<動意株・12日>(大引け)=SANKYO、平田機工、ユトリなど
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SANKYO<6417.T>=後場切り返し急。同社は午前11時30分、取得総数3000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の13.66%)、取得総額600億円を上限とする自社株買いの実施を発表。需給面への好インパクトを見込んだ買いを集めたようだ。取得期間は13日から2026年3月31日。あわせて26年3月期の業績・配当予想を公表。今期の売上高は前期比3.6%減の1850億円、最終利益は同18.5%減の440億円、年間配当予想は同10円減配の90円とした。25年3月期の業績は計画を上振れして着地。売上高は前の期比3.7%減の1918億2100万円。最終利益は同0.4%増の539億9200万円で、最終利益は過去最高を更新した。 平田機工<6258.T>=続急伸で年初来高値に接近。前週末9日の取引終了後、25年3月期の連結決算を発表。利益は計画を上回り、最終利益は前の期比10.0%増の47億7800万円と減益予想から一転して2ケタの増益で着地した。26年3月期の最終利益は前期比19.3%増の57億円と堅調な伸びを計画しており、評価されたようだ。今期の売上高は前期比8.5%増の960億円を見込む。半導体関連では増収を計画。生成AI関連の半導体需要に期待を示すとともに、新製品開発や供給能力の増強により、シェアアップに臨む。米国の関税政策の影響は業績予想には織り込んでいない。年間配当予想は65円。前期の年間配当は株式分割を考慮したベースで40円となっており、実質増配となる見通し。中期経営計画も公表し、28年3月期に営業利益を100億円以上(26年3月期予想は84億円)に伸ばす目標を設定。連結配当性向の目安を20%から35%に引き上げた。 yutori<5892.T>=急速人気化でストップ高。前週末9日取引終了後に月次KPIを発表。4月の売上高は前年同月比2.7倍と前月までの高い伸びを維持した。気温の上昇と共に春夏物の販売が好調に推移したため。14日に通期決算の発表を予定しており、業績期待の高まりから買いが集まっているようだ。 三精テクノロジーズ<6357.T>=上昇加速で年初来高値を更新。ジェットコースターなどの遊園地向け機械設備で世界トップクラスの実績を有し、得意とする「4足歩行ロボット」や「2足歩行ロボット」などロボティクス領域でも活躍が見込まれる。足もとの業績も絶好調に推移しており、前週末9日に発表した25年3月期決算は大幅増収増益を達成、営業利益段階で前の期比52%増益となった。更に26年3月期も前期比4%増の50億円を見込み、連続最高利益更新見通しにある。株主還元にも積極的だ。前期配当を従来計画に5円増額し年55円とし、今期は更に5円増配して60円とする。配当利回りは4%を超える水準。また、発行済み株式数の3.20%相当の60万株、金額ベースで8億円を上限に自社株買いを実施(買い付け期間は6月末まで)することも併せて発表、物色人気を増幅させている。 SMN<6185.T>=上げ足強め年初来高値にらむ。ビッグデータやAI、金融工学を駆使したネット広告配信事業を手掛けており、アドテクノロジーを中核に受注拡大に結びつけている。新たに注力しているのがデジタル広告・マーケティングのインハウス化を支援するデジタルハウスエージェンシーで、現状は会社側の期待を超える立ち上がりで業績に大きく貢献している。25年3月期は営業利益が前の期比2.3倍化と急回復を果たしたが、26年3月期についても利益率改善が進み、営業利益が前期比67%増の4億円を見込む。際立つ業績変化に加え、ソニー系列の企業であることも投資対象として思惑を呼んでいるもようだ。 フォーカスシステムズ<4662.T>=上値追い拍車で新高値。同社は独立系の情報システム開発企業で、開発から保守・運用・セキュリティーとワンストップで手掛けている。とりわけ金融関連分野に強みを発揮し、暗号システムなどでも実績が高い。足もとの業績も絶好調だ。前週末9日取引終了後に発表した25年3月期決算は営業利益が前の期比10%増の21億7100万円と2ケタ成長を確保したが、続く26年3月の同利益は前期比23%増の26億6000万円と伸びが加速する見通しにある。8期連続のピーク利益更新となる見込み。また、好業績を背景に毎期増配を繰り返しており、今期は前期実績比8円の増配となる50円を計画している。配当利回りは前週末終値換算で約3.7%と高い。これも投資資金の攻勢を助長しているもようだ。 ※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。 出所:MINKABU PRESS