前日に「買われた株！」総ザライ (2)　―本日につながる期待株は？―

■ラクスル <4384> 　1,218円　(+35円、+3.0％)

　ラクスル <4384> [東証Ｐ]が大幅続伸。26日の取引終了後、オリジナル手提げ紙袋の製造・販売を手掛ける丸玉工業（岐阜県岐阜市）及び障害者就労支援事業を行う丸玉ウェル（岐阜県岐阜市）の全株式を8月1日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。今回の子会社化により、調達プラットフォーム事業の梱包材領域における主要カテゴリであるダンボールと顧客親和性の高い、手提げ紙袋領域の製造及び販売機能を強化するほか、丸玉工業の強みの一つである障害者就労支援事業の丸玉ウェルでの経験と実績を背景とした、製造業務オペレーションの標準化や細やかな対応力などのノウハウを獲得するのが狙い。取得価額は非開示。なお、同件による25年7月期業績への影響はないとしている。

■ＰＡコンサル <4071> 　2,054円　(+58円、+2.9％)

　プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証Ｐ]が4日続伸。27日の寄り前に、SaaS型テキストマイニング（大量のテキストデータから有益な情報を取り出すこと）ツール「見える化エンジン」に、生成AIを活用した「応対トレーニング機能」を新規搭載したと発表しており、好材料視された。今回リリースする「応対トレーニング機能」は生成AIを活用し、見える化エンジンに蓄積された通話記録やアンケートなどのデータに基づいてペルソナを設定し、実際の顧客応対に近い環境を想定したロールプレイングを行うもの。また、ペルソナ設定を多様化することで、実際の顧客に対して試すことが難しい対応方法を安全な環境で実践することができ、カスハラ対応のトレーニングも可能という。同機能によりオペレーターの心理的な負担を軽減し、カスハラへの対策とオペレーターの離職率低減に貢献するとしている。

■あいＨＤ <3076> 　2,292円　(+62円、+2.8％)

　あい　ホールディングス <3076> [東証Ｐ]が3日続伸。年初来高値を更新した。同社は26日の取引終了後、25年6月期の連結業績予想の修正を発表。最終利益予想は従来の見通しから35億円増額して213億500万円（前期比35.9％増）に引き上げており、好感されたようだ。ナカヨ <6715> [東証Ｓ]が6月17日付で完全子会社となることに伴い、公開買い付けによる取得価額とナカヨの純資産の差額として負ののれんが発生。これを特別利益として計上する。売上高と営業利益、経常利益の見通しは据え置いた。

■新コスモス <6824> 　2,500円　(+65円、+2.7％)

　新コスモス電機 <6824> [東証Ｓ]が5日続伸。27日、世界初の家庭用電池式水素警報器「HL-310」を開発したと発表しており、好材料視された。近年ヨーロッパでは、家庭用のコンロや暖房、電力貯蔵に水素を活用する動きがある。水素は空気より軽いため漏えいしてもすぐに拡散する傾向があるが、空気中の爆発範囲が広く、可燃性ガスの中でも爆発や火災が発生しやすいガスとされる。そのため、家庭で水素を使用するにあたり安全対策が必須であることから、長年培ったガスセンサ技術、ガス警報器開発のノウハウを生かして、世界初となる家庭用電池式水素警報器を開発したという。なお同製品は、スコットランドとイングランド南部で天然ガスとグリーンガスの流通ネットワークを管理しているイギリス・ＳＧＮ社の水素プロジェクト「H100 Fife」に採用されている。

■協立電機 <6874> 　4,885円　(+130円、+2.7％)

　協立電機 <6874> [東証Ｓ]が5日続伸。27日午後3時ごろ、6月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したことが好材料視された。投資単位を引き下げ、投資家により投資しやすい環境を整えることで、投資家層の拡大を図ることを目的としている。

■オプティマス <9268> 　340円　(+9円、+2.7％)

　オプティマスグループ <9268> [東証Ｓ]が続伸。26日の取引終了後、オーストラリア子会社の傘下企業が、同国ニューサウスウェールズ州の自動車販売会社の事業を取得すると発表しており、手掛かり視されたようだ。Ｔｒｉｖｅｔｔ　Ａｕｔｏｍｏｔｉｖｅ　Ｒｅｔａｉｌ社のＫｅｙｓｔａｒ　Ａｕｔｏｗｏｒｌｄ事業を取得する。新車ディーラーのＫｅｙｓｔａｒの取得により、オーストラリアでの販売網の拡充につなげる。取得価額は現時点では未定で、確定次第開示する方針。連結業績に及ぼす影響については精査中とした。

■カネカ <4118> 　3,825円　(+97円、+2.6％)

　カネカ <4118> [東証Ｐ]が反発。27日正午、26年3月期を初年度とする中期経営計画を発表した。28年3月期に売上高を9200億円（26年3月期予想は8200億円）、営業利益を660億円（同420億円）、最終利益を440億円（同330億円）に伸ばす目標を掲げた。ROE（自己資本利益率）は10.0％（同7.2％）とする姿勢も示し、評価されたようだ。先端事業へ積極的に経営資源を投入する方針。非塩ビ樹脂改質剤、新製法発泡製品、新規機能性ファイバー、乳製品など消費者向け新製品といった高付加価値製品群の成長により、ポートフォリオ改革を継続的に進める。

■ニーズウェル <3992> 　527円　(+13円、+2.5％)

　ニーズウェル <3992> [東証Ｐ]が4日続伸。26日取引終了後、金融庁の一般競争入札案件「公認会計士試験インターネット受付システムの運用支援業務」を落札したと発表した。同システムの運用効果を高める体制の確立やオペレーショナルリスクの低減などを目的としたもので、運用計画策定と運用計画に基づく進行管理、システム監視やバックアップなどのオペレーション、アプリケーション保守、問い合わせ対応が主な作業内容になるという。

■フルッタ <2586> 　164円　(+4円、+2.5％)

　フルッタフルッタ <2586> [東証Ｇ]が続伸。同社は26日取引終了後、4月に発売したカップ入りアサイーアイス「お家でアサイーボウルS」を5月末から全国の小売店を対象に順次販売店を拡大すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。

■ＳＦＪ <9206> 　2,269円　(+49円、+2.2％)

　スターフライヤー <9206> [東証Ｓ]が3日続伸。26日の取引終了後に公表した4月度の旅客輸送・運航実績が株価の支援材料となったようだ。国内全路線の合計で旅客数は前年同月比2.2％増の12万7409人。座席利用率は同0.8ポイント上昇の76.5％となった。羽田と福岡、関西、山口宇部を結ぶ便で座席利用率が上昇した。

■オリコ <8585> 　811円　(+17円、+2.1％)

　オリエントコーポレーション <8585> [東証Ｐ]が反発。27日、空き家所有者と空き家利用者を繋ぐポータルシステムの構築・運用を手掛ける空き家活用（東京都港区）を持ち分法適用関連会社化したと発表しており、好材料視された。両社は、23年3月に空き家を購入したい人のためのローン商品「アキカツローン」を商品化するなど、地域金融機関・地方自治体と連携して空き家問題の解決に取り組んできたが、今回の持ち分法適用関連会社化は、更なる円滑な協業を推進するのが狙い。あわせて、経営体制の強化及びガバナンスの一層の向上を目的として、5月26日付けでオリコから2人の社外取締役を派遣した。

■リゾートトラ <4681> 　1,646.5円　(+31.5円、+2.0％)

　リゾートトラスト <4681> [東証Ｐ]が続伸。同社は27日正午ごろ、グループのアドバンスト・メディカル・ケアと三菱商事 <8058> [東証Ｐ]の合弁会社、Ｎｏａｇｅ　Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ（ノアージュインターナショナル）が世界に向けた先進医療サービスの提供を本格的に開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。この合弁会社は、日本ならではの先進医療を安心・安全・信頼のもとで提供し、他国では得がたい医療体験を実現。高度な技術と豊富な実績を持つクリニックとの連携により、「早期発見」と「早期治療」の相乗効果を生み出し、真の健康長寿社会を目指すとしている。

■フォーバル <8275> 　1,280円　(+21円、+1.7％)

　フォーバル <8275> [東証Ｓ]が反発。27日、地方における雇用創出を推進するイマクリエ（東京都港区）と業務提携を締結したと発表しており、好材料視された。イマクリエは全国の自治体に対し、地域における新たな雇用創出の手法として「住民向け人材育成プログラム」を提供しており、フォーバルとは専門人材の育成と派遣、テレワーク支援、地域中小企業の人材育成と雇用創出において高い親和性を持っている。今回の提携により、取り扱う商品・サービスに関心のある地方自治体などへの対象サービスの相互紹介や地方自治体への共同提案、専門人材育成プログラムの共同開発及び実施に取り組むとしており、具体的には「企業ドクター育成プログラム」を共同開発・実施し、イマクリエの住民向け人材育成プログラムにフォーバルの企業ドクター育成カリキュラムを組み込む。また、自治体向けには企業ドクター育成講座を通じた雇用創出プログラムの提案を開始し、リスキリング対象者の拡大を図るとしている。

※27日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース