話題株ピックアップ【夕刊】(1):リミックス、サンバイオ、メタプラ
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■リミックスポイント <3825> 501円 +80 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値 リミックスポイント<3825>が急反発。この日、FIP転事業を開始したと発表しており、好感されたようだ。FIP転事業は既設の太陽光発電所に蓄電池を設置し、再生可能エネルギーで発電した電力を電力会社が一定期間、固定価格で買い取ることを国が約束するFIT制度から、再生可能エネルギー発電事業者が電力を売電する際、売電価格に一定の補助額(プレミアム)を上乗せするFIP制度へ移行することで、発電事業者の収益向上を図るビジネスモデル。今回、FIP転事業における第1号機として、FIT制度を活用した既設の太陽光発電所を自社で保有し、将来的なFIP制度への移行を見据えて運用する方針で、7月ごろに着工し、26年度中の運転開始を目指すとしている。 ■サンバイオ <4592> 3,475円 +486 円 (+16.3%) 一時ストップ高 本日終値 サンバイオ<4592>がグロース市場で断トツの売買代金をこなし、一時ストップ高で3490円まで駆け上がったほか、レナサイエンス<4889>、キャンバス<4575>などバイオ関連株に大口の資金が流入、軒並み値を飛ばす状況となった。前日の米国株市場ではバイオ製薬のノババックスが15%高と急騰を演じるなどバイオセクターに買いが流入している。「トランプ米大統領が大統領令に署名した薬価引き下げ支持で医薬品セクターが大きく売られたが、空売り筋の仕掛けも入ったとみられ、目先その買い戻しが観測される」(中堅証券ストラテジスト)とし、東京市場でもその流れが波及している。特に開発費先行で収益が伴わないバイオ関連株への貸株市場を通じての空売りが高水準とみられ、そのアンワインドの動きが流動性の高い銘柄を中心に観測されているもようだ。ここグロース市場の堅調ぶりが際立っており、これも売買代金上位のバイオ関連株人気が株高の原動力となっている。 ■メタプラネット <3350> 783円 +100 円 (+14.6%) ストップ高 本日終値 メタプラネット<3350>が人気加速、鮮烈な上昇波動を形成している。きょうはストップ高(100円高)の783円に買われた。受け渡しベースで実質5月相場入りとなった4月28日以降、きょうまで14営業日でマイナスだった日はわずか1営業日のみで13勝1敗と需給相場の様相を際立たせている。ビットコインの購入に積極的な姿勢を貫いており、ビットコイン関連株として注目度が高い。その保有枚数は世界でも屈指で、トランプ米政権の打ち出す政策がビットコイン価格上昇に強い追い風をもたらすなか、同社株も昨年来、仕手化様相を強めた経緯がある。直近はビットコイン価格の急動意が買いに拍車をかけ、きょうは朝方9時20分を境に反落しているものの、週初からは大きく水準を切り上げた状況にある。そうしたなか、同社は19日昼にビットコインの追加購入(1004ビットコイン)を発表、これが物色人気を増幅している。 ■クレハ <4023> 3,350円 +374 円 (+12.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ クレハ<4023>が急騰。前週13日に大きくマドを開けて急騰を演じ3200円台まで買われた後、利食い急ぎの動きが出て水準を切り下げていたが、改めて買い直される展開となった。前週12日に発表した26年3月期の業績予想は営業利益が前期比49%増の140億円予想と急回復を見込んでいるが、同日に配当政策としてDOE(連結株主資本配当率)の導入を発表し当面は5%をメドとする経営方針を打ち出していた。そうしたなか、週明け19日取引終了後に未定だった今期の配当について前期実績比129円30銭増配となる216円とすることを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。配当利回りは前日終値換算で7.25%に急上昇することで株価に与えるインパクトも大きくなった。 ■セブン銀行 <8410> 277円 +24 円 (+9.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 セブン銀行<8410>は後場急動意。日本経済新聞電子版がこの日午後2時ごろ、「セブン&アイ・ホールディングス(HD)が傘下のセブン銀行の一部株式を伊藤忠商事に売却する方針であることが20日、わかった」と報じた。この報道を受け、セブン銀株は上昇で反応している。 ■豊田自動織機 <6201> 17,940円 +1,420 円 (+8.6%) 本日終値 東証プライム 上昇率6位 豊田自動織機<6201>が急騰し、上場来高値を更新した。共同通信が19日の取引終了後、「トヨタ自動車の源流企業である豊田自動織機が、トヨタグループによる買収提案を受け入れる方針であることが19日、分かった」と報じた。トヨタ自動車<7203>やトヨタの豊田章男会長らが出資する特定目的会社(SPC)がTOB(株式公開買い付け)を実施し、非公開化を目指すとし、買収総額は6兆円規模に達するとみられると伝えている。豊田織株を巡ってはTOB価格を巡る思惑が広がる形となり、買いが集まったようだ。記事によると、トヨタグループは買収に際しメガバンクなど金融機関からの融資も活用する方針。資金確保に一定のメドが付いたもようだとしている。 ■エムアップ <3661> 1,958円 +132 円 (+7.2%) 本日終値 東証プライム 上昇率8位 エムアップホールディングス<3661>が大幅続伸し年初来高値を更新した。19日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表。上限を20万株(発行済み株数の0.56%)、または3億円としており、取得期間は5月20日から30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を可能とすることや株主還元の拡充、資本効率の向上を図ることが目的という。 ■三井倉HD <9302> 3,685円 +140 円 (+4.0%) 本日終値 三井倉庫ホールディングス<9302>が上場来高値を連日で更新した。シンガポールに拠点を置く投資ファンドの3Dインベストメント・パートナーズが三井倉HDの株式を買い増していたことが19日の取引終了後に明らかとなり、思惑視されたようだ。同日に提出された変更報告書によると、3Dの保有割合は5.07%から6.11%に上昇した。報告義務発生日は12日。保有目的の項目には「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」と記載されている。 ■Synspective <290A> 1,693円 +55 円 (+3.4%) 本日終値 Synspective<290A>が反発。同社は19日、物体検知・分類分析ソリューション「ODC Solution」の提供を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。このソリューションは、SAR(合成開口レーダー)データと解析アルゴリズムを活用し、船舶や航空機の位置や種類に関する迅速かつ正確な情報を提供することが可能。海洋モニタリング、空港モニタリング、安全保障、グローバルなサプライチェーンの監視などでの活用が期待できるとしている。 ■みずほFG <8411> 3,787円 +118 円 (+3.2%) 本日終値 みずほフィナンシャルグループ<8411>が後場に上げ幅を拡大した。20日、政策保有株式に関して今後3年間で、簿価ベースで3500億円以上の売却を目指す方針を明らかにした。みなし保有株式に関しても3年間で、時価ベースで2000億円の削減を行い、対純資産時価比率20%未満(25年3月末は29.2%)とする目標を掲げ、これらを好感した買いが入ったようだ。投資家向け説明会の資料のなかで公表した。あわせてROE(自己資本利益率)について、広範な相互関税の撤廃とともに内外景気が好調に推移し、国内の政策金利が0.75%に引き上げれた際には28年3月期に10%台後半(25年3月期は9.4%)とする目標を設定。更なる利上げの場合は11%台も視野に入るとしている。 株探ニュース