株価指数先物【寄り前】 200日線での攻防もショーカバーが入りやすい
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大阪6月限ナイトセッション 日経225先物 37490 +350 (+0.94%) TOPIX先物 2731.0 +27.5 (+1.01%) シカゴ日経平均先物 37470 +330 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 8日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。トランプ米大統領は、関税措置をめぐる交渉で英国と合意したと発表した。米国と各国の交渉で初めての合意となり、買いが先行した。ベッセント米財務長官らと中国高官が週末にスイスで行う協議についても、交渉が進展するとの期待が高まった。さらにトランプ大統領が「今すぐ株を買った方がいい」と発言すると、NYダウの上げ幅は一時650ドルを超える場面もあった。ただ、トランプ大統領は「所得250万ドル以上の富裕層に増税を求める」との一部報道を受け、終盤にかけて急速に伸び悩んだ。 S&P500業種別指数は、自動車・自動車部品、耐久消費財・アパレル、銀行が上昇した一方で、電気通信サービス、医薬品・バイオテク、公益事業が下げた。NYダウ構成銘柄では、ボーイング、ウォルト・ディズニー・カンパニー 、アメリカン・エキスプレス 、ゴールドマン・サックス・グループ 、スリーエム が買われた。半面、メルク 、コカ・コーラ 、マクドナルド が下落。 シカゴ日経平均先物(清算値)は大阪比330円高の3万7470円だった。日経225先物(6月限)のナイトセッションは、日中比20円高の3万7160円で始まり、直後につけた3万7140円を安値にロング優勢の流れとなり、3万7450円まで上昇。買い一巡後は3万7180円まで上げ幅を縮めたが、米国市場の取引開始後に上へのバイアスが強まり、3万7680円まで上げ幅を広げた。終盤にかけてはロング解消の動きがみられ、3万7490円でナイトセッションの取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。米国と英国が貿易交渉で合意したことで、協議を進めている日本においても期待が高まりやすい。為替市場では1ドル=145円後半と円安に振れて推移しており、リスク選好の流れに向かわせよう。 日経225先物はナイトセッションで3万7680円まで買われ、200日移動平均線(3万7620円)を上回る場面もあった。同線では強弱感が対立する可能性はありそうだが、米中協議を控えるなか、ショートポジションをニュートラルに近づける動きが入りやすいと考えられる。上向きで推移するボリンジャーバンドの+2σ(3万7930円)に沿ったトレンドが意識されやすいほか、52週線(3万7880円)が射程に入ってきており、ショートカバーが強まることになりそうだ。 そのため、オプション権利行使価格3万7500円を中心とした3万7250円から3万7750円辺りでのレンジを想定。200日線を支持線に変えてくる局面においては、3万7500円から3万8000円のレンジに切り上がることになろう。 8日の米VIX指数は22.48(7日は23.55)に低下した。支持線として機能していた75日線(22.98)を割り込んでおり、200日線(19.69)が射程に入ってきた。週末の米中協議で進展がみられるようだと大きく低下する可能性もあるなかで、リスク選好に向かわせよう。 昨日のNT倍率は先物中心限月で13.73倍に上昇。NTTデータグループ<9613>[東証P]がストップ高となったほか、アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の強い動きが日経平均型を押し上げた。+1σ(13.65倍)と+2σ(13.73倍)でのレンジであるが、NTTデータグループはTOB価格にサヤ寄せすることで日経平均型優位になるとみられ、NTロングによるスプレッド狙いに向かわせそうだ。 株探ニュース