扶桑薬は軟調、特許権侵害差止等請求訴訟を巡り特別損失計上◇
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扶桑薬品工業<4538.T>は軟調。27日取引終了後、東レ<3402.T>から提起されていた、経口そう痒症改善剤ナルフラフィン塩酸塩OD錠2.5μg「フソー」に関する特許権侵害差止等請求訴訟の控訴審について、知的財産高等裁判所から判決の言い渡しを受けたと発表。知的財産高裁は東レの請求を一部認容し、扶桑薬に対して合計74億7287万8838円と、これに対する遅延損害金の支払いを命じたという。会社側では、判決の内容を早急に精査し最高裁判所へ上告する準備を進めるとした。また、当該特許は既に満了しているため、同剤の製造販売については訴訟の影響も含めて何ら問題はなく、引き続き安定供給に努めるとした。 なお、同社は翌28日午前9時30分ごろ、25年3月期単独決算の訂正を行うと発表した。知的財産高裁からの判決を巡り、訴訟関連損失引当金繰入額87億4400万円を特別損失に計上するため。これに伴い、従来27億8000万円の黒字としていた最終損益を32億8800万円の赤字とした。これがネガティブ視されている。 (注)タイトル末尾の「◇」は本文中に複数の銘柄を含む記事を表しています。 出所:MINKABU PRESS