話題株ピックアップ【夕刊】(1):ジーエヌアイ、スターマイカ、住友電
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■ジーエヌアイグループ <2160> 2,971円 +500 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値 ジーエヌアイグループ<2160>がストップ高。23日、主要子会社であるジャイア・セラピューティクスが中国で開発を進めている「ヒドロニドン」の肝線維症治療における第3相臨床試験に関し、主要評価項目を達成したと発表。新薬の実用化による収益貢献を期待した買い注文が殺到した。良好な結果が得られたことを踏まえ、ジャイア・セラピューティクスは2025年第3四半期にNMPA(中国国家薬品監督管理局)にNDA(新薬承認申請)を提出する予定。同時にIND(新薬臨床試験開始)申請を提出する準備を進め、IND申請の承認を前提に、同年後半に米国において、MASH関連線維症の治療薬としての第2相臨床試験を開始する予定だとしている。 ■スターマイカ <2975> 992円 +79 円 (+8.7%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 スター・マイカ・ホールディングス<2975>が急反発。22日の取引終了後、25年11月期の配当予想について、中間・期末各13円の年26円から中間・期末各15円の年30円に増額修正したことが好感された。なお、前期実績は中間10円50銭・期末12円50銭の年23円だった。 ■AIRMAN <6364> 1,916円 +109 円 (+6.0%) 本日終値 AIRMAN<6364>は高い。同社は旧北越工業。この日午後3時ごろ、28年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。規模を維持しつつ、事業ポートフォリオの再構築を主眼に置き、最終年度に売上高602億円(25年3月期実績は約548億円)、営業利益79億5000万円(同69億円)を目指す。ROE目標は12%以上とした。株主還元については総還元性向70%とし、配当と自己株式の取得を実施するという。これを評価した買いが入った。 ■住友電気工業 <5802> 2,823円 +130 円 (+4.8%) 本日終値 住友電気工業<5802>が続急伸。22日、前期の決算と今期の業績予想に関する投資家向けの説明会を開き、ホームページを通じて資料を公開した。26年3月期の事業環境について、情報通信部門では生成AIの拡大でデータセンター事業者の投資が増加し、光デバイスや光配線製品、光ケーブルなどの関連製品の需要が更に拡大すると想定。データセンター関連での新製品の開発や拡販、生産能力の増強などを取り組み事項に挙げた。加えて、データ伝送速度の向上と電力消費の削減の両方を実現する技術として、電気集積回路と光学部品を同一のパッケージ内に収めるコ・パッケージド・オプティクス(CPO)の採用が始まる見通しだと指摘。CPO向けの基幹部品においても成長期待を誘う形となった。 ■神戸物産 <3038> 4,675円 +175 円 (+3.9%) 本日終値 神戸物産<3038>が大幅高で3日続伸。22日の取引終了後に発表した4月度の単独業績で、売上高が前年同月比13.4%増、営業利益が同23.3%増となり、営業利益が3カ月連続で増益となったことが好感された。6店舗の新規出店があったことに加えて、引き続きテレビ番組やSNSなどで紹介されたことや、4月末まで開催していたセールが好評だったことなどが寄与した。商品別では、引き続き冷凍野菜の売り上げが好調だったほか、価格高騰が続いているコメの代替となる商品や、セール対象商品も売り上げに貢献した。 ■富士通 <6702> 3,320円 +123 円 (+3.9%) 本日終値 富士通<6702>が4日ぶりに反発した。同社は22日、イージス艦に搭載するレーダー「SPY-7」に関する調達先選定と戦略的パートナーシップに関するMOU(基本合意書)を米ロッキード・マーチン と締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。SPY-7の重要構成部品「PS LRU」の製造に富士通は参画する。PS LRUの契約と発注は2025年後半に予定しているという。 ■日本トリム <6788> 4,175円 +145 円 (+3.6%) 本日終値 日本トリム<6788>が大幅反発。22日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、光通信<9435>グループの光通信とその共同保有者による株式保有割合が7.37%から8.39%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資で、報告義務発生日は5月15日となっている。 ■フィックスターズ <3687> 2,052円 +70 円 (+3.5%) 本日終値 フィックスターズ<3687>、HPCシステムズ<6597>、エヌエフホールディングス<6864>がいずれも急速に水準を切り上げるなど量子コンピューター関連に位置付けられる銘柄群に投資資金の攻勢が目立っている。次世代コンピューティングの本命として量子コンピューターへの注目度が世界的に増している。光量子コンピューター分野などで日本は高い技術力を有しており、世界に伍する実力が今後発揮される可能性がある。そうしたなか、石破首相が今年を「量子産業化元年」と位置付けスタートアップ支援を宣言したこともあって、関連銘柄の株価が改めて刺激されている。 ■東ソー <4042> 2,107円 +71 円 (+3.5%) 本日終値 東ソー<4042>が底堅い。同社は23日午前9時30分、中期経営計画を公表。業績目標と株主還元姿勢を好感した買いが株価の支えとなったようだ。最終年度の28年3月期の売上高を1兆1830億円(25年3月期の実績は1兆633億8200万円)、営業利益を1400億円(同989億600万円)に伸ばし、ROE(自己資本利益率)は10%以上(同7.2%)に高める目標を掲げた。また、中計期間は総還元性向50%を基本とし、年間100円を下限に配当を実施する方針。配当性向が50%未満の場合は総還元性向50%になるように自己株取得に動くほか、追加的株主還元として3カ年で500億円の自己株取得を行うなど、資本効率の改善を図る。機能性ポリマーや機能性ウレタン、有機化成品といった付加価値素材の収益拡大を目指すほか、バイオサイエンスや高機能材料、水処理エンジニアリングといった先端事業も成長させる。 ■湖北工業 <6524> 1,807円 +60 円 (+3.4%) 本日終値 湖北工業<6524>が後場に上げ幅を拡大した。総務省は23日、「DX・イノベーション加速化プラン2030」と題した成長戦略を公表した。AI時代のデジタルインフラの整備を一体的・効率的に推進し、安全保障の観点から中核技術・システムの競争力の強化と海外への展開に向けた取り組みを進める。このなかで海底ケーブルに関しては、目標シェアを35%と明記しており、海底ケーブル向け光通信部品を手掛ける湖北工業への買いを誘う格好となったようだ。長年にわたり海底ケーブル事業に参画するNEC<6701>が後場一段高。海底ケーブル向けの部品を供給するsantec Holdings<6777>が高値圏を維持している。 株探ニュース