話題株ピックアップ【夕刊】(1):インターメス、イビデン、NTTデータ

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■インターメスティック <262A>  2,199円   +400 円 (+22.2%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 インターメスティック<262A>がストップ高。株価は前日まで5連騰と上値追い基調を強めていたが、きょうは一気にマドを開け上げ足を加速した。低価格帯の眼鏡店「Zoff(ゾフ)」をチェーン展開しているが、収益成長が目覚ましく足もとの業績は絶好調に推移している。8日取引終了後に開示した25年12月期第1四半期(25年1~3月)決算は営業利益が18億9700万円となった。前年同期は四半期連結財務諸表を作成しておらず、単純比較はできないが実質47%増益という高水準の伸びを達成した。また、同日発表した4月の既存店売上高は前年同月比9%増と2ケタ近い伸長を示しており、これも物色人気を後押ししている。

■イビデン <4062>  4,824円   +700 円 (+17.0%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 イビデン<4062>がストップ高。8日の取引終了後、25年3月期の連結決算を発表。売上高は前の期比0.3%減の3694億3600万円、最終利益は同7.0%増の337億400万円となった。売上高は計画に対し5億6400万円下振れした一方、最終利益は計画を87億400万円上回った。政策保有株式の売却による特別利益の計上とともに、生成AI向けの高付加価値製品の需要が想定以上に増加したことが寄与し、1~3月期の営業・経常利益は2ケタ増。国内での設備投資に関する政府からの補助金収入も手伝って、フィリピンの子会社などでの減損損失の発生を補う形で25年3月期の最終利益は減益予想から一転して増益で着地しており、これらを評価した買いを誘ったようだ。26年3月期の売上高は前期比11.0%増の4100億円、営業利益は同0.8%増の480億円、最終利益は同16.9%減の280億円を見込む。

■三井倉HD <9302>  3,465円   +488 円 (+16.4%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 三井倉庫ホールディングス<9302>が急伸。バブル期の1990年につけた高値(株式分割・併合考慮後で3233円)を上回り、約35年ぶりに上場来高値を更新した。シンガポールの投資会社3Dインベストメント・パートナーズが8日付で関東財務局に提出した大量保有報告書で、三井倉HD株の保有割合が5.07%と新たに5%を超えたことが判明。保有目的は「純投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為を行うこと」としている。報告義務発生日は4月28日。これを受けて思惑的な買いが入った。

■おきなわFG <7350>  2,765円   +384 円 (+16.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 おきなわフィナンシャルグループ<7350>が急伸し、年初来高値を更新した。9日正午に25年3月期の連結決算発表にあわせ、26年3月期の業績予想を開示。今期の純利益予想は前期比13.3%増の90億円とした。また、3月31日を基準日とする前期の期末配当について、従来の見通しから15円増額の60円(年間配当は105円)としたうえで、今期の年間配当予想については前期比15円増配の120円に設定した。2ケタの増益で増配の計画を示したことを評価した買いが入ったようだ。沖縄銀行単体で業務純益が積みあがる見通し。貸出金平残や役務収益の増加に加え、日銀のこれまでの利上げによる影響も踏まえて、中期経営計画の業績目標も見直した。27年3月期の純利益目標は110億円(従来は100億円)、ROE(自己資本利益率)目標は6.20%程度(従来は6.00%程度)に引き上げた。

■アイフル <8515>  415円   +54 円 (+15.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 アイフル<8515>が後場急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう午前11時30分ごろ、26年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比16.6%増の295億円としていることや、年間配当計画を前期比11円増配の12円(中間配当6円、期末配当6円)としていることが好感されたようだ。営業収益は同11.4%増の2107億円を見込む。ローン事業及び信用保証事業、クレジット事業といった主力事業の残高成長やコストの最適化によるグループ全体の利益水準の向上に努める。また、M&Aや成長率の高い事業への積極的な成長投資を行い、企業価値の向上を実現するとしている。

■NTTデータグループ <9613>  3,990円   +498 円 (+14.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 NTTデータグループ<9613>が急騰。8日の取引終了後、NTT<9432>がNTTデータに対しTOB(株式公開買い付け)を実施すると発表した。買付価格は1株4000円で、完全子会社化を目的とする。NTTデータの株価はTOB価格にサヤ寄せをする動きをみせている。買付予定数の下限は1億2531万4700株(所有割合8.94%)で、上限は設定しない。買付期間は9日から6月19日まで。TOBが成立した際、所定の手続きを経てNTTデータは上場廃止となる見通し。NTTデータはTOBに賛同の意見を表明した。NTTはデータセンターを運営するNTTデータを完全子会社とし、事業の更なる強化につなげる方針。東京証券取引所は8日、NTTデータを監理銘柄(確認中)に指定した。

■燦ホールディングス <9628>  1,437円   +178 円 (+14.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 燦ホールディングス<9628>が大幅高で8連騰。1995年以来の高値圏で推移している。8日の取引終了後に発表した25年3月期の連結決算は、売上高が前の期比42.5%増の319億8400万円、最終利益が同99.8%増の47億2100万円と大幅な増収増益となり、計画を上振れして着地した。あわせて累進配当政策を実施する新たな配当方針も公表しており、内需成長株を選好する投資家の資金が一段と流入する結果となったようだ。25年3月期業績は、連結対象となったきずなホールディングスの24年9月~25年2月の業績を含むものとなる。グループ各社の葬儀施行収入は49.9%増となった。前期の期末配当は25円(年間配当は37円)に増額して決定した。26年3月期の売上高は前期比30.4%増の417億円、最終利益は同41.2%減の27億7500万円、年間配当予想は同3円増配の40円を計画しているが、燦HDは決算期を3月31日から8月31日に変更することを予定しており、17カ月間となる26年8月期の業績・配当予想については精査中とした。このほか、訪問医療マッサージサービスを展開するクニカネクスト(京都市伏見区)の株式を取得し子会社化することも発表している。

■栗田工業 <6370>  5,269円   +628 円 (+13.5%)  本日終値
 栗田工業<6370>は高い。8日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を前期比3.9%増の4250億円、営業利益を同71.1%増の535億円と発表。前期から一転増益で最高益を更新する見通し。また、配当予想も前期比20円増の112円としており、これを好感した買いが入った。欧米の大型装置案件の工事進捗が寄与する。前期に減損損失を計上した反動もある見込み。なお、同時に発表した25年3月期決算は売上高が前の期比6.3%増の4088億8800万円、営業利益が同24.1%減の312億7500万円だった。あわせて、取得上限350万株(自己株式を除く発行済み株数の3.12%)、または150億円とする自社株買いの実施も発表。期間は5月9日~8月31日。

■MTG <7806>  3,460円   +350 円 (+11.3%)  本日終値
 MTG<7806>は大幅反発。約6年ぶりの高値圏を快走。8日取引終了後に24年10月~25年3月期連結決算を発表。売上高は前年同期比42.6%増の466億9500万円、営業利益は同4.5倍の73億7000万円と急拡大した。一般消費者向けをはじめ、美容室や宿泊施設など法人向けの販売も好調だった。これを好感した買いが集まっている。

■セルシス <3663>  1,493円   +130 円 (+9.5%)  本日終値
 セルシス<3663>が後場に入って上げ幅を拡大し、年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時ごろに25年12月期第1四半期(1~3月)の単独決算を発表し、営業利益は7億5900万円で着地。今期から単独決算に移行したことから前年同期との単純比較はできないが、上半期計画の11億800万円に対する進捗率が68.5%となっていることが好感されたようだ。売上高は24億100万円となった。注力しているサブスクリプション契約の増加施策が功を奏したという。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

株探ニュース

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