明日の為替相場見通し=米格下げ受けたドル売りの持続性を見極めへ
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今晩から明日にかけての外国為替市場のドル円相場は、米国債の格下げを受けたドル売りの持続性に注目が集まりそうだ。予想レンジは1ドル=144円00銭~145円80銭。 前週末16日に米格付け会社のムーディーズ・レーティングスが、米国債の長期信用格付けを最上位の「Aaa」から「Aa1」に1段階、引き下げた。他の主要な格付け会社はすでに最上位からの引き下げを実施していたが、ムーディーズの格下げは米下院における減税策の審議を控えるタイミングで行われたこともあり、財政悪化に警鐘を鳴らすために米国債を売る「債券自警団」に後押しされる形での米金利上昇と、ドル売り、米国株安というトリプル安の再来を想起させるものとなった。為替相場は今のところ、パニック的な動きにはなっていないが、日米財務相会談の可能性があることを踏まえると、リスク回避的なムードが収束した後のドルの買い戻し圧力は限られる可能性もある。 なお、今晩にはユーロ圏の4月の消費者物価指数の改定値と、米国の4月コンファレンス・ボード景気先行指数が公表される予定となっている。 出所:MINKABU PRESS