株価指数先物【寄り前】 日米関税交渉を控え直近の調整に対するリバランス
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大阪6月限ナイトセッション 日経225先物 37150 +130 (+0.35%) TOPIX先物 2724.5 +4.0 (+0.14%) シカゴ日経平均先物 37040 +20 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 22日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が小幅に下落した一方で、ナスダックは上昇。米連邦議会下院は、トランプ米大統領が掲げる減税策を盛り込んだ税制・歳出法案を可決した。財政赤字の拡大が意識されるなかで、米長期金利は2月上旬以来の水準に上昇する場面もあった。 その後、米長期金利の上昇が一服するなかで、5月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が52.1と市場予想(50.3程度)を上回ったほか、米新規失業保険申請件数が前週比2000件減の22.7万件と、4週間ぶりの低水準となったことで、NYダウは上昇に転じる場面もみられた。ただし、米財政悪化による米長期金利上昇への警戒は根強く、終盤にかけて再び売りが強まった。 S&P500業種別指数は、自動車・同部品、耐久消費財・アパレル、メディアが上昇した半面、ヘルスケア機器・サービス、公益事業、電気通信サービスの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ナイキ、メルク 、アマゾン・ドット・コム 、ゴールドマン・サックス・グループ が買われた。一方で、ユナイテッドヘルス・グループ 、ベライゾン・コミュニケーションズ 、ホームデポ 、IBM が下落。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比20円高の3万7040円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比100円安の3万6920円で始まった。その後も下へのバイアスが強まり、3万6710円まで下げ幅を広げた。ただし、米国市場の取引開始後にリバウンド基調が強まりプラス圏を回復すると、終盤にかけて3万7210円まで買われる場面もあった。引け間際に上げ幅を縮めたものの、3万7150円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションで3万6710円まで売られたが、その後の切り返しで75日移動平均線(3万6760円)を上回ったことで、同線が支持線として意識されそうである。週末には3回目の日米関税交渉を控えていることもあり、直近の調整に対するリバランスの動きが入りやすいだろう。 3万7000円割れの水準では、押し目待ち狙いのロングに向かわせそうだ。一方、上値は200日線(3万7510円)やボリンジャーバンドの+1σ(3万7730円)接近では戻り待ち狙いのショートが入りやすいと考えられる。そのため、オプション権利行使価格の3万6875円から3万7375円辺りでのレンジを想定する。3万7000円を上回っての推移が続くようだと、200日線を捉えてくる可能性はありそうだ。 22日の米VIX指数は20.28(21日は20.87)に低下した。一時22.07まで上昇したが、その後は低下をみせている。前日に上回ってきた200日線(19.46)が支持線として意識されやすいが、ボトム圏での推移であるため、リスク選好に向かわせやすいだろう。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.60倍に低下。一時13.57倍まで下げる場面もみられ、ボリンジャーバンドの-1σ(13.54倍)に接近してきた。4月下旬につけた13.46倍辺りが意識されるものの、4月半ば以降は-1σが支持線として機能していた。そのため、いったんはNTショートを巻き戻す動きが入るタイミングでもある。 株探ニュース