株価指数先物【寄り前】 上向きで推移する+2σに沿ったトレンドを形成
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大阪6月限ナイトセッション 日経225先物 38300 +100 (+0.26%) TOPIX先物 2770.5 -3.0 (-0.10%) シカゴ日経平均先物 38370 +170 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 13日の米国市場はNYダウが下落した一方で、 S&P500、ナスダックは上昇。ユナイテッドヘルス・グループが18%近く急落し、NYダウはマイナス圏での推移になった。最高経営責任者(CEO)の交代と、医療費支払いが想定以上に増えているとして2025年12月期通期の利益見通しを撤回したことが嫌気された。その他は米中両国が大幅な関税引き下げで合意したことを受けた買いが継続した。 S&P500業種別指数は、半導体・同製造装置、自動車・同部品、メディアが上昇した半面、ヘルスケア機器・サービス、医薬品・バイオテクノロジー、食品・生活必需品小売の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄では、エヌビディア 、キャタピラー 、ボーイング 、ゴールドマン・サックス・グループ 、IBM 、アマゾン・ドット・コム が買われた。一方で、ユナイテッドヘルス・グループのほか、メルク 、ジョンソン・エンド・ジョンソン 、アムジェン が下落。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比170円高の3万8370円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比10円安の3万8190円で始まった。直後につけた3万8020円を安値にショートカバーが強まり、米国市場の取引開始時にはプラス圏を回復。その後も上げ幅を広げ、3万8510円まで買われる場面もみられた。終盤にかけてはロング解消とみられる動きにより上げ幅を縮めており、3万8300円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。NYダウは下落したものの、ユナイテッドヘルス・グループの影響が大きかった。エヌビディアなど半導体株の一角は買われているため、指数インパクトの大きい値がさハイテク株への資金流入が日経平均型を支える形になりそうだ。昨夕に決算を発表したソフトバンクグループ<9984>[東証P]が、ADR(米預託証券)で4%超上昇していることも支援材料になろう。 昨日の日経225先物はボリンジャーバンドの+2σ(3万8570円)を突破して始まったが、現物の寄り付き後には同バンドを下回っての推移となり、ロング解消に向かわせた。もっとも、一気に3月26日の戻り高値を上抜いたことで、利食いは入りやすいところだったと考えられる。 国内でも決算発表がピークを迎えているため、膠着感が強まりやすいだろう。ただし、上向きで推移する+2σに沿ったトレンドを形成するなか、同バンドは3万8930円まで上昇してきている。ナイトセッションで3万8000円処での底堅さがみられており、押し目狙いのロングで対応したいところだ。 そのため、オプション権利行使価格の3万8000円から3万8500円のレンジを想定。レンジ上限を上回ってくる局面では3万8500円から3万9000円のレンジに切り上がりそうである。 13日の米VIX指数は18.22(12日は18.39)に低下した。200日線(19.72)を下回っての推移を継続しており、3月26日につけた16.97を射程に入れるなかでリスク選好に傾きそうだ。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.77倍に上昇。一時13.81倍まで切り上がり、+2σ(13.76倍)を上回って、75日線(13.81倍)を捉えてきた。同線を突破してくると、上向きで推移する+2σと+3σ(13.83倍)に沿ったトレンドが意識されて、NTロングに振れやすいとみておきたい。 株探ニュース