話題株ピックアップ【夕刊】(1):FFRI、UT、MSOL
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■FFRIセキュリティ <3692> 4,305円 +700 円 (+19.4%) ストップ高 本日終値 FFRIセキュリティ<3692>がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は14日取引終了後、25年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比64.1%増の8億1700万円となり、従来予想の5億1500万円から上振れた。また、期末一括配当を従来計画比4円増額の14円(前の期は10円)とすることも明らかにした。26年3月期通期の連結業績予想については、営業利益を前期比11.9%増の9億1400万円と見込む。期末一括配当は14円を継続する計画だとしている。 ■UTグループ <2146> 2,420円 +387 円 (+19.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率トップ UTグループ<2146>が寄り付き大口の買い注文に値が付かず、カイ気配スタートで5日移動平均線から一気に上放れる人気となった。半導体や自動車業界などを主要顧客とする製造業派遣・請負の大手で、足もとの業績は急回復が期待できる状況にある。同社が14日取引終了後に発表した26年3月期の業績予想は営業利益が前期比45%増の117億円と大幅な伸びで初の100億円大台ライン突破となり、過去最高利益更新を見込んでいる。株主還元にも積極的だ。前期配当は従来計画に22円65銭増額し、年134円98銭とした。また、今期も大幅増配で162円72銭を計画している。配当利回りは前日終値換算で8%に達する。更に、発行済み株式数3.8%相当の150万株、金額ベースで19億6500万円を上限とする自社株買いも発表(買い付け期間は8月8日まで)、これを材料視する買いが集中した。 ■MSOL <7033> 2,317円 +369 円 (+18.9%) 一時ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位 マネジメントソリューションズ<7033>が後場にストップ高の水準となる前営業日比400円高の2348円に買われ、年初来高値を更新した。15日、取得総数60万株(自己株式を除く発行済み株式総数の約3.7%)、取得総額10億円を上限とする自己株式の取得枠を設定したと発表。また、25年12月期第1四半期(1~3月)の連結決算では、通期計画に対する営業利益の進捗率が約28%と堅調なスタートを示しており、好感されたようだ。自社株の取得期間は5月16日から26年5月15日。第1四半期の売上高は56億400万円、営業利益は8億3800万円だった。24年12月期は14カ月の変則決算。24年1~3月の参考値との比較で売上高は21.5%増、営業利益は62.9%増となった。受注の伸びが想定を上回り、稼働率と平均単価が上昇した。 ■精工技研 <6834> 4,470円 +700 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値 精工技研<6834>がストップ高。一時670円高、率にして17.8%高と値を飛ばし4400円台まで一気に水準を切り上げた。データセンター増設需要などを背景に同社が製造する光通信用コネクターや検査装置などへの引き合いが旺盛で業績を押し上げている。14日取引終了後に発表した25年3月期決算は営業利益が前の期比2.7倍となる28億1700万円と会社側見通しを大きく上回る変貌を果たし、02年3月期の連結決算移行後で過去最高を記録した。トップラインも過去最高水準で、業績飛躍期に突入している。同社が当初設定していた中期経営計画は2年前倒しで達成した。26年3月期の営業利益は前期比7%増の30億円とピーク更新を見込んでいるが、一段の上振れの可能性もある。なお、27年3月期の営業利益目標は25億円から33億円に上方修正している。 ■Aiロボティクス <247A> 4,975円 +700 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値 Aiロボティクス<247A>に投資資金の流入が加速、気配値のまま急激に水準を切り上げている。自社開発のAIシステムを活用し、スキンケア商品や美容家電の企画・開発を行っているが、主力の美白美容液の需要獲得が進んでいるほか、昨年参入した美容家電も大幅な伸びで業績拡大に貢献している。同社が14日取引終了後に発表した25年3月期決算は営業利益が前の期比97%増の24億8000万円とほぼ倍増したほか、続く26年3月期も前期比94%増の48億円予想と急拡大が続き、連続でピーク利益更新となる見込み。これがポジティブサプライズとなり買い人気が集中し、4月22日につけた上場来高値更新が濃厚となっている。 ■共同印刷 <7914> 1,269円 +169 円 (+15.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位 共同印刷<7914>が後場終盤に上げ幅を急拡大。2006年以来の高値圏に浮上した。15日午後3時、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比3.5%増の1035億円、最終利益は同16.3%増の38億5000万円を計画する。年間配当予想は76円。前期の年間配当は株式分割後ベースで35円だった。実質的に大幅な増配となる見通しを示しており、好感されたようだ。同社は政策保有株式の残高を28年3月期末までに純資産の15%未満に削減する目標を掲げ、今期は投資有価証券売却益で約28億円を計上する見込み。通期では情報セキュリティ部門や生活・産業資材部門で営業増益を計画している。28年3月期までの3カ年の中期経営計画も公表。最終年度に営業利益45億円以上(26年3月期予想は28億円)、ROE(自己資本利益率)を8%以上とする目標を示した。 ■武蔵精密工業 <7220> 2,951円 +364 円 (+14.1%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位 14日に決算を発表。「今期経常は3%増で2期連続最高益更新へ」が好感された。 武蔵精密工業 <7220> [東証P] が5月14日大引け後(15:50)に決算を発表。25年3月期の連結経常利益は前の期比15.6%増の179億円になり、従来予想の155億円を上回り、減益予想から一転して増益で着地。26年3月期も前期比2.9%増の185億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。 ■日本化学産業 <4094> 1,900円 +181 円 (+10.5%) 本日終値 日本化学産業<4094>が大幅続伸、連日の年初来高値更新と気を吐いた。時価は2017年11月以来、約7年半ぶりの高値圏に浮上している。メッキ薬品を主力とする無機化学薬品大手だが、14日取引終了後に発表した25年3月期決算は営業利益が前の期比31%増の28億6000万円と急回復を果たした。26年3月期については同利益が前期比26%減の21億3000万円と反落を見込むが、株主還元に前向きで、年間配当は前期実績から15円の大幅増配となる90円を見込む。更に新たな株主優待を発表したことも投資マネーの琴線に触れた。今期から毎年9月末と3月末時点で300株以上を保有する株主を対象に、保有期間に応じて5000~1万5000円分のQUOカードを贈呈するというもので、前期と比べた実質配当利回りの大幅な上昇が買いを誘導している。 ■ASB機械 <6284> 5,480円 +510 円 (+10.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率9位 14日に決算を発表。「上期経常が65%増益で着地・1-3月期も45%増益」が好感された。 日精エー・エス・ビー機械 <6284> [東証P] が5月14日大引け後(16:00)に決算を発表。25年9月期第2四半期累計(24年10月-25年3月)の連結経常利益は前年同期比65.4%増の57.4億円に拡大し、通期計画の91億円に対する進捗率は63.1%に達し、5年平均の42.5%も上回った。 ■三井住友建設 <1821> 602円 +52 円 (+9.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 三井住友建設<1821>が3連騰し年初来高値を更新。インフロニア・ホールディングス<5076>が14日の取引終了後、三井住友建設の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格600円を意識した動きとなっている。インフロニアは現在、三井住友建設株式を100株(0.00%)所有しているが、完全子会社化により経営統合することで、経営リソースの相互活用やグループ全体でのDX、技術開発、サステナビリティ戦略及び人材育成の共同推進、相互の事業基盤を活用した新規事業機会の創出などのシナジーを創出するのが狙い。買付予定数は1億5688万4782株(下限1億458万9800株、上限設定なし)で、買い付けスケジュールの詳細は決まり次第明らかにする。TOB成立後、三井住友建設は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は三井住友建設株式を14日付で監理銘柄(確認中)に指定している。なお、三井住友建設はTOBに対して賛同の意見を表明している。 株探ニュース