株価指数先物【引け後】 ショートカバーが入りやすい需給状況
株価指数先物【引け後】 ショートカバーが入りやすい需給状況
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大阪6月限 日経225先物 37140 +360 (+0.97%) TOPIX先物 2703.5 +11.5 (+0.42%) 日経225先物(6月限)は前日比360円高の3万7140円で取引を終了。寄り付きは3万6840円とシカゴ日経平均先物清算値(3万6960円)にサヤ寄せする形で買いが先行した。現物の寄り付き時に3万7020円まで買われたが、前場中盤に軟化し3万6700円まで下げる場面もみられた。ただし、前場終盤にかけてショートカバーが強まり3万7000円台を回復。ランチタイムで3万7120円まで上げ幅を広げた後は3万6990円~3万7090円処で保ち合い、引けでレンジを上抜け、3万7140円と本日の高値をつけた。 日経225先物は75日移動平均線(3万6970円)処での攻防のなか、前場終盤にかけて再び強含み、後場は同線を上回っての推移となった。トランプ米大統領は8日午前10時(日本時間午後11時)に貿易合意を巡り記者会見を行うと、自身のSNSに投稿した。相手国の詳細は明らかにしていないが、英国とみられている。この報道をきっかけに、為替市場では円相場が1ドル=144円台と円安に振れており、ショートカバーに向かわせたようである。 3万7000円処では強弱感が対立するとみられるが、75日線が支持線として機能するようであれば、200日線(3万7620円)とボリンジャーバンドの+2σ(3万7880円)が目先のターゲットになりそうだ。週足では13週線(3万6460円)を上回って週末の取引を終える可能性が高まったとみられ、週足の+1σ(3万8010円)が意識されてくるだろう。 トランプ大統領の貿易合意に関する記者会見のほか、週末には貿易摩擦を巡って米中協議が行われる。トランプ大統領は通商交渉のために対中関税率を引き下げることはないとの姿勢を示しており、貿易合意への期待は高まっていないだろう。しかし、貿易交渉のテーブルにつくことが貿易戦争の解決に向けた第一歩であり、今後も協議を続けていくことが確認できれば、ショートポジションを圧縮する動きにつながりやすい。 積極的なロングは入れにくいだろうが、3万7000円固めから200日線や+2σ辺りを意識した押し目狙いのロングに向かわせよう。ボリンジャーバンドは拡大をみせており、バンドに沿ったリバウンド基調を継続することで、3月27日の戻り高値である3万7970円も射程に入る。 NT倍率は先物中心限月で13.73倍に上昇。NTT<9432>[東証P]が完全子会社化すると発表したNTTデータグループ<9613>[東証P]がストップ高となったほか、アドバンテスト<6857>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の強い動きが日経平均型を押し上げた。+1σ(13.65倍)と+2σ(13.73倍)によるレンジだが、+2σを上回ってくると、NTショートを巻き戻す動きが強まり、NTロングによるスプレッド狙いに向かわせよう。 手口面(6月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万0736枚、ソシエテジェネラル証券が1万3728枚、サスケハナ・ホンコンが3896枚、バークレイズ証券が2050枚、SBI証券が1814枚、日産証券が1645枚、JPモルガン証券が1443枚、モルガンMUFG証券が1365枚、みずほ証券が1129枚、野村証券が1050枚だった。 TOPIX先物は、ABNクリアリン証券が2万7160枚、ソシエテジェネラル証券が1万9060枚、バークレイズ証券が6265枚、JPモルガン証券が3934枚、モルガンMUFG証券が3500枚、ゴールドマン証券が3450枚、サスケハナ・ホンコンが2153枚、ビーオブエー証券が1747枚、みずほ証券が1300枚、日産証券が945枚だった。 株探ニュース