.46%に上昇した。報告義務発生日は22日。保有目的の項目には「投資(ファンド及び投資一任契約に基づく顧客の資産の運用)」とともに「状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載している。 ■日本電子 <6951> 4,127円 +94 円 (+2.3%) 本日終値 日本電子<6951>は底堅い。28日の取引終了後、国内での工場新棟の建設を発表した。中長期の事業強化に寄与するとの期待感が株価をサポートしたようだ。東京都の昭島本社工場では約250億円を投じ、ハイエンド理科学計測機器の研究開発や生産に向けた工場棟を建設する。また、山形県の天童工場では理科学計測機器の生産に向け、約90億円を投じて新棟を設置。28年3月期の稼働開始を予定している。 ■東海理化 <6995> 2,184円 +49 円 (+2.3%) 本日終値 東海理化<6995>はしっかり。29日、31年3月期までの中期経営計画を発表。この内容を評価した買いが入ったようだ。31年3月期の売上高を7000億円(26年3月期は5800億円)、営業利益率を7%(同3.4%)、ROE(自己資本利益率)を10%(同4.4%)に伸ばす目標を掲げた。自動車関連では既存製品の販売拡大に取り組むほか、次世代製品の受注による成長も図る。 ■デンカ <4061> 2,060.5円 +46 円 (+2.3%) 本日終値 デンカ<4061>が3日続伸。同社は28日、カーバイドの価格を7月1日納入分から1トンあたり1万円値上げすると発表しており、これによる採算改善などが期待されているようだ。改定理由は、原料コストの上昇が自助努力で吸収できる範囲を超えており、今後の事業継続と安定供給のためだとしている。 ■エムアップ <3661> 2,114円 +46 円 (+2.2%) 本日終値 エムアップホールディングス<3661>が反発し、上場来高値を更新した。SBI証券が28日、エムアップの目標株価を2850円から3170円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続している。ファンクラブ会費や電子チケットの発券手数料の値上げ効果などが期待できると指摘。今後も拡大が予想される電子チケット市場の中心的存在として注目する。同証券はエムアップの27年3月期営業利益予想を従来の52億9000万円から53億4900万円に引き上げた。 株探ニュース