株価指数先物【寄り前】 200日線水準での底堅さを見極めてのロング対応
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大阪6月限ナイトセッション 日経225先物 37570 +180 (+0.48%) TOPIX先物 2741.5 +9.0 (+0.32%) シカゴ日経平均先物 37605 +215 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 19日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。米格付け会社ムーディーズ・レーティングスによる米国債の格下げを受けて売り優勢で始まり、NYダウは300ドルあまり下落する場面もみられた。ただし、約1カ月ぶりの高水準をつけた米長期金利が低下に転じたことで、買い戻しが強まり上げに転じた。ユナイテッドヘルス・グループが前週末に続いて買われたことも、NYダウを押し上げる形になった。 S&P500業種別指数は、ヘルスケア機器・サービス、電気通信サービス、商業サービス・用品が上昇した一方で、自動車・同部品、エネルギー、テクノロジー・ハード・機器の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループのほか、メルク 、アムジェン 、マイクロソフト 、ハネウェル・インターナショナル が買われた。半面、ナイキ 、シェブロン 、セールスフォース 、アップル が下落した。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比215円高の3万7605円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の3万7410円で始まった。その後軟化し、3万7240円まで下げ幅を広げる場面もみられた。ただし、米国市場の取引開始後に切り返してプラス圏を回復すると、中盤にかけて3万7610円まで買われた。買い一巡後は3万7470円~3万7600円辺りで推移し、3万7570円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。一時3万7240円まで下落したが、その後の切り返しで200日移動平均線(3万7530円)およびボリンジャーバンドの+1(3万7530円)を上回ってきており、同水準での底堅さがみられるかが注目される。米国市場でムーディーズによる米国債格下げの影響が限られたことは、安心感につながりそうだ。 +1σを上回って推移するようだと+2σ(3万9030円)とのレンジが意識されやすく、3万7500円水準では押し目待ち狙いのロングを誘う形になろう。まずは3万7500円を中心としたオプション権利行使価格の3万7250円から3万7750円のレンジを想定するが、+1σが支持線として意識される局面では3万7500円から3万8000円のレンジに移行するとみておきたい。 週足では前日の下落で52週線(3万7860円)、26週線(3万7640円)、+1σ(3万7690円)を下回った。抵抗線として機能するようだと、短期的なショートを誘う可能性はありそうだ。G7財務相・中央銀行総裁会議の際に、加藤勝信財務相とベッセント米財務長官が為替協議を行う可能性があり、為替動向にも注意する必要があるだろう。 19日の米VIX指数は18.14(16日は17.24)に上昇した。19.92まで切り上がり200日線(19.49)を上回る場面もあった。その後の低下により同線が抵抗線として意識されるほか、判断の分かれ目となる20.00を割り込んで推移していることで、リスク選好の状況が続きそうだ。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.68倍に低下。13.77倍に上昇する場面もあったが、下向きで推移する75日線(13.77倍)に抑えられる形となるなかで、NTショートに振れた。+1σ(13.73倍)を割り込んできたため、25日線(13.63倍)辺りまでの低下を想定しておきたいところである。ただし、同線が支持線として機能する可能性からリバランスの動きも入りやすいとみられ、いったんNTロングでのスプレッド狙いの動きがあろう。 株探ニュース