話題株ピックアップ【夕刊】(2):TIS、リンナイ、味の素
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■トピー工業 <7231> 2,248円 +194 円 (+9.4%) 本日終値 トピー工業<7231>は後場急伸。午後1時30分ごろに発表した26年3月期連結業績予想で、売上高3020億円(前期比0.5%増)、営業利益70億円(同32.1%増)、純利益78億円(同22.1%増)と大幅増益を見込み、年間配当予想を前期比27円増の130円としたことが好感された。国内鋼材需要の動向や米国の通商政策の影響などで先行き不透明な状況が続くものの、コスト改善努力の継続などで利益を確保する。なお、25年3月期決算は、売上高3006億1000万円(前の期比10.0%減)、営業利益53億円(同49.2%減)、純利益63億8700万円(同36.6%増)だった。 ■TIS <3626> 4,618円 +379 円 (+8.9%) 本日終値 TIS<3626>は7連騰し年初来高値を更新。8日の取引終了後に発表した26年3月期連結業績予想で、売上高5820億円(前期比1.8%増)、営業利益730億円(同5.7%増)と営業増益を見込み、年間配当予想を前期比6円増の76円としたことが好感された。IT投資は長期的な拡大傾向にあるとして、オファリングサービスや産業IT分野が牽引役となる見通し。また、生産性向上施策を推進することで営業増益を見込む。なお、前期に投資有価証券売却益を計上した反動などで純利益は490億円(同2.0%減)を見込む。25年3月期決算は、売上高5716億8700万円(前の期比4.1%増)、営業利益690億4700万円(同6.9%増)、純利益500億1200万円(同2.3%増)だった。大型開発案件のピークアウトの影響があるなか、顧客のデジタル変革をはじめとするIT投資需要への対応やサービス提供を推進することで、増収増益を確保した。また同時に、上限を1200万株(発行済み株数の5.13%)、または420億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月9日から12月31日までで、市場買い付けのほか、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買い付けで取得する。 ■リンナイ <5947> 3,565円 +283 円 (+8.6%) 本日終値 リンナイ<5947>が大幅高で8日続伸。10時40分ごろに発表した26年3月期連結業績予想で売上高4700億円(前期比2.1%増)、営業利益500億円(同8.7%増)、純利益330億円(同11.1%増)を見込み、年間配当予想を前期比20円増の100円としたことが好感された。消費マインドは低調と予想しているものの、市場の省エネ・高付加価値志向は継続すると予測しており、消費者ニーズを捉えた重点商品の更なる拡販を目指すという。また、価格改定効果も寄与し営業最高益更新を見込む。25年3月期決算は、売上高4603億1900万円(前の期比7.0%増)、営業利益460億500万円(同16.9%増)、純利益296億9100万円(同11.3%増)だった。同時に、上限を400万株(発行済み株数の2.84%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月12日から11月28日までで、取得した全自社株は12月15日付で消却する。 ■やまみ <2820> 5,080円 +365 円 (+7.7%) 本日終値 8日に決算を発表。「1-3月期(3Q)経常は4%増益」が好感された。 やまみ <2820> [東証S] が5月8日大引け後(15:30)に決算を発表。25年6月期第3四半期累計(24年7月-25年3月)の経常利益(非連結)は前年同期比25.1%減の13.2億円に減ったが、通期計画の15.9億円に対する進捗率は83.2%となり、5年平均の82.2%とほぼ同水準だった。 ■七十七銀行 <8341> 4,679円 +324 円 (+7.4%) 本日終値 七十七銀行<8341>は大幅高。この日午後2時30分ごろ、26年3月期連結業績予想について最終利益を前期比12.0%増の440億円と発表。配当も前期分を155円から175円に引き上げた上で、今期は更に増額して210円を見込んだ。これが好感された。同時に発表した25年3月期決算は、最終利益が前の期比31.7%増の392億7000万円だった。貸出金利息や有価証券利息配当金、債券の売却益などが増加した。 ■味の素 <2802> 3,238円 +223 円 (+7.4%) 本日終値 味の素<2802>が大幅高で7日続伸し、年初来高値を更新。8日の取引終了後に発表した26年3月期連結業績予想で、売上高1兆6180億円(前期比5.7%増)、純利益1200億円(同70.7%増)と大幅増益を見込み、年間配当予想を実質増配となる48円としたことが好感された。コーヒーの値上げの影響や新製品の効果で国内調味料・食品の順調な成長を見込むほか、海外の調味料、栄養・加工食品は順調に成長を継続する見通し。また、医薬品の開発製造受託(CDMO)や生成AIサーバー向け電子材料が牽引役となりヘルスケア等事業も高成長を見込む。なお、米国トランプ政権による関税政策の直接的影響は軽微としている。25年3月期は、売上高1兆5305億円(前の期比6.3%増)、純利益702億7200万円(同19.3%減)だった。海外調味料や23年12月に買収したフォージ・バイオロジクス社の寄与で増収となったものの、味の素アルテア社売却に伴う減損計上や北米冷凍食品工場売却に伴う構造改革費用の計上などにより減益となった。同時に、上限を5000万株(発行済み株数の5.03%)、または1000億円とする自社株買いを発表しており、これも好材料視された。取得期間は5月9日から11月30日までで、うち982万4800株を9日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得した。 ■阪和興業 <8078> 5,120円 +335 円 (+7.0%) 本日終値 阪和興業<8078>が後場一段高。午後1時ごろに上限を125万株(発行済み株数の3.10%)、または50億円とする自社株買いを実施すると発表しており、好材料視された。取得期間は5月12日から来年3月31日までで、株主への利益還元並びに資本効率向上が目的という。同時に発表した26年3月期連結業績予想は、売上高2兆6000億円(前期比1.8%増)、営業利益550億円(同10.6%減)、純利益400億円(同12.1%減)を見込む。鉄鋼事業で請負工事事業の業績が悪化する見通しのほか、プライマリーメタル事業で合金鉄を含む各種金属の需要減に伴い、取り扱い数量の減少や持ち分法適用会社の業績悪化が予想されるとしている。なお、年間配当予想は前期比25円増の250円としている。25年3月期決算は、売上高2兆5545億円(前の期比5.0%増)、営業利益615億3200万円(同23.8%増)、純利益454億8200万円(同18.4%増)だった。鉄鋼事業で取り扱い数量が減少した一方、国内建設分野が堅調に推移したことや、海外子会社の採算が改善したことが利益押し上げに貢献した。 ■花王 <4452> 6,431円 +387 円 (+6.4%) 本日終値 花王<4452>がカイ気配スタートで6000円近辺のもみ合いを一気に上放れてきた。同社が8日取引終了後に発表した25年12月期第1四半期(25年1~3月)の決算は最終利益が前年同期比39%増の228億5000万円と大幅な伸びを達成した。衣料用洗剤など家庭用品分野で高付加価値品の値上げ効果が浸透し、全体収益の押し上げに貢献したほか、化粧品のニーズが回復し販売が伸びたことも業績拡大に寄与している。足もとでこれを評価する買いが流入した。株価は4月11日に5760円の年初来安値をつけた後、戻り足に転じたが、上値も重い展開で6100円台を上限にボックス圏での値動きとなっていた。それだけに売り物もこなれており、きょうは好決算発表を受け大勢2段上げに向けた急展開をみせている。 ■F&LC <3563> 5,750円 +283 円 (+5.2%) 本日終値 FOOD & LIFE COMPANIES<3563>が急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう午前10時30分ごろ、25年9月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の260億円から325億円(前期比39.0%増)に引き上げた。売上収益予想も4080億円から4160億円(同15.2%増)に上方修正。スシローの国内既存店売上が好調に推移していることが主な要因だとしている。また、期末一括配当も従来計画比2円50銭増額の30円(前期30円)にするとしている。 ■フクダ電子 <6960> 6,420円 +310 円 (+5.1%) 本日終値 フクダ電子<6960>が4日続伸。8日の取引終了後、集計中の25年3月期連結業績について、売上高が従来予想の1350億円から1390億円(前の期比0.9%減)へ、営業利益が230億円から255億円(同3.8%減)へ、純利益が165億円から185億円(同1.0%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。医療需要に伴う製品の伸長に加えて、製品ミックスの良化などが寄与した。また、業績上振れに伴い、期末配当予想を従来予想の85円から110円へ引き上げ、年間配当予想を195円とした。 株探ニュース