話題株ピックアップ【夕刊】(1):ミマキエンジ、楽天銀、古河電

投稿:

材料

■ミマキエンジニアリング <6638>  1,858円   +324 円 (+21.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ミマキエンジニアリング<6638>が後場急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう午前11時30分ごろ、25年3月期通期の連結決算を発表。営業利益は前の期比66.2%増の91億1100万円となり、従来予想の86億円から上振れたことが好感されたようだ。売上高は同11.0%増の839億6300万円(従来予想は840億円)で着地した。製品市場別では、SG(サイングラフィックス)市場向けのUVインク搭載モデルが牽引し、本体とインクがともに伸長。IP(インダストリアルプロダクツ)市場向けは、小型FB(フラットベッド)モデルを中心に販売が好調だった。あわせて公表した26年3月期通期の連結業績予想は、売上高が前期比5.5%増の886億円、営業利益が同1.0%増の92億円を見込み、前提為替レートは1ドル=135円、1ユーロ=152円に設定。会社側では為替の影響や現時点で想定可能な直接的な追加関税のマイナス影響を織り込んでいる一方、実施予定の価格転嫁などによる業績へのプラス影響は含んでおらず、保守的な計画にしたとしている。

■楽天銀行 <5838>  6,600円   +1,000 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 楽天銀行<5838>がストップ高の水準となる前営業日比1000円高の6600円に買われた。12日の取引終了後、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示。今期の純利益予想は前期比26.7%増の643億4800万円とした。大幅増益で前期に続き過去最高益を更新する見通しを示し、評価されたようだ。日銀の政策金利0.50%を業績予想の前提条件とする。25年3月期の純利益は前の期比47.4%増の507億7900万円と計画に対して上振れして着地した。楽天グループ<4755>の顧客基盤の活用により口座数が増加し、預金残高は前の年に比べ8.8%増加した。日銀の政策金利の引き上げを背景に金利収益も伸長した。

■ティラド <7236>  4,585円   +635 円 (+16.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 ティラド<7236>は急伸。12日取引終了後、26年3月期の見通しを発表。配当について前期分を180円から240円に引き上げた上で、今期も据え置きの240円とする方針を示した。あわせて、取得上限50万株(自己株式を除く発行済み株数の7.86%)、または20億円とする自社株買いの実施を発表。期間は5月13日~来年5月12日。積極的な株主還元姿勢を評価した買いが集まった。同時に発表した25年3月期連結決算は売上高が前の期比0.3%増の1592億3500万円、営業利益が同68.1%増の73億1600万円だった。続く26年3月期の売上高は前期比12.1%減の1400億円、営業利益は同50.8%減の36億円の見通し。自動車業界の主要市場である米国市場の先行きが見通しづらいなか、さまざまなシミュレーションを実施し、為替影響なども織り込んだ。

■高周波熱錬 <5976>  1,091円   +150 円 (+15.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率5位
 高周波熱錬<5976>はストップ高。12日取引終了後に配当政策の変更を発表。自己資本配当率(DOE)を3.0%以上から4.0%以上にする。これに伴い、26年3月期の配当予想を前期比16円増の67円と前期に続き増配する方針を示した。同時に取得上限270万株(自己株式を除く発行済み株数の7.87%)、または20億円とする自社株買いの実施を発表。期間は5月13日~来年3月31日。積極的な株主還元姿勢を評価した買いが膨らんでいる。あわせて発表した25年3月期決算は売上高が前の期比0.5%増の575億100万円、営業利益が同0.9%減の16億1700万円だった。続く26年3月期の売上高は前期比0.9%増の580億円、営業利益は同1.1%減の16億円の見通し。

■日新 <9066>  7,350円   +1,000 円 (+15.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率6位
 日新<9066>がストップ高。12日の取引終了後、MBO(経営陣が参加する買収)の一環として、米投資ファンドのベインキャピタルが株式取得を目的に設立した企業がTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。非公開化を目的とする。買付価格は1株8100円で、日新の株価はこれにサヤ寄せをする動きとなっている。買付予定数の下限は889万6100株で上限は設定しない。買付期間は13日から7月8日まで。TOBが成立した場合、所定の手続きを経て、日新は上場廃止となる見通し。日新はTOBに賛同の意見を表明した。東京証券取引所は12日、日新を監理銘柄(確認中)に指定した。

■古河電気工業 <5801>  5,601円   +681 円 (+13.8%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率8位
 古河電気工業<5801>が後場に入り一時ストップ高の水準となる前営業日比700円高の5620円に買われた。13日午後2時、25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示した。今期の売上高は前期比微減の1兆2000億円、最終利益は同7.9%増の360億円を見込む。増益予想を示したことを受け、安心感が広がったようだ。今期は電池事業の非連結化が売上高を押し下げる要因となる。一方、情報通信ソリューション事業や機能製品部門において、データセンター関連製品が好調に推移すると想定する。機能製品部門ではエレクトロニクス関連製品の需要が回復傾向となり、半導体製造用テープの増産投資効果も発現する見通し。米国関税措置の影響は業績予想に反映していない。年間配当予想は前期比横ばいの120円とした。25年3月期の売上高は前の期比13.7%増の1兆2017億6200万円、最終利益は同5.1倍の333億6600万円となり、計画に対し上振れして着地した。

■クレハ <4023>  3,095円   +363 円 (+13.3%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率9位
 クレハ<4023>が一時ストップ高の3235円に買われた。12日の取引終了後に発表した26年3月期の連結業績予想で、売上高1650億円(前期比1.8%増)、営業利益140億円(同48.5%増)、純利益100億円(同28.2%増)を見込むことが好感された。米国のESS(電力貯蔵システム)向けの採用により、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)樹脂の売り上げ増を見込むほか、シェールオイル・ガスの低温鉱区向けの拡販などによりPGA(ポリグリコール酸)樹脂加工品の回復を見込み、これらの利益が改善することが業績を押し上げる。なお、配当はDOE(連結株主資本配当率)5%を目安として実施するとしているが、配当額は未定となっている。なお、25年3月期決算は、売上高1620億1500万円(前の期比9.0%減)、営業利益94億2800万円(同26.3%減)、純利益78億円(同19.9%減)だった。同時に、上限を560万株(発行済み株数の11.26%)、または150億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月13日から来年3月31日までで、株主還元策の強化と資本効率の向上を図るのが目的。また、25年6月30日に自社株549万1000株を消却するとあわせて発表した。

■東芝テック <6588>  3,080円   +304 円 (+11.0%)  本日終値
 東芝テック<6588>が大幅高で4日続伸。12日の取引終了後に発表した25年3月期連結決算が、売上高5770億2300万円(前の期比5.3%増)、営業利益202億5100万円(同27.7%増)、純利益299億3700万円(前の期67億700万円の赤字)となり、従来予想の営業利益180億円を上回って着地したことが好感された。リテールソリューション事業で米州を中心に海外市場向けPOSシステムが伸長したことに加えて、国内・海外市場向け複合機や海外市場向けオートIDシステムなどワークプレイスソリューション事業が需給バランス調整による落ち込みから第4四半期は回復に向かったことが寄与した。なお、26年3月期業績予想は合理的な算定が困難であるとして非開示としている。

■守谷輸送機工業 <6226>  3,210円   +316 円 (+10.9%)  本日終値
 12日に決算を発表。「今期経常は3%増で3期連続最高益、前期配当を5円増額・今期は4円増配へ」が好感された。
 守谷輸送機工業 <6226> [東証S] が5月12日大引け後(15:30)に決算を発表。25年3月期の経常利益(非連結)は前の期比59.7%増の41.9億円に拡大し、26年3月期も前期比3.1%増の43.3億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。8期連続増収、3期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を33円→38円(前の期は20円)に増額し、今期も前期比4円増の42円に増配する方針とした。

■ビーエンジ <4828>  4,300円   +405 円 (+10.4%)  本日終値
 ビジネスエンジニアリング<4828>が後場急伸。午前11時30分ごろに発表した26年3月期の連結業績予想で、売上高220億円(前期比5.9%増)、営業利益52億円(同11.2%増)、純利益37億円(同11.1%増)と2ケタ増益で営業最高益更新を見込み、年間配当予想を前期比56円増の156円としたことを好感した買いが流入した。製造業のDXニーズが依然として高水準で続くと予想されるなか、顧客との長期的な信頼関係を背景に、ソリューション事業で前期よりも高い売り上げ成長を目指すことに加えて、プロダクト事業では「mcframe」の市場優位性を背景に、ライセンス販売の高成長継続を目指すとしている。なお、配当予想の大幅増配は配当政策の変更によるもので、配当性向の目標を35%以上から50%以上に引き上げている。25年3月期決算は、売上高207億7600万円(前の期比6.6%増)、営業利益46億7600万円(同20.4%増)、純利益33億3000万円(同26.8%増)だった。ソリューション事業の受注・売り上げの増加と、プロダクト事業のライセンス販売増加が牽引した。

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。