株価指数先物【寄り前】 まずは75日線を支持線とした押し目狙いのロング対応
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大阪6月限ナイトセッション 日経225先物 36840 -420 (-1.12%) TOPIX先物 2708.0 -22.5 (-0.82%) シカゴ日経平均先物 36920 -340 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 21日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。米財務省が実施した20年債入札の結果が振るわず、これをきっかけに米長期金利が上昇。財政悪化の懸念が高まり、株式市場でもリスク回避の動きが強まった。小売りのターゲットが発表した2025年2~4月期決算は売上高などが市場予想を下回った。トランプ米政権の関税政策が消費の落ち込みにつながっているとの見方も重荷になった。 S&P500業種別指数は、メディアのみが上昇した。一方で、耐久消費財・アパレル、運輸、銀行、自動車・同部品、ヘルスケア機器・サービスの下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループ 、ナイキ 、アメリカン・エキスプレス 、スリーエム 、ビザ 、アップル が売られた半面、コカ・コーラ のみが上昇。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比340円安の3万6920円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比80円高の3万7340円で始まった。直後につけた3万7360円を高値に軟化し、3万7140円まで売られた。その後は持ち直し、米国市場の取引開始後に3万7360円とプラス圏を回復する場面もみられた。しかし、中盤以降に急落し3万6830円まで下げ幅を広げ、3万6840円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まりそうだ。ナイトセッションで3万6830円まで売られ、一気に75日移動平均線(3万6780円)に接近してきた。朝方はインデックス売りが集中しやすいとみられるが、同線が支持線として機能するかを見極めたい。75日線を割り込むようだと、25日線が位置する3万6280円が射程に入り、短期的なショートを誘い込みやすい。 まずは75日線を支持線とした押し目狙いのロング対応に向かわせよう。戻りの鈍さが意識されてくる局面ではショートが入りやすく、スキャルピング中心での売買になりそうだ。下へのバイアスが強まったとしても、25日線水準には13週線も位置しているため強いサポートとなるほか、過熱感も解消されることになろう。 米国市場の弱い値動きに対して、相対的に出遅れている日本株にはリバランスの買いが意識されてくる可能性はある。G7財務相・中央銀行総裁会議の際に行われる日米の為替協議や3回目の日米関税協議の行方に注目が集まるなか、基本的には押し目狙いのロング対応を想定しておきたい。 21日の米VIX指数は20.87(20日は18.09)に上昇した。足もとで上値抵抗として機能していた200日線(19.49)を上回り、判断の分かれ目となる20.00を越えてきた。市場心理を神経質にさせる可能性はあるが、依然としてボトム圏での推移であり、リスク回避姿勢はそれほど強まらないだろう。 昨日、NT倍率は先物中心限月で13.64倍に低下。一時13.63倍まで下げる場面もみられ、25日線(13.64倍)を下回ってきた。いったんはNTショートを巻き戻す動きが入るタイミングだが、同線を明確に割り込んでくると、ボリンジャーバンド-1σが位置する13.54倍辺りを意識したNTショートに振れやすくなりそうだ。 株探ニュース