株価指数先物【寄り前】 ショートは仕掛けづらく、200日線水準でのロング対応

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先物

大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 37590 +60 (+0.15%)
TOPIX先物 2747.0 +9.5 (+0.34%)
シカゴ日経平均先物 37620 +90
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 20日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。多くの機関投資家がベンチマークとするS&P500指数が前日まで6日続伸し、2月下旬以来の高値水準まで上昇していたこともあり、短期過熱感から持ち高調整や利益確定の売りが広がった。米セントルイス連銀のムサレム総裁が、関税が経済成長と労働市場を軟化させるとの見解を示したと伝わったほか、米長期金利が上昇したことも重荷となった。

 S&P500業種別指数は、家庭用品・パーソナル用品、自動車・同部品、医薬品・バイオテクノロジーが上昇した。一方で、エネルギー、消費者サービス、運輸の下げが目立った。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループ、ボーイング、メルクが買われた。半面、アメリカン・エキスプレス、アマゾン・ドット・コム、ゴールドマン・サックス・グループ、アップル、エヌビディアが売られた。

 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比90円高の3万7620円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円安の3万7460円で始まった。直後につけた3万7450円を安値に持ち直し、3万7500円~3万7550円辺りで保ち合いを継続。米国市場の取引開始後にレンジを切り上げ、3万7550円~3万7670円での推移から、中盤に3万7710円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は3万7480円まで軟化する場面もあったが、終盤にかけてショートカバーが入り、3万7590円とプラス圏を回復してナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションの開始直後に3万7450円まで下落したが、その後は200日移動平均線(3万7520円)とボリンジャーバンドの+1σ(3万7620円)での攻防が続いた。米国市場で主力ハイテク株を中心に売られたことで、アドバンテスト<6857>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均型の重荷になる可能性がある。ただし、200日線水準で底堅さがみられる局面では、ショートを仕掛けづらくさせそうだ。

 G7財務相・中央銀行総裁会議に合わせて行われる日米の為替協議や3回目の日米関税協議の行方に注目が集まるなか、為替市場を睨んでの展開となりやすい。円相場は大きく振れやすい状況にあり、短期的な売買を誘い込む可能性がある。

 積極的にポジションを傾けてくる動きは限られ、200日線を割り込む局面では押し目狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、3万7500円を中心としたオプション権利行使価格の3万7375円から3万7875円のレンジを想定する。+1σを上回って推移する局面では、ショートカバーが入りやすいと思われ、3万8000円を試す展開も意識しておきたい。

 20日の米VIX指数は18.09(19日は18.14)に低下した。18.68まで切り上がる場面もあったが、200日線(19.49)を下回っての推移となった。同線が抵抗線として機能しているほか、判断の分かれ目となる20.00を割り込んで推移するなかで、リスク選好の状況が続いている。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.70倍(19日は13.68倍)に上昇。一時13.74倍まで上げる場面もあったが、前日の下げに対するリバランスの動きにとどまっていた。+1σ(13.73倍)のほか、下向きで推移する75日線(13.77倍)が抵抗線として意識されている。いったんは支持線となる25日線(13.64倍)を試す可能性がありそうだ。

株探ニュース

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