話題株ピックアップ【夕刊】(2):日産自、平和不、DMP
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■RYODEN <8084> 2,683円 +39 円 (+1.5%) 本日終値 RYODEN<8084>が3日ぶりに反発。この日、東北大学ニュートリノ科学研究センターが岐阜県飛騨市神岡町池ノ山の地下約1キロメートルに所有する、世界最先端の素粒子観測施設「KamLAND(カムランド)」に、ISO14644規格・クラス1に準拠したスーパークリーンルームを建設したと発表しており、好材料視された。「KamLAND」では、ニュートリノをはじめとする素粒子の観測が行われており、素粒子物理学における梶田隆章氏らのノーベル物理学賞受賞に関連する研究にも貢献した施設。観測には素粒子検出用バルーンが使用されるが、従来は仙台市の東北大学にあるクリーンルームで製作され、「KamLAND」まで輸送する必要があったとしており、また「KamLAND」で進められている素粒子観測能力のさらなる高性能化改修に伴い、より一層クリーン化されたバルーンが必要となったことから、今回、スーパークリーンルームを建設することで、バルーンをよりクリーンな環境下かつ「KamLAND」本体の近くで製作することが可能になったという。 ■中山製鋼所 <5408> 662円 +9 円 (+1.4%) 本日終値 中山製鋼所<5408>が続伸。前週末16日の取引終了後、31年3月期に経常利益100億円以上(25年3月期81億1900万円)、34年3月期に同130億円以上を目指す長期計画を発表しており、好材料視された。新電気炉プロジェクトを基軸として、新たな成長ステージへ向かうとしている。 ■日産自動車 <7201> 361円 +3.9 円 (+1.1%) 本日終値 日産自動車<7201>は続伸。読売新聞オンラインは17日早朝、「経営再建中の日産自動車が2027年度までに世界で7工場を削減する計画案の全容がわかった」と報じた。神奈川県にある主力工場の追浜工場と、子会社である日産車体<7222>の湘南工場を閉鎖する方向で調整し、海外ではメキシコなど4カ国の5工場が対象となるという。他のメディアも日産自が追浜工場と湘南工場の閉鎖を検討していると伝えている。追浜工場は日産自のマザー工場でもあり、現実のものとなれば創業の地の神奈川から生産拠点がなくなることとなる。株式市場では経営再建が加速するとの思惑を広げる方向に作用し、日産自の株価は前週末比で一時3%高となった。 ■平和不動産 <8803> 4,540円 +35 円 (+0.8%) 本日終値 平和不動産<8803>はしっかり。前週末16日取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株に分割すると発表した。26年3月期の配当予想は分割比率に合わせる形で88円(従来予想176円)に見直した。また、株式分割にあわせて優待制度の配布基準も変更した。現行100株以上としている最低保有株数を200株以上(分割考慮前で100株以上)に見直した。また、長期保有株主向け優待の配布基準について現行は300株以上だが、これを500株以上(同250株以上)とし、実質的に拡充した。 ■DMP <3652> 2,191円 +400 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値 ディジタルメディアプロフェッショナル<3652>が急反発。午前10時ごろ、最先端のAI推論と高精度リアルタイム3D測距エンジンを統合した次世代エッジAI向けSoC「Di1」を発表しており、好材料視された。「Di1」は、DMP独自の高性能AI推論エンジンとハードウェアベースの高精度リアルタイム3D測距エンジン(ステレオビジョン)及び台湾のアイキャッチ・テクノロジー社の高性能ISP(画像信号プロセッサ)をワンチップに統合。エッジAI向けSoCとして世界で初めてFP4(4ビット精度の超軽量推論モデル)を実装し、最先端のAIモデルを効率的に実行可能としたという。なお、「Di1」は5月20日から台湾で開催される「Computex Taipei 2025」で初公開される。 ■ピアラ <7044> 550円 +80 円 (+17.0%) ストップ高 本日終値 ピアラ<7044>がストップ高。前週末16日の取引終了後、生成AI体制をアジアで強化すると発表しており、これを好材料視した買いが流入した。ベトナムで通販事業を支援するベトナム子会社が新たに事務所を設立し、IT・制作関連業務の一部をタイで受託するオフショア拠点のタイ子会社と連携して、AIクリエイティブセンターとしての体制構築を進める。大規模なクリエイティブ量産体制の構築やAIクリエイティブセンターとしての機能強化、ベトナム子会社の人材育成と収益構造の改善などを図り、制作BPOの内製化を通じて利益率の向上やアジア拠点との連携による“日本品質×アジア拡張性”を両立する体制づくりを加速する。 ■GreenBee <3913> 698円 +91 円 (+15.0%) 本日終値 GreenBee<3913>は急動意。この日昼ごろ、ノジマ<7419>の100%子会社で、NTTドコモのキャリアショップを全国展開するアイ・ティー・エックスと戦略パートナーシップを締結したと発表した。両社の経営資源や事業基盤などを活用して、コンシューマー向けクラウド型データバックアップサービス「まるっと保存くん」を共同で企画販売する。アイ・ティー・エックスが運営するキャリアショップで19日からサービスを開始するという。これが材料視されたようだ。 ■ダイナマップ <336A> 1,242円 +147 円 (+13.4%) 本日終値 ダイナミックマッププラットフォーム<336A>が6連騰。この日の寄り前、ソニーグループ<6758>とMR(複合現実)技術を活用した車内エンタテインメント提供システム「MR Cruise」のコンテンツ開発に向けた共同実証を開始したと発表しており、これを好感した買いが流入した。「MR Cruise」は、MR技術により車内のモニターに映る周囲の環境を捉えた映像にさまざまなCGを重畳することで、従来は景色を見るだけであった車窓をエンタテインメント空間に変貌させ、乗員が移動自体をより楽しめるようになる体験を創出する車内サービス。今回の共同実証では、ダイナマップの高精度3次元データを活用してコンテンツ作成のためのロケーション情報基盤を作成し、その運用可能性を検証するとしている。 ■大木ヘルス <3417> 1,066円 +123 円 (+13.0%) 本日終値 大木ヘルスケアホールディングス<3417>は大幅高で年初来高値更新。前週末16日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比4.2%増の3640億円、営業利益を同11.8%増の30億9400万円と発表。営業利益は5期ぶりに最高益を更新する見通しにあり、これが好感された。配当予想は前期比据え置きの26円とした。同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比4.4%増の3494億5200万円、営業利益が同35.5%増の27億6800万円だった。個人消費の底堅さやインバウンド需要の増加が追い風となった。 ■大盛工業 <1844> 296円 +20 円 (+7.3%) 本日終値 大盛工業<1844>は物色人気を集めた。前週末16日取引終了後に25年7月期連結業績予想の修正を発表。売上高を65億2900万円から64億500万円(前期比7.1%増)へ下方修正した一方、営業利益を4億5800万円から7億5900万円(同22.2%増)へ上方修正した。一部受注量の低下で売上高は下振れするものの、利益面では建設事業における設計変更増額に伴う工事収益の向上や工事期間の短縮、工事費の低減により完成工事総利益の大幅な上積みが見込めることなどが寄与する。営業利益は従来予想の減益から一転増益となる見通しであり、これが好感された。 株探ニュース