株価指数先物【引け後】 海外勢のフローが限られるなかで200日線を突破
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大阪6月限 日経225先物 37590 +400 (+1.07%) TOPIX先物 2756.0 +19.5 (+0.71%) 日経225先物(6月限)は前日比400円高の3万7590円で取引を終了。寄り付きは3万7200円と、シカゴ日経平均先物清算値(3万6855円)を上回り、小幅ながら買い先行で始まった。直後につけた3万7170円を安値にロング優勢となり、前場中盤にかけて3万7510円まで上げ幅を広げた。買い一巡後は利食いによりランチタイムで3万7270円まで下げたが、その後は再びロング優勢の流れが強まり、午後の取引中盤にかけて3万7500円を回復。終盤にかけても強い基調が続き、本日の高値で取引を終えた。 トランプ米大統領が欧州委員会のフォンデアライエン委員長との電話会談後、欧州連合(EU)に対する50%の関税発動期限を7月9日まで延長すると報じられた。この報道を受けて、グローベックスの米株先物が上昇。東京市場でも買いが先行する形になった。前場中盤にかけて200日移動平均線(3万7510円)まで上げ幅を広げ、いったんは短期的な達成感から利食いを誘う形になったが、その後も強い値動きが続いたことで短期筋のショートカバーを誘う形になった。 26日の米国市場は休場で市場参加者が限られ、ヘッジファンドによる仕掛け的な売買も膨らみにくいため、ロングを入れやすかったようだ。米国市場は休場でEUに対する関税発動時期の延長を織り込めず、祝日明けの大幅上昇が期待されるなかでは、短期的な売買が中心とはいえロング優勢になりやすかったのだろう。 海外投資家のフローが限られるなかで、東証プライムの売買高は4月22日以来の14億株台と低水準だった。そのため、よりインデックスに絡んだ商いのインパクトが大きかったようである。トランプ大統領のSNS投稿で下押しする局面は、押し目狙いのタイミングとするアノマリーが意識されてきた。 日経225先物は200日線を明確に上抜けてくるようだと、ボリンジャーバンドの+1σ(3万7860円)突破を試す形になりそうだ。また、パラボリックのSAR値が3万8020円辺りに位置しているため、SAR値タッチによるシグナル好転への期待でロングが入りやすくなるとともに、ショートカバーの動きが強まる可能性がある。 エヌビディアの決算発表が近づくなかで、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の買い戻しも意識されやすいだろう。楽観視はできないものの、まずは200日線での底堅さを見極めつつ、ロング対応に向かわせよう。 NT倍率は先物中心限月で13.63倍に上昇した。一時13.55倍まで下げる場面もあったが、ボリンジャーバンドの+1σ(13.54倍)が支持線として機能した。その後の切り返しで25日線(13.63倍)を捉えており、同水準を上抜けてくると、75日線(13.74倍)を目先的なターゲットとしたNTロングでのスプレッド狙いが入りそうだ。 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が1万2945枚、ソシエテジェネラル証券が9151枚、SBI証券が3057枚、サスケハナ・ホンコンが2745枚、バークレイズ証券が2086枚、JPモルガン証券が1830枚、日産証券が1402枚、野村証券が1212枚、ドイツ証券が1055枚、ゴールドマン証券が849枚だった。 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が1万3221枚、ソシエテジェネラル証券が1万3031枚、JPモルガン証券が3347枚、バークレイズ証券が3073枚、モルガンMUFG証券が2582枚、ゴールドマン証券が2263枚、大和証券が1431枚、サスケハナ・ホンコンが1008枚、SBI証券が878枚、野村証券が873枚だった。 株探ニュース